らぱしおんさんの映画レビュー・感想・評価 - 3ページ目

らぱしおん

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男はつらいよ 寅次郎恋歌(1971年製作の映画)

3.0

森川信のおいちゃんが見られるラスト回。奇しくも今日は森川の誕生日であった。いい役者だね。いいコンビだったね。そして本作は寅さんが初めて自ら引き際をわきまえるエンディング。昭和46年当時、まだ地方じゃ機>>続きを読む

男はつらいよ 奮闘篇(1971年製作の映画)

2.0

これはまたえらくとっ散らかった印象。いや面白いんだけどね、なんだかバランスが悪いというか、ヒッチャカメッチャカというか。なんでこんなことになっちまったんでしょうね。しかしさ、これ、昭和46年の上映でし>>続きを読む

アイ, トーニャ 史上最大のスキャンダル(2017年製作の映画)

4.0

アメリカ。何と強かでタフな国なんだろう。なんて生きることに対してパワフルな国なんだろう。トーニャの生き様を見ていると、悲劇性よりも、転んでもただでは起きない強かさにむしろ胸打たれる!強烈な楽観主義を感>>続きを読む

男はつらいよ 純情篇(1971年製作の映画)

4.0

本作もマドンナは若尾文子ではなく倍賞千恵子ですね。柴又駅でのさくらとの別れのシーンはシリーズ屈指の名シーンです。少年寅次郎の最終話と繋がってましたよね。

男はつらいよ 望郷篇(1970年製作の映画)

4.0

山田洋次版はさくらの比重が大きくて好き。こんな完璧な妹がいるから寅さんは彼女が出来ないんだよ。いやそれにしたって、今回のマドンナ長山藍子+井川比佐志+杉山とく子の豆腐屋ファミリーの仕打ちはない。いくら>>続きを読む

この世界の(さらにいくつもの)片隅に(2019年製作の映画)

4.0

アニメーションが現実を超える瞬間というのは確かにあって、この映画の場合その瞬間がまぁ次から次へと何度も何度も巡ってきて、切なさ、愛おしさで胸がいっぱいになってはちきれそうになるのである。この映画、これ>>続きを読む

ファースト・マン(2018年製作の映画)

4.0

月は黄泉の国であり死の世界であるという認識は洋の東西を問わず、時代を超えた人類共通のものなのだろうか。僕には死んでしまったニールの娘がかぐや姫に思えてならなかった。あれは竹取翁がかぐや姫に会いに月に行>>続きを読む

新・男はつらいよ(1970年製作の映画)

4.0

シリーズ4作目。小林俊一版寅さんは冒頭にかかるテーマ曲の歌詞もいつもと違うバージョン。

どおせおいらは底抜けバケツ 
わかあっちゃいるんだ妹よ
入れたつもりがスポンのポンで
何もせぬよりまだ悪い
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ジョジョ・ラビット(2019年製作の映画)

2.0

オープニングもエンディングも期待通りだったんだけど、中盤、少しウトウト。何が駄目だったんだろうなぁ。単に眠かっただけか、それとも映画との相性か。そういえば「グランド・ブダペスト・ホテル」でも、それから>>続きを読む

彼らは生きていた/ゼイ・シャル・ノット・グロウ・オールド(2018年製作の映画)

4.0

「ピーター・ジャクソンが第1次世界大戦をテーマに撮り下ろした新作だよ」と聞いてもそれで普通に納得してしまう、これは記録映画の記念碑的作品になるのではないか。映画開始25分。100年の時間は蘇り、戦場の>>続きを読む

運び屋(2018年製作の映画)

4.0

グラン・トリノで昇天したクリント・イーストウッドが復活した映画がこれか?!というくらい吹っ切れてる、もう本当にすごいとしか言いようのない作品だった。円熟とか、達観とかそんな言葉じゃ足らない。なんか何も>>続きを読む

ジョン・ウィック:チャプター2(2016年製作の映画)

3.0

やっと見られた!非道な殺しをテンポだけでグイグイ見せる!魅せる!!このエンディング、最高じゃん?!

で、パラベラムはどこで見られるんだ?まだか?まだなのか?!

フロリダ・プロジェクト 真夏の魔法(2017年製作の映画)

4.0

素晴らしいエンディング!そこへもっていくとは!凡百とあるお涙頂戴で決着をつけないところが素晴らしいね!この映画のラストに僕は希望を見つけた。誤解恐れずに言うなら、同じ貧困でも北の寒々しい貧困に比べて南>>続きを読む

わたしは、ダニエル・ブレイク(2016年製作の映画)

4.0

キツイキツイ映画だ。ジリジリと真綿で首を絞められる苦しさだ。人は言うだろう。社会が悪い。国が悪い。制度が悪い。彼は犠牲者だと。でも僕はそうは思はない。彼は最後の最後まで人間としての尊厳を失わなかった。>>続きを読む

2人のローマ教皇(2019年製作の映画)

4.0

なんだか無茶苦茶面白かった。足元もおぼつかない老人達の対話劇なのに、2人の丁々発止のやり取りがものすごくエキサイティングなのだ。ゴリゴリ保守派の頑固なベネディクト16世とどんどん庶民の中に入っていく気>>続きを読む

男はつらいよ フーテンの寅(1970年製作の映画)

4.0

同じメンバーが同じことをやっていても監督によってこんなにニュアンスが変わるのかという見本のような映画。この森崎東版寅さんはエッジが立ってて、寅の哀しみが増している。かつての親分に仁義を切るシーンやゆく>>続きを読む

パラサイト 半地下の家族(2019年製作の映画)

4.0

社会風刺であり、エンタメであり、一服の絵画であり、大スペクタクルであり、まさに映画は総合芸術であることの意味をポン・ジュノ監督は教えてくれる。匂いによる格差表現というのは韓国映画らしいなと、韓国蔑視で>>続きを読む

24時間戦争(2016年製作の映画)

4.0

虚構と現実のバランス取るには格好の映画だった。

フォードvsフェラーリ(2019年製作の映画)

4.0

ラストで取る主人公のある行動が素晴らしく、そこだけで5億点。誰が認めずともケン・マイルズは勝ったのだ。

続・男はつらいよ(1969年製作の映画)

4.0

女神的存在感の佐藤オリエが素晴らしい。ミヤコ蝶々が寅さんの生みの親役の本作。要所要所にハナマルキ味噌のCM「おかあ〜さ〜ん」を繰り返す登場人物達。流行語になってたっけ。死ぬ前にうなぎを食べたがる先生の>>続きを読む

男はつらいよ(1969年製作の映画)

4.0

時代を超えた倍賞千恵子の可憐さ。その神々しいほどの輝き!寅さんの原点は寅自身ではなくさくらにこそあったのだ!結婚式の志村喬のスピーチは何度見ても泣かされる。あのおじさんがなんか喋るとすぐ涙腺が刺激され>>続きを読む

マリッジ・ストーリー(2019年製作の映画)

4.0

物語は安定のザ・パームバック印!最高に決まってるんだけど、何よりアダム・ドライバーの演技が秀逸だった。特に終盤の大喧嘩→カラオケ→「自傷」→手紙という畳み掛けはもうホント、感情揺さぶられすぎで、笑って>>続きを読む

アイリッシュマン(2019年製作の映画)

4.0

最初この映画を高解像度のテレビ画面で見た時、老熟した空気感が痛々しすぎて物語が入ってこないほどだった。しかしそれは実は老熟なのではなく、虚無感とでもいったものであり、それこそが監督の狙いだったのだとい>>続きを読む

海よりもまだ深く(2016年製作の映画)

4.0

こんなはずじゃなかった人生をそれでも死ぬまで生き切るしかないじゃないか。なんて優しい映画なんだろう。樹木希林の「名演」が物語のノイズになってはいないかが引っかかっていてなかなか手が出なかった映画だった>>続きを読む

君の名は。(2016年製作の映画)

3.0

終始漂うただならぬ切なさ。人を恋うることはなぜにこれほど切ないのだろう。それぞれが違うレールを走る別の列車の車内にいて、一瞬お互いがお互いを認めあいつつ目配せのみで通り過ぎていく。ああこの切なさ。初恋>>続きを読む

デッドプール(2016年製作の映画)

2.0

最近この手の昔の名曲を乗っけてくる映画増えたよね。あんまり思い入れないんよなー80年代の名曲とか言われてる音楽に。映画は天下のマーベル。面白くないわけがない。

クリーピー 偽りの隣人(2016年製作の映画)

2.0

胸糞悪さ、ゾッとする度は香川照之よりも西島秀俊と竹内結子の仮面夫婦の方が高かった。そこが怖い映画なのだ。壊れかけた夫婦の物語である。まぁただ相変わらず竹内結子の心ここにあらず演技はどうも鼻につくんだが>>続きを読む

ヒメアノ〜ル(2016年製作の映画)

3.0

朝のニュースが死体遺棄事件を報じている。あぁ、やっぱりあの世界はこの世界と地続きにあるのだなというヒメアノ〜ルの悪夢はまだ続いている。
吉田恵輔監督はきっと女嫌いなのに違いない。何とも悪意に満ちたヒロ
>>続きを読む

アイアムアヒーロー(2015年製作の映画)

2.0

二連式散弾銃で100発近くの弾を撃ちまくるラストはブチ切れ童貞の大ぶっかけ祭り(by宇多丸)許可証を常に持参しつつ使えない武器をお守り代わりにゾンビどもに立ち向かう去勢された男性性の象徴としての英雄は>>続きを読む

アントマン(2015年製作の映画)

3.0

何、この突き抜けた楽しさ!これが映画でしょう!これがエンターテインメントでしょ!マイケル・ペニャ万歳!アントニー万歳!楽しいなぁ。実に楽しい。

シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ(2016年製作の映画)

3.0

シビル・ウォーで一番グッと来たのはスパイダーマンのパートなんだけど、中でもマリサ・トメイのメイおばさんっていうキャスティングがたまんなかった。これで俄然スパイダーマンの新シリーズが観たくなった。そうい>>続きを読む

バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生(2016年製作の映画)

2.0

アメコミの世界は知りませんが少なくとも映画ではマーベルコミックのヒーローたちの能天気さに比べDCコミックスのヒーローたちの持つダークさがたまんないんで宇多丸が何と言おうとスーパーマンの新シリーズは大好>>続きを読む

恋人たち(2015年製作の映画)

4.0

何が起こるわけでもないのにこうまで感情が深く強く揺さぶられることがあるのだなというくらいに揺さぶられ続け、映画見終わって放心。「殺しちゃ駄目だよ。だって殺しちゃったら、、、こうやって話せなくなっちゃう>>続きを読む

リップヴァンウィンクルの花嫁(2016年製作の映画)

3.0

「この世の中は善意に満ちていて、それを全部受け入れたら自分は壊れしまう。だからそれをお金で買うのだ」というCoccoのセリフが切なくてな。しかしあの存在感ってなんだろうな。
僕はこの映画の綾野剛は無垢
>>続きを読む

激動の昭和史 沖縄決戦(1971年製作の映画)

4.0

映画観終わって茫然自失。戦争映画に御涙頂戴の浪花節など必要ない。淡々とした会話劇の中にどうしようもない悲壮感の漂う前半。ただただ猛烈な数の人間の命がひたすら奪われ続ける後半。どうしようもないやるせなさ>>続きを読む

10 クローバーフィールド・レーン(2016年製作の映画)

2.5

このレビューはネタバレを含みます

ラスト、ジョン・グッドマンの面をぶち破ってエイリアンが出現するという展開にして欲しかった。