のすさんの映画レビュー・感想・評価 - 3ページ目

のす

のす

映画(489)
ドラマ(55)
アニメ(0)

誰も知らない(2004年製作の映画)

3.9

子供たちで営まれる生活は妙に現実味があって、生々しい。汚れた靴と綺麗なローファーの対比。フェンスの先の世界。万引き家族の原点がある気がした。是枝監督が撮る家族、特に子供達はそこに存在しているようにある>>続きを読む

東京マリーゴールド(2001年製作の映画)

3.8

お味噌汁飲みたくなってきたー!樹木希林のお母さんとっても良いな。一気に世界が膨らむ感じがする。たむたむとの恋愛は不毛だなぁって思いつつも見入ってしまう。市川準監督は女優さんを撮るのが上手い。日常の1コ>>続きを読む

世界(2004年製作の映画)

3.5

孤独だ。世界は広いと一口に言っても実感できない。自分がいる世界が全てだと感じる。どこか寂しい感じが漂うけど、人々の生活をそのまま切り取ったような画は好き。言葉が分からなくても友達になれるって良いな。ア>>続きを読む

アラバマ物語(1962年製作の映画)

4.0

父の背中はとても偉大だ。まっすぐと正義を貫こうとする弁護士アティカスはお父さんとしてもカッコいい。本人視点ではなく子供達の目線でストーリーが展開して行くのも面白い。大人たちがギズギズしている中でも、子>>続きを読む

女子高生に殺されたい(2022年製作の映画)

3.8

見たかったのに見れてなかった映画。田中圭はハマり役だけど、お色気シーンいる?個人的にはそこだけ本当に謎だった。物語は意外とあっさりタイトル通りなので、あとはフレッシュな若手を楽しめたら面白い作品。南沙>>続きを読む

キクとイサム(1959年製作の映画)

4.1

この時代に人種差別をテーマに映画を作るのはとても斬新だと思った。世間に出るうちに、自分が他の人とは違うことに気付き、悩み葛藤する子供たちを見ているのは辛かった。何も悪くないのに…でも彼女を気にかける先>>続きを読む

すばらしき世界(2021年製作の映画)

2.9

個人的にはハマらなかった。役所さん演じる三上の出所シーン見てたら「うなぎ」思い出した。凄く血の昇りやすい元ヤクザにこんなに上手く付き合ってくれる人達ってこの世に居るのかなってつい思ってしまう。終盤も確>>続きを読む

エリン・ブロコビッチ(2000年製作の映画)

3.7

シングルマザーが弁護士と組んで大企業の不正を暴く話。この映画は知らなくて親に勧められて見た。やっぱり法律に関しては色々素人なだけあって苦しい時もあるんだけどそんな壁を自分が培ってきた力で乗り越えていく>>続きを読む

ミッドナイトスワン(2020年製作の映画)

-

点数付けられない。この映画のバレエは本当に綺麗だった。バレエのことは分からないし今までは映画で出てきても長いなとか後は特に何も思わなかったけど。服部樹咲は良い女優になりそう。凪沙の苦しみが重く胸の奥に>>続きを読む

ターミネーター2(1991年製作の映画)

3.7

私的には1より断然面白いと思った。でも1を飛ばして見ると辻褄が合わなくなる。シュワちゃんが強い!本当に体がっしりだし片手で銃回したり相手をふっとばしたりとさすがの力なんだけど、ジョンの命令にはちゃんと>>続きを読む

仁義なき戦い 頂上作戦(1974年製作の映画)

3.3

ああ無情。代理戦争の時はやってやるぜ!という意気込みを感じたけど実際はそう甘くなかった。このシリーズは入れ替わり激しすぎて同じ俳優が出てきてもあまり違和感がない。ずる賢い奴が案外生き残るんだよなぁ。貫>>続きを読む

太陽を盗んだ男(1979年製作の映画)

4.0

凄いパワフル。菅原文太は裏社会でも表社会でも最強だ。原爆を作っちゃう理科教師、振り回すラジオパーソナリティー、凄腕刑事。破茶滅茶な野望と夢に巻き込まれて行く人々。かなり大変だったであろう大規模な撮影シ>>続きを読む

蛇イチゴ(2003年製作の映画)

4.1

平凡な家族にもどこかおかしな所がある。それがひとつ露見すると音を立てて崩れ落ちる。嘘を通じて繋がる物語。宮迫博之がハマり役で上手いしつみきみほの喪服姿がシュッとしてて綺麗だった。シビアな状況の家族に散>>続きを読む

君たちはどう生きるか(2023年製作の映画)

3.7

ジブリの集大成ファンタジー映画だった。予想してた内容と全然違う!ストーリーもどんどん想像しない方向に展開していってジブリらしいドキドキが味わえた。キャラクターも個性的でジブリの様々な作品から色々な要素>>続きを読む

花のあすか組!(1988年製作の映画)

3.6

まさかの角川。超サイバーパンクなセットでジブリ少年みたいなつみきみほが走り回る!「花のあすか組!」読んでないけど原作フル無視の話になったのは丸わかり。麻薬巡る派閥争いとか仲間との絆とか色々あるんだけど>>続きを読む

櫻の園(1990年製作の映画)

4.4

櫻の園、中止になるかもしれない…動き出す生徒たちの群像劇。もちろん目立つ目立たないはあるけど、それぞれが主役なんだと感じる作品だった。学校の中でハプニングと日常生活が上手く共存してるのがリアル。桜と女>>続きを読む

blue(2001年製作の映画)

3.6

幻の青春が詰まってる。放課後に行く秘密の場所、海、大人っぽい同級生、屋上で分け合うパン、どこを撮っても画が美しい!未来が見えない中、お互い微妙な雰囲気が流れたり相手のことを全部知ってみた気になったりし>>続きを読む

嫌われ松子の一生(2006年製作の映画)

3.8

松子の波瀾万丈な人生をぎゅっと詰め込んだ映画。内容はシリアスだが中島哲也らしいド・極彩色ミュージカルなので結構ポップな仕上がりになっている。人を愛し続けまっすぐに転落する女を熱演する中谷美紀が凄いし切>>続きを読む

人形の歌(1959年製作の映画)

3.8

男を振り回しているつもりで、男に振り回される中原早苗。メロドラマに憧れる夢見る夢子ちゃんだが、とにかく退屈でたまらない。金子信雄のお馴染みの役柄に妻渡辺美佐子のゆったりとした構え、ありゃ勝てませんわ。>>続きを読む

恋人たちの食卓(1994年製作の映画)

4.1

初っ端から飯、うまそー!料理人の父と三姉妹。作って食べて恋をして、人間の欲求のあり方を見せられる。どんどん変化して行く三姉妹それぞれの恋模様や、食卓で繰り広げられるミニ心理戦も面白い。三姉妹でも何でも>>続きを読む

ギルバート・グレイプ(1993年製作の映画)

3.8

片田舎で家族の世話をしながら暮らす青年ギルバートの葛藤と成長。明らかに共依存している家族だが、お互いに信頼関係があるのはよく分かる。家族の絆物語とカントリーな風景には弱い。ベッキーは実に鋭い視線でギル>>続きを読む

東京暮色(1957年製作の映画)

3.6

小津安二郎映画の中で1番暗い話と聞いて見てみた。家族の話だけどいつもの小津作品よりずいふんドライな印象を受ける。原節子と笠智衆はすっかりお馴染み。深夜のカフェでこちらを虚げに見ている有馬稲子、若者の孤>>続きを読む

ノッキン・オン・ヘブンズ・ドア(1997年製作の映画)

3.0

余命宣告された二人の男が天国での会話で取り残されないように海を見に行く話。道中ドタバタで警察との鬼ごっこロードムービーに。想像してたよりもコメディタッチ。余命僅かで今まで生きてた中で1番濃い瞬間、死ぬ>>続きを読む

風の谷のナウシカ(1984年製作の映画)

4.7

いつの時代も人間は愚かだ。パッケージから怖いイメージで小さい頃見れなかったジブリ作品。不思議な虫や腐海などは幻想的な世界だけど人間は残酷で我々が教訓にすべきことがたくさんあった。環境保護はもちろん他国>>続きを読む

さらば、わが愛 覇王別姫(1993年製作の映画)

4.4

中国の激動の歴史に翻弄されて行く京劇の役者たち。赤がふんだんに使われた世界と京劇の煌びやかさが混じり合った映像美。レスリー•チャン演じる蝶衣の所作の一つ一つがフェミニン溢れてて凄いと思った。私は世界史>>続きを読む

生きる(1952年製作の映画)

4.0

市役所映画?今まで無気力に働いてきた男が最後になって振り絞る生への執着心。志村喬の役者魂に圧倒された。狂気さえ感じさせる男の生きることへの熱望が凄く伝わってくる。主役の渡辺サンと余生との向き合い方は違>>続きを読む

レザボア・ドッグス(1992年製作の映画)

3.3

人に勧められて。呑気な冒頭の会話からは想像付かない感じでしたが仲間割れしちゃう強盗団の話でした。人間関係で少しでもお互いを疑い始めちゃったらゆっくりと破滅に近づいている感覚がある。口が悪すぎる会話劇と>>続きを読む

タクシードライバー(1976年製作の映画)

3.7

腐り切った世間、ゴミが溢れる街でタクシードライバーをするトラヴィスに歪んだ正義感が芽生える。目がギラギラしてるロバート•デニーロが良かった。このトラヴィスという男に付き纏う孤独、劣等感、プライド。世の>>続きを読む

ざわざわ下北沢(2000年製作の映画)

4.3

なんか、映画って感じがして好きだ。この日常の空気感。ざわざわしてる人々と街。もう見れないであろう景色。後悔より夢の方が多かったら良いんじゃない、というフジ子•ヘミングの独特なテンポの語りが良かった。原>>続きを読む

Give and Go - ギブアンドゴー -(2008年製作の映画)

2.7

初々しい橋本愛がかわいい。ストーリーはツッコミどころもあるけど起承転結の構成は良いな。海と夕焼けの景色が綺麗でどこで撮ったのかと思ったら東かがわだった。ガタイがいい子が着てるベトナムTシャツが気になる>>続きを読む

ラ・ジュテ(1962年製作の映画)

4.0

そうか、静止画とナレーションで映画は作れるのか。破壊されたパリや実験の写真たちはモノクロでより際立たせられ、おどろおどろしく感じた。物語で描かれる近未来の人間って必ず不思議な形のグラスを付けてる気がす>>続きを読む

ブレードランナー ファイナル・カット(2007年製作の映画)

4.5

様々な文化と異言語が入り混じるディストピアでサイバーパンクな世界観がドストライク。無限に広がってそうな建物とかエレベーターとか空飛ぶパトカーとかとにかく息を呑むほど映像が美しくて表現した人たちは凄いな>>続きを読む

別れる決心(2022年製作の映画)

4.2

全編特に直接的なシーンは無いのに二人の間には差し迫った濃密な時間か流れる。事件が起こりどんどん引き合わされて行く二人の男と女にはゾクゾク。あの空間でソレに中国語で言って…と言われへジュンが漂亮というシ>>続きを読む

許されざる者(1992年製作の映画)

3.0

殺しと酒をやめた爺さんが娼婦を傷つけた賞金首を探しにまた野へ繰り出す話。現役引退してるので殴られたり体弱ってたりするけど貫禄は誰にも負けない。主人公は善とも悪とも思えないがやる時はやるUNFORGIV>>続きを読む

マルサの女(1987年製作の映画)

3.7

納税しないと大変なことになる。まずマルサを良く知らなかったので勉強になった。領収書や印鑑とやらが想像もつかないような所から出てきて面白い。お金は使わなきゃ貯まるのは分かるけど、使わずにはいられない…国>>続きを読む

罪の手ざわり(2013年製作の映画)

3.6

思ったよりバイオレンス。閉鎖的な空間、どうしよもない現実、それぞれのやり場のない怒りが溢れ出す瞬間が見られる。ビクッとなってしまいそうな鋭い銃声にちょっと北野武味を感じた。山、川、橋のスケールの大きさ>>続きを読む