ダルマパワーさんの映画レビュー・感想・評価 - 9ページ目

用心棒(1961年製作の映画)

1.8

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あっちこっちにホラ吹き回り、アゴをさすって我が物顔で画策する主人公がどうにも好きになれず。

腕っぷしが物を言う、クローズのような世界感で、中学~高校生くらいの会話が飛び交う大人達の様子が稚拙に見えて
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メイリンの決めたこと(2019年製作の映画)

2.0

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ある少女の日常の切り取り。節目のとき。波のように穏やかに、揺れながら、少女は前に進んでいく。

全体として展開の進行に無理がなく、ゆっくりと進んでいくので、リラックスしてみられた。タイトルの命題に対し
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情婦(1957年製作の映画)

4.2

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言葉遣いや伏線の回収の仕方がオシャレ、モノクロながら映像も非常に美しく感じられた。

登場人物が個性的で見ていてそれぞれの関係性が面白かった。特に主人公である弁護士が魅力的。芯が強く頑固。公平性を持ち
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ぞめきのくに(2019年製作の映画)

1.6

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自己表現が苦手な女の子が、阿波おどりとの出会いを通じて1つ成長する物語。不器用な母との関係性もポイント。

以下、主観的な感想です。

画として美しさがある一方で、全体を通したメッセージがやや絞りきれ
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生きる(1952年製作の映画)

4.1

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人として避けられない、普遍的なテーマである『生と死』。胃ガンで自身の余命を悟った男が最期に生まれ変わり事を成す物語。

一見するとありがちなストーリーのようだが、本作は一つ一つの主人公の言動、表情に重
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素晴らしき哉、人生!(1946年製作の映画)

4.1

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もし自分がこの世に存在しなかったらどんな世界になっていたか、そんな世界をもし見ることが出来るなら、いつか見てみたい。とても道徳的でメルヘンな内容。月を紐で捕まえる、という表現が印象的だった。

身をす
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狩人の夜(1955年製作の映画)

3.5

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伝道師と偽って、人を騙し、金を奪う連続殺人鬼。夫をなくした未亡人の心の隙につけこむ救えない悪行。執念深く追いかける姿と、どこまでも周囲を信じ込ませようとする周到さにはゾッとする恐ろしさがあった。

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STAND BY ME ドラえもん2(2020年製作の映画)

3.2

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とあるセミナーで八木監督に、本作で一番伝えたいメッセージが何かを伺った(今思えば答えを事前に知ってしまうようで愚問だったように思える)。

STAND BY MEドラえもんの1では、ドラえもんを漫画で
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市民ケーン(1941年製作の映画)

3.6

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一人の男の栄光と転落を、複数の関係者の話から紡いだ物語。幼い日に愛を失い、金を手にした男が、愛を埋めようと自分本意で表層的な取繕いに走り、結果、友も家族も名声も失っていく。

バラのつぼみの落ちまでし
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偉大なる、しゅららぼん(2014年製作の映画)

2.4

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どちらかと言えば、鴨川ホルモーの方が面白さがあった。能力とかの設定は面白かったのだけど、脚本と馴染んでなかったのだろうか、展開がパッとしなかった印象。

激怒(1936年製作の映画)

4.1

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とても面白かった。

ストーリーが秀逸で、『人間の集団心理』と『怒りの感情』が上手に描かれていた。こんなに映画を見ていて腹立たしい気分になったのも久しぶりだった。

見事に感情をコントロールされ、展開
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サンセット大通り(1950年製作の映画)

3.5

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無声映画時代の過去の栄華に縛られる元女優の老女と、彼女に巻き込まれ不運な結末を迎える若き男性脚本家の物語。

3人目の存在として、野心的で若く、肌ツヤのいい女性編集者がいて、そんな彼女に惹かれていく男
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駅馬車(1986年製作の映画)

3.2

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率直な印象では、割りと面白く見れた。

ストーリー自体はとてもシンプルながら、メインの登場人物が御者と保安官込みで9人と多い。

彼らは始まりから終わりまで終止出演している。故にパッと見の画は殆ど変化
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劇場版 奥様は、取扱い注意(2020年製作の映画)

3.1

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アクションが格好よかった。Mr.&Mrs.スミスの日本版という様相、に加えてマトリックスのような銃の弾道やスローモーション。GANTZのような衣装。

全体的に青みが強め。ただ冒頭シーンは中東のテロリ
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るろうに剣心 最終章 The Final(2021年製作の映画)

2.5

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青みがきれいな作品でした。
演技の固さがやや気になってしまいました。特に佐之助がひどい。
映画版として、原作とは一線を画している事はいいと思うのですが、故に原作の魅力には及ばず、期待値を越えるものでは
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モダン・タイムス(1936年製作の映画)

4.3

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心が温かい気持ちになった。
逆境にあっても笑顔を忘れない、観ている人すら笑顔にしてくれる。

機械化と失業が進み、荒んだ現代で、人が人を温める姿、苦労を重ねても必死に生きようとする様、『家を持とう』と
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天気の子(2019年製作の映画)

4.2

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とても素晴らしかった。

枠にはめようとする大人、嘘で固めて取り繕う大人、生き方に慣れた大人、本心を隠す大人

手にかけられた手錠は主人公達子供を、枠にはめてコントロールしようとする大人や世の中の呪縛
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JUNK HEAD(2017年製作の映画)

3.9

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ブラックユーモアが効いていてどちらかと言えば子供よりも大人が楽しめる映画。普段生きている中で描く私たち人間の当たり前が、未来変わってしまった時どんな様相になるのか、好奇心を駆り立てられた。

主人公が
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月世界旅行(1902年製作の映画)

3.8

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ロケットが刺さった月の顔から垂れるクリームが痛々しく奇妙で、印象に残った。SF映画の先駆けとして、地球⇔月の旅行を当時の技術と発想で作り上げている。初めは一体どうやって地球に戻るんだと疑問に思ったが、>>続きを読む

ラウンドヘイの庭の場面(1888年製作の映画)

3.8

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ここがあって、今の自分の目標がある。2秒という短い映像だが、偉人の取り組みを忘れないようにしたい。人の動きも、申し合わせたような演技でコミカルに見えて面白い。

ラ・シオタ駅への列車の到着(1895年製作の映画)

3.0

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日本で言えば坂本龍馬の死後約30年。時代劇でしかみない頃のリアルな日常の映像、その頃のドキュメンタリーが見られる事の意義。映画創成期。初見では、ん?なんだこの映像は?と理解が追い付かず、あっという間に>>続きを読む

マジカル・ガール(2014年製作の映画)

4.1

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普段あまり私は見ない作風で、青の効いた落ち着いた色味の世界に、静かな激情が詰まり、洗練された構図が美しく、ストーリー展開に魅せられ、総じて、映画の中にアート性が感じられた作品だった。

以下、思ったこ
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君の名は。(2016年製作の映画)

4.2

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何度見てもすばらしい。
ものすごく近いようで、ものすごく遠い。
都会の青年と田舎の女の子。
偶然を越えた奇跡で出会った二人が、偶然を越えて自ら奇跡を起こす。

ロマンチックで、ハッピーエンドで、見見る
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パルプ・フィクション(1994年製作の映画)

4.0

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えも言えぬ渋さ、
これまで見てきた映画にあった起承転結、盛り上げて、ストーリーを紡いで、最後に落とす。
本作は違った。
常にはらはらとスリルを感じながら、ダークなオムニバスを楽しんだ。
これは一種の会
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一度死んでみた(2020年製作の映画)

3.4

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面白い映画、というのがまず受けた印象。テンポがよく、コミカルで、キャストが盛り沢山だけど、使いどこがうまい。

そのコミカルさがまた福田監督イズムの人かと一瞬よぎり、調べたらauの三太郎CMをやられて
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カッコーの巣の上で(1975年製作の映画)

4.0

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いい映画だった。

アメリカらしい破天荒さと優しさが込められていて、胸に来るものがあった。

カッコーの巣を飛び出した雛鳥が、みんな生きていける訳じゃないと、不意に気づかされた。自由には危険も伴う。
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命みじかし、恋せよ乙女(2019年製作の映画)

1.2

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日本の表層的なイメージを羅列したような映画だった。はじめの方でもう見るのをやめてしまおうかと思ってしまった。奇を狙いすぎていて、そこに美しさを感じず、ただ見ていて戸惑ってしまった。ひどい現代アートとい>>続きを読む

映画クレヨンしんちゃん 新婚旅行ハリケーン ~失われたひろし~(2019年製作の映画)

3.5

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涙あり笑いあり、昔から見ていたクレヨンしんちゃんが変わらずありました。

声優さんが変わっても、アニメの質感は変わらず、とても懐かしくあり、まっすぐな言葉は見ていて気恥ずかしくもあり、

っていうのは
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ある日本の絵描き少年(2018年製作の映画)

3.7

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成功でも失敗でもなく『人生』って感じがしてよかったです。私も今32歳で人生の節目にいるもの。がんばろうっ、て気持ちになりました!
アニメーション、すごく時間がかかったと思います。ユーモアもあり表現が斬
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パーフェクトブルー(1998年製作の映画)

4.4

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これはすごすぎる。
ほんっとについていけなくて、アタマぐるんぐるん回されたように酔った。
映画というか薬というか。とんでもない作品でした。

最後の、私は本物だよが、本物に聞こえない。見ているこっちの
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千年女優(2001年製作の映画)

3.9

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一女優がその役柄に人生を重ねて、千年分を生きるよう。十二単のように美しく折り重なり、時代感が感じられる。

その千年の間、変わらず愛しい君を想い続ける。あんなに小さく、か弱かった少女から『狂気にも似た
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ONE PIECE STAMPEDE(2019年製作の映画)

3.0

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息抜きにはもってこいの娯楽的鑑賞。輪郭線が漫画風で独特な印象を受けた。大迫力の漫画を読んでいるかのようなリッチ感を感じられた。

言の葉の庭(2013年製作の映画)

4.2

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こんな良作に出会えて良かった。。
背景描写が本当に丁寧で震えました。
雨の跳ね返りや、冒頭の水面、歩く道とお店の陳列品、電車、建物のベランダの洗濯物。

主人公の、達観したところと、また子供な所、背伸
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だれかのまなざし(2013年製作の映画)

3.8

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複数の登場人物の心情を猫の目線からうまく描写していて、それぞれの抱えた想いが、命の温かみをもって伝わってきました。とても清々しく見れました

新海監督といえば、電車と猫なのかな。

星を追う子ども(2011年製作の映画)

2.0

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新海監督の特徴である緻密な背景描写や、繊細な心理描写、それらをセンスいい構図でおさめるカメラワーク。

今作では、これらを抑えて、ストーリー先攻のファンタジー冒険劇が繰り広げられた。

正直、個人的な
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猫の集会(2007年製作の映画)

3.6

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猫目線での作品。猫の純粋で振り切った思考回路に愛らしさを感じる。こんな猫の世界があったんだ、と好奇心をくすぐられる。

テンポがよくて、1分の制約の中で凝縮されたストーリーがあった。すごい。

メイキ
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