KITAYUMASSACREさんの映画レビュー・感想・評価 - 3ページ目

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バースデー・ワンダーランド(2019年製作の映画)

1.5

あまりにも説明不足すぎる。原恵一監督の前作「百日紅」は非常にミニマルな映画で、世界の「感触」を味わうようなアニメーションだった。触れるということの感動を伝えてくれた。確かにそこに説明はあまり必要ない。>>続きを読む

アベンジャーズ/エンドゲーム(2019年製作の映画)

3.7

話がざっくばらんに飛びまくり、アクションシーンは筋が通ってなくて見辛く、ただただキャラ萌えにフォーカスしてファンしか楽しめないファンムービーになっていた前作インフィニティウォーに比べて、
エンドゲーム
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いつかギラギラする日(1992年製作の映画)

5.0

強盗して奪った5千万を巡る三つ巴のチェイスが2時間に渡って繰り広げられる最高のアクション映画。仲間割れのキッカケになる若者、角町は立場としてはこの映画の悪役に当たり、ショーケン演じる熟練したオッサンの>>続きを読む

シャザム!(2019年製作の映画)

4.5

素晴らしい!「ライト/オフ」のデヴィッドFサンドバーグ監督はやはりやってくれた!
予告編ではコメディ方面が強調されているし、実際笑える場面も多いが実はどこまでもストレートなヒーローもの。特に誰かの責任
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バイス(2018年製作の映画)

4.0

序盤は酒浸りのろくでなし男が権力を手に入れていくパワーゲームものとしての面白さ。アメリカ史上においても最悪の「VICE」であるはずのディックチェイニーを単なる悪役やサイコパスとして描くのではなく、権力>>続きを読む

レゴ(R)ムービー2(2019年製作の映画)

3.5

レゴムービー一作目は新鮮なアイデアに満ちた素晴らしいアニメーション映画で、フィルロードクリストファーミラーコンビのの恐るべき豊かさと手腕を見せつけた一作だった。
しかし今作品では監督からは外れて、脚本
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マザー!(2017年製作の映画)

5.0

最高すぎ。ダーレンアロノフスキーやっぱ好き。

ひたすらジェニファーローレンス演じる"mother"の一人称で物語は進行する(FPSゲームのような一人称ということではなく、キャラクターの感情や思考に寄
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グリーンブック(2018年製作の映画)

4.8

これは無教養で差別的な白人の男が教養のある黒人と触れ合うにつれ、自身の差別的な感情に気づき反省する物語・・・ではない。いや、予告編や映画の表面的なストーリーラインを取り出せば、そのような話に見えても仕>>続きを読む

ファースト・マン(2018年製作の映画)

2.0

映画とはでっち上げるものである。それが実話をもとにした物語であったとしても。例えば「アルゴ」のラストシークエンスでは実際には起こらなかったサスペンスをいくつも重ねて映画の見せ場にした。

本作「ファー
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アクアマン(2018年製作の映画)

4.8

大仰で大味で壮大なアクションの連続。爆発と破壊の中でケレン味溢れる見栄を切る。このバカバカしさと清々しさこそヒーロー映画の楽しさであり、(マーベルもDCも)近年暗くシリアスになりがちなヒーロー映画の流>>続きを読む

メリー・ポピンズ リターンズ(2018年製作の映画)

1.0

最悪。久しぶりに一瞬眠気に負けた。

オリジナルの「メリーポピンズ」が素晴らしいのは「ちゃんと部屋を掃除したり、お行儀よくしなさい!」という「オトナ」の教育に対して、メリーポピンズが「確かに行儀よくし
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ポーラー 狙われた暗殺者(2019年製作の映画)

5.0

ヤバい。ヤバすぎて恍惚。

予告編を初めて見たときはありきたりなアクション映画かな?と思っていたが、監督のヨナスアカーランドという名前に聞き覚えがあったので調べるとラジオ番組「ライムスター宇多丸のウィ
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シュガー・ラッシュ:オンライン(2018年製作の映画)

5.0

「オモシロ」が並々と注がれて表面張力に耐えきれず溢れ出ている!

前作もそうだったが、今作も大量のギャグやアイキャンディー、工夫の凝らされたアクションがまさしくお菓子の国のようにこれでもかと詰め込まれ
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マイル22(2018年製作の映画)

3.5

ピーターバーグ監督は繰り返し人種や文化が違っても人間は理解しあえるはずだ、というテーマを描いてきたが、ここに来て「理解しあえないこともある」ということを敢えて描いた。いやむしろ描かなければならなかった>>続きを読む

ミスター・ガラス(2019年製作の映画)

4.5

三作目にして、ついにヒーロー「アンブレイカブル」がヴィランである「スプリット」「ミスターガラス」と対峙する「物語」。
この映画において一番重要なのはそのヒーローとヴィランの「物語」である。
「物語」無
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アンブレイカブル(2000年製作の映画)

4.5

世界には幸福で恵まれた人間がいる一方で、体や精神に障害を負ったり、理不尽な酷い目に遭ったりする人々がいる。そんな不幸な人々にとって世界は生きる意味も居場所もないように見える。そんなことを考えたことのあ>>続きを読む

蜘蛛の巣を払う女(2018年製作の映画)

4.5

重厚なサスペンスミステリーだったデヴィッドフィンチャーの前作「ドラゴンタトゥーの女」から一転、なぜか核ミサイル発射プログラムを奪い合うというノンストップアクション映画になっていた。
カーチェイスや格闘
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クリード 炎の宿敵(2018年製作の映画)

3.0

続編は作るのが難しいと痛々しいくらい実感する二作目。
チャンピオンになり新たな日常を手に入れたクリードが30年前のリベンジマッチに挑むドラゴ親子に日常を壊されるというのは娯楽映画として非常に正統的な作
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40歳からの家族ケーカク(2012年製作の映画)

4.0

前作のノックドアップは未見だが、面白かった。

「40歳からの家族ケーカク」というタイトルで40歳から子作りを始める話かと思いきや、40歳の夫婦を襲う倦怠期を描いたコメディだった。倦怠期夫婦を描いた映
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恋のためらい/フランキーとジョニー(1991年製作の映画)

4.5

ロマンチックな恋愛映画でありながら、舞台が90年代まだまだ犯罪率が高く雑多だった時代のニューヨークの小汚ないダイナーというのが素晴らしい。ミシェルファイファーとアルパチーノという「スカーフェイス」でも>>続きを読む

ヘレディタリー/継承(2018年製作の映画)

4.5

映画というのは本来一時停止のできないメディアである。もともと映画館で見るしかなかった映画には一時停止なんて機能は無かったのである。
故に観客はその映画に振り回されるしかない。もちろん下手な映画では観客
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ビートルジュース(1988年製作の映画)

4.0

冒頭、一軒家に二人きりで住む夫婦の元に「この家は二人で住むのはもったいないから家を売らないか」とお節介なおばさんが訪ねてくる。おばさんに「子供もいないし」と言われた時のジーナデイビス演じる奥さんはなに>>続きを読む

アンダー・ザ・シルバーレイク(2018年製作の映画)

4.0

この世界には何か隠された特別な意味があるのだろうか。この世界というのは、我々の目線から見るもの、つまり自分自身のことだと言い換えてもいい。自分は特別な存在なのではないかと疑い、そして期待し、その意味を>>続きを読む

JAWS/ジョーズ(1975年製作の映画)

5.0

未だにサメ映画のなかで、この40年前の作品が一番面白く、そして一番恐ろしい。
とにかく怖い映画を作ってやるというスピルバーグの気概を感じる。最初にサメに襲われる裸の女の強烈な叫び声。そして女の死体を見
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スカイスクレイパー(2018年製作の映画)

4.0

突っ込みどころや見せ場のための見せ場が盛り込まれている凡庸なアクション映画だったとしても、最後に「ああ、よかった」と思わせられたらこっちの負けである。
ジャンル映画の型通りの作品であり、本当にそれ以上
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イコライザー2(2018年製作の映画)

4.3

よくも悪くもジャンル映画の型から少し外れている。その型とは最初に平和な日常があり、なんらかの恐怖によって日常が破壊され、平和を取り戻すために主人公が立ち上がるというものだ。
このイコライザーというシリ
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クランプス 魔物の儀式(2015年製作の映画)

3.0

ブラックフライデーをこれでもかと意地悪に描いたオープニングや自己中心的かつ性格の悪いキャラクターたちに序盤は心踊らされるが、いざホラー展開に突入しても全くモンスターが姿を現してくれないのだ。
なおかつ
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オペレーション:レッド・シー(2018年製作の映画)

4.0

中盤まではストーリーもなくただただハリウッドの真似事をしているような銃撃戦がブツ切りの編集で描かれるだけの退屈なプロパガンダ映画で、「あぁダンテラムもこんな退屈な映画を撮るようになってしまったのか」と>>続きを読む

U.M.A レイク・プラシッド(1999年製作の映画)

4.0

この映画を面白くしているのはワニではなく、完全にブリジットフォンダのお陰である。
超美人にも関わらず、ボンクラかつコミカルなコメディ演技が本当に素晴らしい。爆笑するくらい嫌な女なのに、見終わる頃には彼
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愛に目覚めて(1995年製作の映画)

4.0

やっぱジョニートーの映画は変だなあ!バイオレントな刑事アクションと物凄く切なくロマンティックなラブストーリーを無理矢理融合させるこの強引さ。
冒頭から中盤までは香港ノワール映画の雰囲気が濃厚で、主人公
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宇宙戦争(2005年製作の映画)

4.5

スピルバーグの性格の悪さが存分に味わえる一本。「大スペクタクルでハラハラドキドキして楽しかったです!」なんてとてもじゃないが言えないこの嫌な描写の数々。残酷描写はないにも関わらず、途中で見るのがしんど>>続きを読む

ラ・ラ・ランド(2016年製作の映画)

3.8

夢見がちなジャズミュージシャン(になりたいプータロー)と女優を目指すフリーターの恋愛話。ライアンゴズリング演じるセブという男はほんとにどうしようもなくて、ピアノがうまいだけでほとんど仕事もせず、そのく>>続きを読む

悪の教典(2012年製作の映画)

5.0

見返してみたらメチャクチャ面白かったパターン。
学園や青春というのは規則や道徳に縛られてはいるが、そこに順応する者にとっては世界一安全な場所である。
だからこそ、さまざまな小説や映画や漫画のなかで学園
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ジュラシック・ワールド 炎の王国(2018年製作の映画)

5.0

怪しげな洋館、地下に潜む怪物、ジュラシックパークシリーズの最新作でありながらこれでもかというほど怪奇映画であった。黒沢清がラジオで「ロストワールド」を怪奇映画としてスピルバーグ映画の1位に挙げていたが>>続きを読む

イベント・ホライゾン(1997年製作の映画)

4.0

足し算でしか映画を作れない男、ポールWSアンダーソン。
今作は「ソラリス」と「エイリアン」と「ヘルレイザー」を足して5で割ったような映画だが、そのごった煮感がすごく楽しい。
特に悪趣味描写に関しては物
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