べさんの映画レビュー・感想・評価 - 5ページ目

パリ、ジュテーム(2006年製作の映画)

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去年大学でのフランス語の授業内で視聴したものの、いくつか見返したい短編があったので再視聴。(というかu-nextにあるとは思わなかった)
アマチュアから大御所まで様々な監督によって手がけられた短編集的
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レザボア・ドッグス(1992年製作の映画)

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実はタランティーノ作品初視聴。
話が進むにつれて全貌が分かっていくという物語構造ではなく、話を戻すにつれて全貌が分かっていくというロジックが中々面白かった。
また、強盗の話ではあるものの、そこに描かれ
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グランド・ブダペスト・ホテル(2014年製作の映画)

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大学に入ってから初めて知った映画だったものの、なんだかんだ6回目も観てしまった。
というのも、単純にストーリーが面白いという点もあるが、やはりこの作品は一つ一つのカットが美しいという点が最大の魅力と言
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二郎は鮨の夢を見る(2011年製作の映画)

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普段ドキュメンタリはほとんど観ないのだけど、今日は暖簾分けされた豊洲の「すきやばし次郎」に行ってきたのでいい機会と思い視聴。
二郎さんの職人としての姿勢は一寿司職人を超えているものがあるな、と。
「寿
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さよならの朝に約束の花をかざろう(2018年製作の映画)

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素晴らしい映画。
この夏休みはなんとなく色々な形の“愛”が表現されている映画を観てきた訳だが、この作品もその一つ。
“時間”と“親子愛”の相性は本当にいいなあ、と。
『ダンサー・イン・ザ・ダーク』や『
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GONIN(1995年製作の映画)

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最近読書ばかりだったのでリハビリがてらシンプルなバイオレンス映画を視聴。
と思ったが想像以上に考える所の多い作品で中々面白かった。
作品のあらすじとしては至ってシンプルなものだが、構図や一つ一つのカッ
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劇場版 響け!ユーフォニアム 北宇治高校吹奏楽部へようこそ(2016年製作の映画)

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誓いのフィナーレ視聴によって完全にオタクに戻ってしまったものの、アニメ見返す時間はなかったので総集編的なこちらを視聴。
総集編ゆえに山場をピックアップした構成になっていて終始滝のように涙が出てた(キツ
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劇場版 響け!ユーフォニアム~誓いのフィナーレ~(2019年製作の映画)

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本公開の際に忙しくて観に行けなかったのでEJアニメシアター新宿で再上映と聞いて視聴。
『響け!ユーフォニアム』のアニメ自体は私が高校入学の年の春アニメとして放送されていて、主人公の高校入学から始まるこ
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悪魔のいけにえ(1974年製作の映画)

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主に狂気的な雰囲気によって演出されたホラー映画。あまりにも汚くおぞましい狂った映画だが、それらから最早ある種の美しささえも感じてしまう様な恐ろしさを内包している。
意外と話の進行は荒削りでなく、様々な
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戦場のメリークリスマス(1983年製作の映画)

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終戦記念日なので。
戦争とは言っても文化や宗教、性などの価値観といった正解の存在しないものによる広義の〈戦争〉が描かれている作品。一見すると日本軍側の捕虜に対する振る舞いは余りにも非人道的だが、彼らも
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うる星やつら2 ビューティフル・ドリーマー(1984年製作の映画)

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ループ物の原点である作品。そもそも『うる星やつら』自体が『サザエさん』や『ちびまる子ちゃん』の様な物語内の時間が進まない(=主人公達が歳をとらない)という所謂〈サザエさん方式〉であり、この作品は『うる>>続きを読む

言の葉の庭(2013年製作の映画)

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再視聴。
新海誠って絶対に「きみとぼくだけの場所」を描くんだな、と発見。『天気の子』の雲の上、『君の名は。』の糸守町の山頂、『雲のむこう、約束の場所』の夢の中の廃駅などなど。そしてこの作品では言わずも
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雲のむこう、約束の場所(2004年製作の映画)

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『天気の子』を論じる為に再視聴。過去に一度観ている為、作品単体のレビューではなく新海誠作品全体を通しての鳥瞰的なレビュー。
前作の『ほしのこえ』と同様、この作品も所謂セカイ系として分類されるだろう。ま
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彼女と彼女の猫 -Their standing points-(1999年製作の映画)

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主人公の猫が飼い主である「彼女」についてポエティックに語っていく物語。簡潔ながら新海誠の描く女性観がよく表れている。猫から「彼女」への一方的な、つまり窃視的な視線によって物語が進行していく訳で、新海作>>続きを読む

ほしのこえ(2002年製作の映画)

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『天気の子』の評論を書こうと思い、それにあたって『ほしのこえ』を急遽視聴。
新海誠の処女作でありながら、彼の描く物語の一貫性を見せつけられる作品。基本的に新海映画のどの作品をとってもそうだが、彼の描く
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マトリックス(1999年製作の映画)

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小学生の時に観て完全に内容を忘れたので再視聴。
当時はアクションシーンに魅入っていただけだったが、今観てみると世界観をはじめ、小道具や設定といった細部の作り込みに感心。
セカイ系の評論で度々目にするが
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未来のミライ(2018年製作の映画)

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劇場で観たけどもう一度。
場所の往還ではなく時の往還によって〈行きて帰りし物語〉を演出し、くんちゃんの成長を描いたのだな、と。
余りにも使い古されたビルドゥングスロマンの手法にも一捻り加えるだけで真新
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天気の子(2019年製作の映画)

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『天気の子』において新海誠は従来のセカイ系の崩壊を描いたのではないだろうか。物語の構造としては「ある種の革命を背負った一人の少女と無力な一人の少年」という王道のセカイ系及びきみとぼく系の系譜を引いた極>>続きを読む

ファンタスティック・プラネット(1973年製作の映画)

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私の受験期を支えてくれた映画。
が突然U-NEXTのオススメに出てきて驚いたのでこれもまた再視聴(好きな映画ばかり繰り返し観ているから本数が増えないんだろうな)。
簡潔に言えば「『進撃の巨人』をサルバ
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アキラ AKIRA(1988年製作の映画)

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昨日観た『ブレードランナー』のアジアンカオティックな世界観に当てられて再視聴。

ブレードランナー ファイナル・カット(2007年製作の映画)

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まず、いかにも80年代に考えた20XX年モノのSFという世界観でとても良かった。オリエンタリズムが反映されている様な近未来の街並みと『AKIRA』や中国の九龍城を彷彿とさせるような東洋的なスラム街らし>>続きを読む

海がきこえる(1993年製作の映画)

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「リアル」と言うよりかは「生々しい」高校生像だな、と。
例えば高校生の背伸び感。親に内緒で東京旅行に行くこと(ハイアットに泊まってる辺りもにやけてしまうポイント)や、こっそり飲むコークハイ、キザな元カ
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ダンサー・イン・ザ・ダーク(2000年製作の映画)

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「鬱エンド」「バッドエンド」というレビューを多く目にするが、これはある種のハッピーエンドとは言えないだろうか?
「友人の勧めに従い、ジーンの手術費用にするはずの貯金を弁護士を雇う費用に充当し、セルマは
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