masayaさんの映画レビュー・感想・評価 - 6ページ目

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幸福路のチー(2017年製作の映画)

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幸福ってなんだろう?シンプルかつ深遠なテーマを、経済発展や政変、震災という台湾の現代史を背景に、主人公チーと祖母や両親を始めとする周囲の人々との触れ合いを通して描く。幸福な子供時代から街も人も変わった>>続きを読む

男はつらいよ お帰り 寅さん(2019年製作の映画)

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寅さん銀幕に戻る・・このタイトルが令和で新作が出ることに既に感極まるものがあった。大スクリーンで「寅のアリア」に、歴代マドンナに、物故者となった名優たちに再び会え、シリーズ終盤を盛り上げた満男と泉の再>>続きを読む

パラサイト 半地下の家族(2019年製作の映画)

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間抜けな大金持ち家族にずる賢い貧乏家族が取り入って最後に大逆転!みたいな痛快コメディの構造で観客を幻惑してからの、破局への雪崩れ込み方。上昇を夢見ることも、堅実な計画も貧困の前にはある意味、呪いでしか>>続きを読む

ジョジョ・ラビット(2019年製作の映画)

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軽やかに、そして辛辣に。人間的な生き方を愛する母親と、イマジナリーフレンドのアドルフと、ユダヤ人の少女。想像力豊かな少年の前に、全体主義と戦争が訪れる。コミカルさとテーマとのバランス良く、あっという間>>続きを読む

イントゥ・ザ・スカイ 気球で未来を変えたふたり(2019年製作の映画)

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地球の隅々まで科学が解明していった19世紀、広大な未知として頭上にあった空。気象変動の解明の為に、無謀と謗る世間を見返す為に、過去と向き合う為に、たった2人で目指す高度1万メートルの世界、そこで彼らが>>続きを読む

サマーウォーズ(2009年製作の映画)

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4DXで鑑賞。
何これめっちゃ動くやん!TVやDVDで何度も観た映画でも大きな画面で観るのは全く印象が変わるのは勿論のこと。とにかく騒がしいOZの仮想空間と、絶えず虫の声が聞こえてる田舎の旧家と、緊張
>>続きを読む

風の電話(2020年製作の映画)

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震災による津波で家族を亡くし、叔母の住む町で暮らしていた少女が、八年ぶりに故郷を目指す旅に出る。悲しみは癒されない。後悔は募るけど彼女は生きると決めた。この旅でのいくつかの出会いと自分の目と耳で見聞き>>続きを読む

サヨナラまでの30分(2020年製作の映画)

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内向的な颯太とコミュ力抜群のアキ、カセットテープが再生される間だけの入れ替わり。録音の度に上書されるテープのように、どんな美しい記憶も塗り替えられていく。でも古い記憶も完全に消えた訳じゃなく層になって>>続きを読む

前田建設ファンタジー営業部(2020年製作の映画)

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建設不況も何のその、我が社は空想世界に広大なブルーオーシャンを発見した!B級映画?とんでもない、熱意と閃きと努力と経験とコネをフル動員する空想科学プロジェクトX。見よ、地上の星は今でも燦々と輝いている>>続きを読む

静かな雨(2020年製作の映画)

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事故によって、それ以降の新たな記憶を毎朝失い続けることになったこよみ。彼女と過ごす一日は、どんなに大切に過ごしても、翌朝には失われてしまう。幸福と絶望が同居する毎日がはじまる。気鋭の中川龍太郎監督最新>>続きを読む

1917 命をかけた伝令(2019年製作の映画)

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何という没入感。観客に与えられた情報は1917年4月、場所は仏独戦線らしい、主人公達は攻撃中止の命令を届けに行くらしい。それだけで前線に放り出す。先に何も判らないことが不安を増幅させ、極限状態の兵士た>>続きを読む

彼らは生きていた/ゼイ・シャル・ノット・グロウ・オールド(2018年製作の映画)

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第1次世界大戦の英国の兵士たちの戦場での記録映像を最新の技術で蘇らせる。百年前の時代がかった映像に色が付き音が入った瞬間、そこに生身の人間と死と隣合わせの過酷な戦場が現れる。そこにある屍体はセットじゃ>>続きを読む

架空OL日記(2020年製作の映画)

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銀行勤めOLの、大した事件も起こらない平凡な毎日。って明らかに貴方オッサンでしょバカリズムさんでしょって違和感は絵面としてはずっとある。あるけどこれは架空日記なのだ。日記で名乗れば「私」だし、映画では>>続きを読む

星屑の町(2020年製作の映画)

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のんさん映画俳優復帰作!輝く場所を探す原石と、くたびれた旅の歌謡グループの化学反応が面白いスター誕生物語。粗筋はそう。キラキラしたのんさんアイドル映画というのも正解。実際観てて一番残るのは、夢破れたお>>続きを読む

プロメア(2019年製作の映画)

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色の洪水、光の乱舞、奇想天外な設定、ウザイ主人公、強烈な悪役、厨二病セリフの乱発、全部足してカッコイイの大渋滞❗️❗️❗️
なんだなんだこれは。
ただでさえハイカロリーな映像に4DXで放水熱風受けまく
>>続きを読む

レ・ミゼラブル(2019年製作の映画)

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抜け出せない貧困とやり場のない苛立ち。感情のはけ口があれば何でもいい、怒りが一番分かり易い。少年たちの暴力は些細なきっかけで爆発し、見せかけの秩序は吹き飛ばされる。ユゴーの同名小説から200年、舞台に>>続きを読む

娘は戦場で生まれた(2019年製作の映画)

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言葉を失う。目を背け、耳を塞ぎたくなる光景がスクリーンに広がるが、これが2016年、シリア政府軍に包囲されたアレッポの街で起こった真実だ。ここで生まれた小さな命の周りで起きた事を、母親は撮影し続け、世>>続きを読む

三島由紀夫vs東大全共闘 50年目の真実(2020年製作の映画)

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行動するカリスマ右派文化人の三島と東大全共闘の千人の学生たち。一触即発の歴史的論戦は、進むに連れ共感のような独特の空気感が漂う。熱情と相手への敬意。論破でなく説得。言葉に世界を変える力があると信じてい>>続きを読む

アキラ AKIRA(1988年製作の映画)

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子供の頃の長年のトラウマ作品にIMAXで再会。かっこええやんこれ..そして今観て解ったのが80年代の世相を映したポストカタストロフィというのは、バイクが走り回るし新興宗教が流行るし軍事クーデターが起こ>>続きを読む

CURED キュアード(2017年製作の映画)

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ゾンビ・パンデミックが収束した後の世界。回復した患者は疎外された苦しみの「社会復帰」を強いられ、回復しなければ収容されたまま安楽死が待つ。パンデミックの前の日常とは変わってしまった。不安や恐怖と不信感>>続きを読む

ワンダーウォール 劇場版(2019年製作の映画)

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100年の歴史を刻むとある学生寮に廃寮、解体が通告される。寮生たちの抗議に対する大学側の反応は薄く、募る徒労感。無駄かも知れないと思っていても、諦められないのは寮の持つ意味を自分たちが一番知ってるから>>続きを読む

在りし日の歌(2019年製作の映画)

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改革開放期中国の三十年。激しく寄せて返す激流のように、一貫しない政策は一人一人の人生を翻弄する。身を寄せ合って生きていた親友同士の2つの家族を引き裂いて、嘆きと悔い、再生に費やされる長い長い時間の流れ>>続きを読む

レオン 完全版(1994年製作の映画)

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いやー素晴らしかった。歪で、無垢で、孤独な2人の、純愛と呼ぶしかない魂の交流。美しい構図、印象的なやりとり。映画館で初めての鑑賞、没入感が違う。マチルダ可愛すぎる、レオン可愛すぎる。

この映画が成り
>>続きを読む

ニュー・シネマ・パラダイス(1989年製作の映画)

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言うまでもない、不朽の名作。映画と映画館に魅せられた全ての人に刺さる映画讃歌であると同時に、観客一人一人が手に入れるよき人生についてを考えさせてくれる道しるべのようだった。本当にいま観られて良かったと>>続きを読む

馬三家からの手紙(2018年製作の映画)

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スーパーで買ったハロウィン飾りの箱に入っていたのは、中国の強制労働所からの命がけの手紙。孫毅とジュリー、二人の主人公の、圧制に屈しない信念と、地球の裏側からのSOSに気づき立ち上がる良心が世界を動かす>>続きを読む

ハリエット(2019年製作の映画)

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自由か、死か。奴隷生活から逃げ出し、同じように逃亡する黒人たちの手引きをし続けたハリエット。極限の辛苦を経験したことで奴隷解放を使命とした彼女の真摯さを描く程、他者を支配することに疑問を持たない白人た>>続きを読む

37セカンズ(2019年製作の映画)

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生まれた時に37秒間呼吸出来なかった為に重い障害が残った娘とその母親。母娘が互いに依存しながら生きる毎日から、娘は抜け出そうともがく。ひょんなきっかけで動き出す歯車に乗って行くのか、元々の場所に居続け>>続きを読む

ひまわり(1970年製作の映画)

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初公開から50年目のレストア版再上映。極寒のロシア戦線から帰って来ない夫を探して、戦後のソビエト連邦に旅立った女性が目にしたものは、地平線まで続く一面のひまわりと、戦争と月日に無情に引き裂かれた二人の>>続きを読む

はちどり(2018年製作の映画)

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14歳の目線から見た世界の非条理と不可思議。日常は知らぬ間に変わり続けているし、他の人の当たり前が自分と全く噛み合わなかったりする。でも世界に背を向けて生きることも出来ない、どうやって向き合うか。大人>>続きを読む

風の谷のナウシカ(1984年製作の映画)

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映画館で改めて観るならこれでしょって思って観た。なんだか凄く短く感じたな。映像はもちろん、音の迫力が劇場ならではだった。王蟲出てくるときのシンセが怖い。あとナウシカ役島本須美さんの声って思ったより少女>>続きを読む

ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語(2019年製作の映画)

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痺れた!まいりました。主人公ジョーの瑞々しい躍動感が素晴らしい。四姉妹の個性の違いも、それでいて親密な関係性も眩しい。選択肢が少ない中で、迷いながら自分らしさを追い求めたジョーの選択が愛おしかった。>>続きを読む

もののけ姫(1997年製作の映画)

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大作ですよ。自然と文明との宿命的対立、どちらにも属せない中間の人々の生き様、共生への模索っていう宮崎アニメらしいテーマでは集大成になるんかな。映画館、シシ神の静寂が素晴らしいよ。巨大花崗岩がいちいち美>>続きを読む

のぼる小寺さん(2020年製作の映画)

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清々しいほどの無心さで、小寺さんは壁をのぼる。小寺さんは「好き」に真っ直ぐだ。小寺さんは自分を誤魔化さない。その限りない純粋さは周囲の目を釘付けにし、やがて、それぞれの一生懸命の共鳴が始まる。どのカッ>>続きを読む

カセットテープ・ダイアリーズ(2019年製作の映画)

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憂鬱な毎日。ある時ウォークマンから流れてきたスプリングスティーンに、16歳のジャベドは全身に電流が走るような衝撃を受ける。閉塞感絶望全てを吹き飛ばす、ロックとの幸福な遭遇。誰もが身に覚えあるだろう、憧>>続きを読む

劇場(2020年製作の映画)

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自分で才能がないことに気付いてる、でもプライドが諦めを許さない。愛してくれる人に優しい言葉さえ掛けられない。繊細過ぎるクズ男と離れられない女の不様で儚くて、でも誰も嘲笑したり出来ない小さくて大切な人生>>続きを読む

スウィング・キッズ(2018年製作の映画)

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朝鮮戦争の捕虜収容所で彼らは出会い、チームになった。人種も性別もイデオロギーも飛び越えて魅了するタップダンスの魔法。確かに生まれた友情、カーネギーホールの夢。観ている僕らが、彼らが戦争の最中にあること>>続きを読む