らぱしおんさんの映画レビュー・感想・評価

らぱしおん

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メイキング・オブ・モータウン(2019年製作の映画)

4.0

いいなぁ。実に楽しそうなおじいちゃんたちだなぁ、この二人。「伝説」があまりにもリアルタイムで若々しいので、ものすごく不思議な気持ちになっているのである。

男はつらいよ お帰り 寅さん(2019年製作の映画)

3.0

吉岡秀隆はどんなに年取ってもやっぱり年取った「純くん」のままなんだが、後藤久美子は完全変態を遂げ、別人になり変わっていた。やっぱり女は凄い。男は人間としては不出来だ。だから「男はつらいよ」なのだ。

マ・レイニーのブラックボトム(2020年製作の映画)

3.0

ズシーンときてる。チャドウィック・ボーズマンの何かに憑れたような演技が凄い。そして向けられるべき怒りの対象がいつだって間違ってるんだ。何だってこうなっちまうんだ。黒人達の歴史はいつだってそうじゃないか>>続きを読む

あの夜、マイアミで(2020年製作の映画)

3.0

サム・クックとマルコムXの、ディスカッションと呼ぶにはあまりに生やさしい、寧ろ壮絶なバトルと言うべきやり取りが素晴らしかった。昨夜見た「マ・レイニーのブラックボトム」と続けて観るべき。

男はつらいよ 口笛を吹く寅次郎(1983年製作の映画)

3.0

83年作。寅さんに振られる竹下景子が切ないラスト。松村達雄出演作の安心感と中井貴一・杉田かおるの初々しさ。純くんモトイ満男はよく考えたら母親(いしだあゆみ)との共演とおばさん(竹下景子)との共演もこれ>>続きを読む

JUNK HEAD(2017年製作の映画)

4.0

こういう救いのない、どこまでも落ちていく、きりのない、まさに「奈落の底」の世界は、ここに声を大にして言っておきたいが、これは絶対に悪夢に見ることになるだろう。熱のあるときに見るエンドレスな悪夢な。しか>>続きを読む

search/サーチ(2018年製作の映画)

3.0

常日頃、娘とのコミュニケーンション不足に悩む父親にとって、この話は全然他人事じゃない。しかし、、、、よくまぁこんな映画考えつくよな。オープニングシークエンスだけで泣かしにかかる手法は「カールじいさん」>>続きを読む

男はつらいよ 夜霧にむせぶ寅次郎(1984年製作の映画)

3.0

寅さん大モテだね。中原理恵ってこんな綺麗だったっけ。美保純初出演。中原理恵の役名が「風子(フーちゃん)」で、勤めてる店の名前が「小田原」って、これはなんの暗示だろう。84年。俺、大学1年の夏。おまけに>>続きを読む

透明人間(2019年製作の映画)

3.0

何が怖いってエリザベス・モスの顔が怖い。立場が悪くなればなるほど怖い顔になる。だからラストの清々しい笑顔に、逆に裏読みすらしてしまう。いや最も怖いのは、おかしいのは主人公の方じゃないのかと思えてきてし>>続きを読む

レイニーデイ・イン・ニューヨーク(2019年製作の映画)

4.0

フロントガラスにポツリ、ポツリと雨が落ち始め、その向こうでシャラメとセレーナ・ゴメスのキスシーンが演じられる、という出会いのシーン。そしてエンディング、セントラルパークのからくり時計の前でシャラメが彼>>続きを読む

岬の兄妹(2018年製作の映画)

4.0

主人公の兄妹を覆い隠そうとする貧困という名の不気味な狂気。それをギリギリのところでこちら側に踏みとどまらせているのは、肇ちゃんのような、本当に些細な些細な周囲の人間の良心なんだ。たくさんじゃなくていい>>続きを読む

ブックスマート 卒業前夜のパーティーデビュー(2019年製作の映画)

2.0

僕の人生の懐かしき暗黒時代を思い出しつつ、しかしこのハードルの飛び越え方は僕の時代にはなかったよなと、感情移入の持っていきようがない居心地の悪さを感じた一本であった。最近この手の青春映画を見るたびに思>>続きを読む

男はつらいよ 花も嵐も寅次郎(1982年製作の映画)

2.0

朝の通勤電車、スマホで鑑賞。エンディングテーマが流れ出したところでちょうど電車が大船の駅に着いて、不思議な因縁を感じたのであった。

男はつらいよ 寅次郎あじさいの恋(1982年製作の映画)

3.0

この切なさこそが寅さんシリーズの肝なのだ。幸薄美人いしだあゆみの真骨頂。いやあ切ない。僕は以前はこの回は北の国からオマージュだと思っていたのだが、さにあらず、日本沈没オマージュも入っていたのであった。>>続きを読む

Mank/マンク(2020年製作の映画)

3.0

市民ケーン秘話的伝記物語。白黒重厚で面白かった。「僕はいま映画を見てるんだなぁ」と感慨無量にさせる素敵な映画。だから映画館で見たかった。

TENET テネット(2020年製作の映画)

3.0

IMAXで観るTENETは、映像のド迫力はもちろんだが、物凄い大音響でビリビリと映画を全身で「浴びる」体験で、文字通り体が揺れた。眠くなる要素が1ミリもなかった。

案の定ポカーンなストーリーだったけ
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日本沈没2020 劇場編集版 シズマヌキボウ(2020年製作の映画)

3.5

このドラマの中で、死は誰にも平等に、唐突に訪れる。湯浅版はその死の描き方が容赦ない。そうだな、例えるなら吉村昭か。

これは地震映画でもパニックものでもない。困難に抗い、歩みを進める、勇気を信じる人間
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劇場(2020年製作の映画)

2.0

70年代ATG的恋愛模様。アパートにチャブ台、ミシンもあるよ。ついでに二人で銭湯へも行ってほしかったな。松岡美優、伊藤沙莉の天才性に対して山崎賢人への平板な「やさぐれ」演出に、今ひとつドラマに乗り切れ>>続きを読む

日本のいちばん長い日(1967年製作の映画)

4.0

黒沢年男の情念が凄い。とにかくこれは凄い。この映画の陸軍近衛将校の決起を見ていると、これはそのまま2.26の焼き直しなんだよな。日本という国の暴走が始まった時とその息の根が止まる時、そこに全く同じ風景>>続きを読む

i-新聞記者ドキュメント-(2019年製作の映画)

4.0

望月衣塑子のバイタリティが強烈で、ガツガツ何か食ってる彼女に惚れた。キャリーバッグ引いてズンズン早歩きで進んでいく彼女に惚れた。性別関係なくバリバリ働く人間は気持ちいい!「新聞記者」の百万倍面白かった>>続きを読む

アス(2019年製作の映画)

3.0

「今、我々は他者に対してあまりに無理解無寛容、壁を作り自分の世界を守ることのみに汲々としすぎてやいませんか」という警句としてのホラー。

流転の地球/さまよえる地球(2019年製作の映画)

2.0

2500年かけて地球を他の恒星系に移動させるというのは実に中国人らしい壮大さだけれど、地球エンジンの発想はやっばり「妖星ゴラス」なのかしら。とにかくあっぱれな中華SF!

ドゥ・ザ・ライト・シング(1989年製作の映画)

3.0

人種の坩堝。グッチャグチャのゴッタ煮の中で、50年やってきたあの店の存在が逆に奇跡だったし、それを自分たちの手で打ち壊してしまうような、どうしようもない街だけれど、それでも今日もクソ暑い一日の幕は上が>>続きを読む

日本沈没(1973年製作の映画)

5.0

この映画の本質は特撮ではない。小松左京の原作とそのエッセンスを忠実に抽出することに成功した橋本忍の優れた脚本にある。国土を失った日本民族の将来という哲学的な命題も骨のあるSFらしくて好きだ。オープニン>>続きを読む

ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語(2019年製作の映画)

4.0

今見立て、ホヤホヤの感想です。今年一番です!素晴らしいです!今すぐにでもまた彼女たちに会いたいです。かしまし娘最高!みんな言ってることだけど、150年前の物語をきちんと舞台や時代設定そのままで、なおか>>続きを読む

ザ・ファイブ・ブラッズ(2020年製作の映画)

4.0

スパイク・リーがこの時期に敢えての「ベトナム戦争もの」を撮ったことの意味を考える。やばいくらいにデルロイ・リンドーの狂気が後を引いている。 50年経ってもベトナムは彼らにとっての地獄だった。でもそれは>>続きを読む

デトロイト(2017年製作の映画)

4.0

今、このタイミングで、義務感に囚われつつ、観る。やっぱり「観ないといけない」映画ってあると思う。怖いし、出来ることなら尻尾を巻いて逃げ出してしまいたい現実ではあるけれども、目を逸らしちゃいけないことは>>続きを読む

キャッツ(1998年製作の映画)

4.0

人間が描いた猫の世界は歪だけど美しい。言葉はあまり意味を持たず、僕らの心を動かしてやまないのは音楽とダンスの力!訳わかんないのに心がグワングワン揺り動かされる不思議!トム・フーパーのあんまり評判のよく>>続きを読む

ハーフ・オブ・イット: 面白いのはこれから(2020年製作の映画)

3.0

これは恋愛なのか、友情なのか、、、いやいやどっちでもいいのか。しどろもどろであたふたしながら、先に進むのが青春というものだから。完全予定調和を破壊するのが青春だから。若さというものだから。僕たちの時代>>続きを読む

男はつらいよ 寅次郎紙風船(1981年製作の映画)

2.0

81年の暮れ。満男はコンピューターゲームのバッタもんで遊んでいる。それより何より本作で懐かしかったのは音無美紀子が働いているという設定の東京文京区本郷にある旅館である。この映画の多分1、2年前に中学の>>続きを読む

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