Shogoさんの映画レビュー・感想・評価 - 5ページ目

マリッジ・ストーリー(2019年製作の映画)

4.2

観察力が優れてて、繊細に人間・夫婦を描いて素晴らしい作品になってる。俳優女優陣もストロングパフォーマンス。アダム・ドライバーは主演男優賞受賞できるかも。上辺で終わらず、誰もが考える、心に響く脚本も見事>>続きを読む

ロスト・シティZ 失われた黄金都市(2016年製作の映画)

3.9

エンタメ要素はあまりなく、アドベンチャーを期待したら微妙かもしれない。ジェームズ・グレイ監督だからそういうの期待してなかったけど。ジャングルに魅せられた男を丁寧に描き、撮影と主演チャーリー・ハナムの力>>続きを読む

ルディ・レイ・ムーア(2019年製作の映画)

3.6

実話とはおもえない話をテンポ良く語って、退屈することなかった。エディ・マーフィを中心に役者陣みな奮闘。ただ、字幕だと(?、実際の英語がわからないと?)爆笑するシーンがあまりよくわからなかった。ぶっ飛ん>>続きを読む

アイリッシュマン(2019年製作の映画)

3.6

近年のスコセッシ作品のベスト、グッドフェローズ以上との声もあるけど、個人的にはグッドフェローズ未満だった。長い、長すぎる。俳優陣のストロングパフォーマンスあるとはいえ、長かった。批評家から絶賛の嵐でも>>続きを読む

永遠の門 ゴッホの見た未来(2018年製作の映画)

3.9

ゴッホのエピソードを並べた伝記ではなく、どういうものを見ていたのか内面に迫り、ゴッホの視点で描いてる。「潜水服は蝶の夢を見る」ほどの作品ではなかったけど、映像含め独創的。ウィレム・デフォーのストロング>>続きを読む

魂のゆくえ(2017年製作の映画)

3.7

重苦しい話で難しいけど、イーサン・ホークのパフォーマンスが素晴らしくて最後まで見ることができた。社会問題がある中で、宗教を信仰する人の苦しさをしっかり描いてる。なかなか簡単に語られることがない中身。画>>続きを読む

ハードエイト(1996年製作の映画)

3.6

監督がポール・トーマス・アンダーソンでもデビュー作だからか、クセはなくて普通のつくり。けど、ここからブギーナイツ、マグノリア、パンチドランク・ラブが作られていったのかというのを感じるような。お涙頂戴に>>続きを読む

TIME/タイム(2011年製作の映画)

3.1

設定が何に活かされたかのかよくわからなかった。何か語ってそうで何も語らなかったパターン、言いたそうなことはわかるけど。設定に面白みがあっても、物語に難ありで、凡作に陥ってる。ロジャー・ディーキンスの撮>>続きを読む

エルカミーノ: ブレイキング・バッド THE MOVIE(2019年製作の映画)

3.7

ブレイキング・バッドのファン向けの作品。テレビシリーズほどの引き込む力はなかったけど、退屈もしなかった。どちらかというとベター・コール・ソウルに近い。編集を駆使しつつ完全に終結した後の物語を作ったのは>>続きを読む

ジョーカー(2019年製作の映画)

4.0

「ザ・マスター」の時のホアキンはとつもなく素晴らしい演技だったけど、今回もそうだった。ホアキンのおかげで人物や社会が描かれた作品になってる。アメコミ、ジャンル映画となっていない。ただ、ホアキンに頼りっ>>続きを読む

ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生(2018年製作の映画)

3.0

世界観を楽しむだけで、物語・キャラの面白さはまったくなかった。ごちゃごちゃであっちこっち行きながら削ったかのような脚本、編集に混乱する。小説家J・K・ローリングは凄くても、脚本家としては酷い。プロの脚>>続きを読む

アド・アストラ(2019年製作の映画)

4.2

予想以上に重厚。SF版「地獄の黙示録」と呼べるような作品。壮大な世界で主人公の心を描き、野心が溢れたヒューマンドラマだった。宇宙の物語ではなくて人間を掘り下げた物語で、ブラッド・ピットのストロングパフ>>続きを読む

ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド(2019年製作の映画)

3.9

ディカプリオとピットの強力パフォーマンスもあって、最後まで飽きることなく楽しめた。タランティーノ作品の中で最も優しい作品。シャロン・テート事件をどういう風に描くのか心配だったけど、心配無用だった。ただ>>続きを読む

ロスト・マネー 偽りの報酬(2018年製作の映画)

3.7

マックィーン監督に豪華キャスト、なのにダサい邦題と日本版ポスターでビデオスルー。作品が悪いかと言えば違って一級品。そこらの娯楽作品とは格が違う。けど、そこらの娯楽を求めた人たちのウケが悪いのと、配給会>>続きを読む

ボーダーライン:ソルジャーズ・デイ(2018年製作の映画)

3.6

前作ほどの緊張感と見応えはない。ベニチオ・デル・トロの魅力も前作ほどではない。謎の男としての魅力が薄くなってしまった。個人的に逆にマイナス。脚本、撮影、音楽も前作ほどの力はないような。単純な作品になっ>>続きを読む

女王陛下のお気に入り(2018年製作の映画)

4.5

ヨルゴス・ランティモスの作品の中で一番見やすい。それでもランティモスの作品と言える世界。人間という生き物がどういうものか、それによる社会風刺も描いてて、さらに人間関係の面白さもあって、非常によく出来た>>続きを読む

ヘレディタリー/継承(2018年製作の映画)

4.4

個人的に「ババドック」等を超えて今までで一番恐ろしく凄まじいホラー。全く予想できない脚本、画の作り、カメラの動き、不気味な音楽、演出力が半端じゃない。主演のトニ・コレットも凄まじい。序盤〜中盤のある衝>>続きを読む

ゴールデン・リバー(2018年製作の映画)

3.9

キャラが立っていて、それらを演じているジョン・C・ライリーとホアキン・フェニックスも強力パフォーマンス。撮影も凝ってるし、物語に捻りがあって予想とは違うものだった。音楽も印象的だったけど、アレクサンド>>続きを読む

COLD WAR あの歌、2つの心(2018年製作の映画)

4.0

余計な説明なしの無駄がない美しい作品。自分に背景知識が足りなかったのは少し悔やまれるけど、時代についてを描いてるわけじゃなくて堅苦しくなかった。男女の愛に焦点を当てて、情熱的な愛がよかった。音楽と撮影>>続きを読む

愛がなんだ(2018年製作の映画)

3.6

未見だけど「勝手にふるえてろ」系、狂気さを出す系、主人公をより繊細で複雑に描く系でもなくて見やすい普通なつくりだった。インディペンデントにしては野心や作品としての深みより、娯楽・商業意識なような気もし>>続きを読む

バイス(2018年製作の映画)

4.1

政治ものだけど小難しくも堅苦しくもなく、演出・編集を駆使して面白い。マネーショートはまぐれではなかった。今回も監督アダム・マッケイのおかげでよく出来た作品になってる。ベールの力もかなりあるけど、野心溢>>続きを読む

ベルベット・バズソー: 血塗られたギャラリー​(2019年製作の映画)

3.4

ナイトクローラーには及ばないけど、独創性は感じる。芸術と商業についてをホラーとして描いてる。人間の醜い側面や社会風刺はナイトクローラーと共通。面白いアプローチだけど、物足りなさを感じた。ホラーの怖さを>>続きを読む

グリーンブック(2018年製作の映画)

3.7

ヴィゴのファンとしては、今までとは違うヴィゴが見れたことが良かった。ヴィゴとアリのおかげでユーモア溢れた良い作品になってる。わかりやすくて好かれそうなつくり。ただ、知らない人向けのわかりやすさ。人種差>>続きを読む

カメラを止めるな!(2017年製作の映画)

4.3

最初はどういうものかわからなかったけど、最後は非常に満足。コメディとしても面白い。脚本と編集も素晴らしい。ネタや長回し頑張ったで終わらない前半も見事。けど、なによりも映画愛が溢れてるのに感動。トラブル>>続きを読む

万引き家族(2018年製作の映画)

4.4

説明的になることなく家族の関係性、それぞれの複雑な想いをとても繊細に描いてる。社会性も含みながら邦画ではあまり見ることがない丁寧さ、ありきたりで終わらない芸術的な作品。安藤サクラの尋問されるシーン◎。>>続きを読む

バード・ボックス(2018年製作の映画)

3.3

説明的にならないことで正体がわからないものの怖さはあるけど、ただなんか見てしまったらおかしくなってしまうだけで人間そのものの恐ろしさとかは安易なものに終わった感。見えないことの恐怖というより目隠しで戸>>続きを読む

ファースト・マン(2018年製作の映画)

3.8

偉業を褒め称えたエンタメの作品ではなく、アームストロングという人物に迫ったドキュメンタリー風な作品。知ってる話、見たことあるような映像なら平凡以下だったけど、1人の人間・家族としての物語を描き、ゴズリ>>続きを読む

ボヘミアン・ラプソディ(2018年製作の映画)

3.5

クイーンが型にはまらない曲作っても、映画は娯楽の型にはまった。スター誕生やウォークザラインと比べると中身が薄っぺらい。クイーンを描いたというよりクイーンに頼りきってる感。でも、ライブシーンの臨場感、ラ>>続きを読む

犬ヶ島(2018年製作の映画)

4.1

ファンタスティックMr.FOXと同様ストップモーション。ビジュアルの魅力はMr.FOXを上回ってると思う。それに今回は今のアメリカの情勢(トランプ)を踏まえた内容になってる。子供より大人向け。ウェス・>>続きを読む

ブラックパンサー(2018年製作の映画)

3.7

マーベル作品の中では1番メッセージ性、社会性の強い作品だと思う、アベンジャーズは1作目以外見てないけど。黒人のヒーローと強い女性、社会情勢に踏み込んだのが良かったんだと思う。今の時代に注目されているこ>>続きを読む

ROMA/ローマ(2018年製作の映画)

4.3

とても美しい作品。モノクロの映像がとても美しい。質感がある。オープニングもこんな映し方があるのかと驚いた。キュアロンの私的な物語、脚本が凄く良いってわけではないけど、とても心にしみる。人間の力強さを感>>続きを読む

アリー/ スター誕生(2018年製作の映画)

4.0

過去のスター誕生は見たことないけど、今回のリメイクは大成功だと思う。古臭さを感じない。音楽の力強さだけじゃなくて、駆け上がる女と堕ちていく男のドラマ、ラブストーリーも非常に見応えある。監督・主演のブラ>>続きを読む

ウインド・リバー(2017年製作の映画)

3.7

アメリカの現実や制度を盛り込みつつというのはテイラー・シェリダン脚本の前ニ作と同じ。緊張感あり、キャラクターも丁寧に描いてる。全てを説明的にしないで過酷さがわかる。単純なものにしない脚本はなかなか凄い>>続きを読む

ビューティフル・デイ(2017年製作の映画)

4.4

無駄がなくスタイリッシュな映像で孤独を表現してる。ホアキン・フェニックスのストロングパフォーマンスと断片的なフラッシュバックで主人公の心情がよく伝わる。セリフに頼らず、映像と音楽で作り上げてる。「タク>>続きを読む

7月22日(2018年製作の映画)

3.5

映像の力強さとエンターテイメントにしないのは「ユナイテッド93」と同じでとても良い。テロのことだけを描くのではなく、その後の影響受けた人間を中心に描いてるのが今までのグリーングラスと少し違う。人間を描>>続きを読む

ザ・チェンジアップ/チェンジ・アップ オレはどっちで、アイツもどっち!?(2011年製作の映画)

3.2

最近映画を見てなかったことで軽いコメディにしたけど、退屈しのぎにはなった。思ってたよりバカすぎない。けど、ベタ。そこんとこが今回丁度良かった。