ルーニー・マーラの美しさに、鑑賞者である我々さえも捉われがちだが、バネッサ・レッドグレーブの表現力には凄まじいものがある。
ラストの、ローズが40年の時を経て出会った息子と寄り添って美しい海岸線を歩く>>続きを読む
近年の『ムーンライト』『ドリーム』『ゲット・アウト』そして『デトロイト』『スリー・ビルボード』など...。アメリカの社会事情が伝わってくるラインナップである。
鬼気迫る黒人差別を取り上げたこの作品の並>>続きを読む
今や大スターであるジョニー・デップとレオナルド・ディカプリオの若かりし頃の共演作。知的障害をもつギルバートの弟、アーニーを演じるレオ様は当時19歳。好演にも程がある。
ジョニー・デップは今やギャラばか>>続きを読む
ミュージカル映画は50年代に黄金期を迎えるが、現代まで徐々に衰退の一途をたどった。しかしここ数年、鬼才デイミアン・チャゼル『ラ・ラ・ランド』によって、ジャズ・ミュージカル映画の復活宣言がなされた。ミュ>>続きを読む
この作品には既に原作があるようで、それをソフィア・コッポラが再解釈・再構成した形になる作品。原作ありきのストーリーなので、予告編からもう展開丸わかり。予告編みれば80%鑑賞した気分になれる。
正直薄す>>続きを読む
自身もトランスジェンダーであるという歌手・女優のダニエラ・ヴェガ主演による、本作。近年の数々のLGBT映画にはややウンザリしてきたが、トランスジェンダーである彼女による(ある意味、ドキュメンタリー的な>>続きを読む
現代国家の写し鏡としてのワカンダ王国。
ワカンダ王国を理解することで、現代のグローバル社会の問題が見えてくる。黒人差別の問題。閉鎖的国家の問題。
驚くべきは、犯人を取り押さえた本人たちが「再現」していることだ。もはやドキュメンタリーとも言えるような珍しい映画体験だった。
事件については長々とは語らず、その瞬間瞬間の出来事が意外なほど淡々と流れ>>続きを読む
上映前の評で『美女と野獣』が辿り着けなかった領域へと到達した作品だという賞賛のされ方をしていたが、それの納得の一本。
異形のものと恋に落ちるプリンセスのおとぎ話であることは間違いないが、イライザはベ>>続きを読む
ロシア人が英語で喋っている事が少々ややこしい...ジェニファー・ローレンスがロシア人という設定上仕方ないと思うけど。それでも母国の言語で撮る良さはある。大衆映画にそれが求められるか否かはさて置き、スパ>>続きを読む
ゲイリー・オールドマン凄すぎですね。チャーチルとゲイリーが全く似ていない事も面白いし、辻さんの特殊メイクが全く見破れないほどのクオリティなのも面白い。ほぼそのメイクを施したゲイリーのワンマンショーなの>>続きを読む
最も現実的な「終末」を描いた作品。
荒廃した共産主義社会での色の無い凍てついた景色。均質で無個性なアパート。住人である彼らは(登場人物全員)誰も本当の意味での愛情を持ち合わせていない。
SNSに取り>>続きを読む
サノスが怖いのは「いかなるMCUヒーローよりも人間的な感情を持ち合わせている」点にあると思う。ガモーラは彼の涙をどう受け止めたのか。期せずして垣間見えた涙は、父親の愛情なのか、あるいはサイコパスの絶望>>続きを読む
あれだけ裁判で胸糞悪い展開になったならば、ネオナチカップルを爆破せずには終えられないだろうなという、納得の結末だったわけだが、注目すべきは一度の躊躇であろう。
理不尽な結果にいかに心を蝕まれようと、自>>続きを読む
強い女の話か、あるいは弱い男の話か。
アーティストの強度は、凡庸な愛への憧れによって瓦解する。やはり創造者は常に孤独でなければならないのだろうか...そのストイックさに身も心も耐えきれなくなっても、世>>続きを読む
太陽の周りで煌めく惑星たちを、良く見よう。
これは、銀河系にそれぞれの良さをもって存在する惑星たちのストーリーだ。それらは太陽のもとに集まり、輝き、生き生きとしている。
私たちにオギーの様になれと言>>続きを読む