のすさんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

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女優と詩人(1935年製作の映画)

3.8

成瀬巳喜男がコメディを撮っていたとは。起承転結がハッキリしてて好き。ほぼ専業主夫状態の売れない詩人と芝居稽古中の舞台女優。この不思議な夫婦の二人がどちらもキャラが立っていて面白い。個人的にはこの女優と>>続きを読む

妻よ薔薇のやうに(1935年製作の映画)

4.3

成瀬巳喜男監督作品の中でもかなり惹かれた。家の中を流れるように映していく場面や、あの室内での登場人物の目配せ!面白いなと思うところがたくさんあった。結構登場人物に対してはっきりしろー!とモヤモヤするの>>続きを読む

女人哀愁(1937年製作の映画)

3.8

そうそう。映画では最後お嫁に行って終わりみたいなことはあるが、もちろん女性にとって結婚がゴールではなく、新たなスタート。お嫁に行って、小言を言われ家政婦以上にハードに動きまくるという哀愁どころなんかじ>>続きを読む

乙女ごころ三人姉妹(1935年製作の映画)

4.3

お染の苦労と姉妹を思う優しい気持ちが沁みた。堤真佐子が素晴らしい。現代にもある三姉妹の物語はやっぱり歴史が長いなと感じる。ラストシーン良かったなぁ。レコードの音飛びも耳に残る。幸薄な感じ漂う姉妹が出て>>続きを読む

銀座化粧(1951年製作の映画)

3.7

なんと哀しい。子供いても年重ねても、いつになっても幸せ目指しても良いじゃないか…と言いたいところだけどそう簡単にはいかない。男は金をせびりにくる。星を見つめる男女の対比。これがこう繋がるのかと面白い部>>続きを読む

浮雲(1955年製作の映画)

3.8

原作既読済み。うーん、文芸大作感。めまぐるしく変化していく戦後の日本を生きる女と男。戦時中、ダラットでの輝かしい日々の思い出から逃れられない。時代にしがみついて生きるゆき子。割り切れない男富岡。岡田茉>>続きを読む

REBEL MOON ー パート1: 炎の子(2023年製作の映画)

3.7

ペ•ドゥナが出ているので見た。展開はベタなんだけど、個性的な仲間をどんどん集めていくシーンはすごくワクワクした。既視感はあったけど、とんとん拍子で進むので見てて飽きることはなかった。CGが壮大でお金が>>続きを読む

枯れ葉(2023年製作の映画)

3.8

2023ラスト映画館。すごく良い。この独特なリズムがある展開が好きだなと思った。淡々とクールに見える会話も、聞いていると面白い。戦争の話がラジオから流れることで、紛れもなく現代の話だなと思った。それぞ>>続きを読む

祇園の姉妹(1936年製作の映画)

4.1

最初の建物の中をずーっと写して行くところから引き込まれた。山田五十鈴が美しい。まさに日本美人。口が上手いおもちゃがどんどんおとこはんを翻弄するシーンはとても軽快だった。この作品も、溝口健二映画の夜の世>>続きを読む

コントラクト・キラー(1990年製作の映画)

3.7

初アキ•カウリスマキ。淡々と仕事をこなす無口な男、アンリ。突然解雇され、絶望の淵に落とされる。画面が寒色系の色がメインで、ストーリーともマッチしていて、統一感があるなと感じた。次の日の気持ちがどうなる>>続きを読む

ひき逃げ(1966年製作の映画)

4.1

DVD購入。ハラハラが止まらない。息子をひき逃げされた母の復讐への執念。主人公の想像のシーンは現実と区別がつくように白っぽくなっているのが印象的だった。酒に酔って踊りまくる高峰秀子が見れる。若い時の回>>続きを読む

世界の中心で、愛をさけぶ(2004年製作の映画)

4.2

前にロケ地巡りに着いて行ったことがある。恋愛映画で久しぶりに泣けた。余命ものは普段響かないんだけど、原点的作品だからかな。長澤まさみが透明感たっぷりでかわいい。大沢たかおもかっこいい。眩しい日差し、輝>>続きを読む

真夜中のカーボーイ(1969年製作の映画)

3.9

雑誌のおすすめ映画に載っていた。まるで目まぐるしい夢を見ているような映画だった。都会へ出てきたカーボーイ。夢は破れて、世知辛い現実と孤独が押し寄せる。未来の見えない若者達の行き場のない気持ちと絶望が伝>>続きを読む

卒業(2002年製作の映画)

3.4

突然の雨、大学、図書館、赤い傘。雨が多いけど、さらっとしていてきれいな映画。はっきりしないと言われそうだが、言葉で伝える映画じゃなくて、直接表さなくても伝わるものがある話だと思った。無口な大学教授とど>>続きを読む

レインマン(1988年製作の映画)

3.0

ダスティン・ホフマンの演技力がすごい。2人がドライブしてるシーンを見ると、本当にアメリカの景色が広大だなと感じた。実際にドライブしてみたくなる。結局2人の感情はそれぞれにしかわからないけど、ちょっと展>>続きを読む

リング2(1999年製作の映画)

2.9

くら〜い、中谷美紀。でもかわいい。驚かすシーンは少なく、ホラーが苦手でも多分見られる。ずっと地味で独特なJホラー雰囲気漂よう。怖さはどちらかと言えばジワジワくる方かも。この、高野舞の脳力って何だっけ?>>続きを読む

ケイゾク/映画 Beautiful Dreamer(2000年製作の映画)

4.3

まるで脳トレ。ここまで掻き乱された映画久しぶり。本当に呆然とした。ドラマ以降はいるのかと感じていたが、この終わり方は妥当かなと思わされる。やっぱり、堤幸彦の脳内覗きたい。数日くらいこの余韻で楽しめそう>>続きを読む

キリエのうた(2023年製作の映画)

-

やっと見れた。音楽×映画の融合はやっぱり心地良い。映画館で約3時間あっという間。なぜキリエは歌うのか?というのをずっと見せられた。「ラストレター」もそうだったけど亡くなった人に対する想いを強く感じる映>>続きを読む

今夜、世界からこの恋が消えても(2022年製作の映画)

3.3

ほんとっに久しぶりに青春映画。めっちゃ話題になってたよね?1日で記憶なくしちゃうヒロイン。胸がザワザワしてくるほどに美男美女カップルが出てくる。支える役所の古川琴音がもう色んな気持ちが伝わってきて良か>>続きを読む

スワロウテイル(1996年製作の映画)

4.8

また見てみると印象が変わった。円を求めて、海外からやってきた人々、イェンタウン。邦画だけど、ほとんど中国語と英語で物語が進むのが新鮮。ザ•ディストピア。でも現実味があって、現代社会に繋がる問題がたくさ>>続きを読む

姉妹(1955年製作の映画)

4.0

とてもしっかりしていて、妹に「38歳の未亡人みたい」と言われる姉。天真爛漫でおしるこを好み、お小遣いを使い切る妹。性格真反対の姉妹の物語。野添ひとみと中原ひとみ。Wひとみが主演。2人とも目がキラキラし>>続きを読む

風船(1956年製作の映画)

4.2

久しぶりに見る。お金があれば生活は潤うが、生活に必要以上のお金は人を腐らせていく。風船のように空洞な心はお金では満たせない。森英恵が関わっているだけあって、とてもゴージャスな北原三枝が見れた。ひとり目>>続きを読む

自殺サークル(2002年製作の映画)

3.6

園子温すぎる。問いかけられてばっかりで答えは分からない。でも、今でも根強くある問題ではないかと思う。若者の半分以上が未来に希望を持てない今、ホームで50人一気とかそこまででは無いにしろ、似たような事が>>続きを読む

ドロステのはてで僕ら(2019年製作の映画)

3.7

発想がすごい。ドロステ効果という言葉を初めて知った。理系は頼りになる。途中で頭がこんがらがりそうになったけど。未来が分かるようになることで、話がどんどん予想しない方向に進んで行って面白かった。やっぱり>>続きを読む

GANTZ: PERFECT ANSWER(2011年製作の映画)

4.1

黒服星人との地下鉄でのバトルが迫力あってドキドキした。走り続ける列車、銃、刀、女子高生、なんか全部詰め込まれてた。伊藤歩のポジションには納得。全厨二病が憧れそうな本郷奏多が見れたのと、山本さんが可愛か>>続きを読む

GANTZ(2010年製作の映画)

3.3

原作読んだことないけど話の発想がすごいと思う。アクロバティックなアクションとグシャって潰れたり破裂するところの効果音がすごいリアル。実際に参加させられたら秒で死ぬ自信がある。久しぶりにニノが出ている映>>続きを読む

この広い空のどこかに(1954年製作の映画)

3.6

昭和の嫁入りは大変。女の苦労。姑と義姉の顔を伺う嫁久我美子。「ひとつ前の防空壕に入っていたら死ねたのに」と嘆く、やるせなさが漂う義姉は本当にいそうと思った。高峰秀子すごい。夫婦のスクーター二人乗りは実>>続きを読む

ひらいて(2021年製作の映画)

4.6

山田杏奈、スゲェ。木村愛を演じられるのは彼女しかいないと心から思った。愛してるから、自分の言う通りに全てを手に入れたくて、どうしたらいいか分からなくなって、めちゃくちゃにしちゃう。原作も読んだけど、久>>続きを読む

カラダ探し(2022年製作の映画)

3.7

ホラーじゃなくて、キラキラ青春パニック映画!極原状態で絆深めまくってる人たち初めて見た。やっぱり高校生は無敵!全然軽いスプラッターで、死に方にレパートリーありすぎて笑った。特殊技術も凝っててリアル。山>>続きを読む

リバー、流れないでよ(2023年製作の映画)

4.2

やっと見れた!突如繰り返されるようになった二分間。ループしていく中でも登場人物の心理、行動は毎回違う。意外と二分間でたくさんの事ができる。もしループしたら起きそうな出来事がたくさん詰め込まれていて、物>>続きを読む

悪の教典(2012年製作の映画)

3.6

本当に何でこんなことするんだよ!状態になる。伊藤英明は最高にハマってるし、何よりハスミンの手際が良すぎる。デスゲームではないので、生徒側に対抗策がないのが理不尽ポイント。ほぼスプラッター。発砲音や血飛>>続きを読む

晩春(1949年製作の映画)

3.5

原節子演じる紀子の父への愛情とすぐに顔を赤らめるような感じは旧式の乙女の姿が映る。笠智衆パパの優しい愛情にはほっこりした。親子でこっくりと頷いてるところが良い。相変わらず杉村春子のトークシーンは最高だ>>続きを読む

福田村事件(2023年製作の映画)

3.5

歴史の負の部分も見なくてはいけない。この事実を忘れてはいけないと思った。デマ、流言は今でももちろんある。今はSNSという形を使ってどんどん拡散されてしまう。2度と繰り返してはならないと思う。根底にある>>続きを読む

エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス(2022年製作の映画)

4.2

自営業でストレスだらけの主婦がマルチバースと繋がって家族を守るために覚醒する話。途中若干置いてかれそうになったけど結局ファミリー愛は大事ってことを教えてくれる。国税庁のおばちゃんがいちばん面白かったか>>続きを読む

東京上空いらっしゃいませ(1990年製作の映画)

3.5

鶴瓶の一人二役が面白い。一度亡くなった少女が地上に舞い戻るというファンタジー。明るくて、テンポが良い作品。ハンバーガーショップでバイトするシーンが好き。最後の歌はバリバリ吹き替えだなって思ったけど。タ>>続きを読む

BU・SU(1987年製作の映画)

4.3

「教室にいる人間は死んじゃいけないの」という台詞にドキッとした。教室の中に死の概念は存在していなかった。窓からは何でも見えるけど、あるべき未来はそこには映っていない。2回目見ると、社会の歪んだ鏡がそう>>続きを読む