しどけ梨太郎さんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

サマーフィルムにのって(2020年製作の映画)

5.0

いろいろケチはつけられるが、とりあえずは約半年振りに劇場で観る映画としてこの作品を選んだ過去の自分を抱きしめてあげたい。

いつからか、何かに対して一途に熱中する人の姿を見ると条件反射的に涙が止まらな
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オール・アバウト・マイ・マザー(1999年製作の映画)

4.0

ホラーだと思いました。

と言いつつ、分からないところが多すぎてぜんぜん頭が整理できない。『イヴの総て』も観ないと分からんのかなあ。一応分からないなりに、考えたことはコメント欄に書きました。

ファイナル・デスティネーション(2000年製作の映画)

4.0

死を自覚したらホラーのはじまり。それはそうなんだよな。病気系の死因が禁止されたデスノートみたい。躍起になっている死神に萌える。
ワンショットで死ぬときのCGが20年前とは思えないくらい上手くてびびる。
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クレールの膝(1970年製作の映画)

4.0

水着姿のローラ(ベアトリス・ロマン)の下からのショットの素晴らしさ。

客観的にカメラで見せたあとでその場面について登場人物に語らせるのがおもしろい。

おっさんの影響力の小ささが明らかにされるラスト
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海辺のポーリーヌ(1983年製作の映画)

4.0

古典的な、登場人物と鑑賞者との知識差によって皮肉が生じる喜劇。でも喜劇という一言で済ますことができないような物悲しさもある。
家でのんびり誰かと、登場人物たちの思い違いを馬鹿にしながら観たら、映画の印
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コレクションする女(1967年製作の映画)

4.0

モノローグの多用によって、男の滑稽さが際立っていておもしろい。

男たちが、自称画家やギャラリーを開こうとしている奴、美術蒐集家というのがなんとも。無になろうなどと高尚なことを言ってみても結局は、女に
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パリのナジャ(1964年製作の映画)

4.0

この時代のパリに行ってみたくなった。

ロメールのこういうやつのシリーズは、ナレーションに裏がありそうな感じがあっておもしろい。

獅子座(1959年製作の映画)

4.0

ホームレスでさえお金を得るために働いているなかで、かたくなに働かないピエール(ジェス・ハーン)。アナーキスムなのか......? 働かずに生きるためには誰かに死んでもらうしかないというのがおもしろい。>>続きを読む

レネットとミラベル/四つの冒険(1986年製作の映画)

5.0

ミラベル(ジェシカ・フォルド)、大好きです。最初はかなりクールな彼女が最終話で見せるイタズラっぽい笑顔!!!! ありがとうございました。

めっちゃ笑った。カフェのボーイのやつは、館内中で笑いが起きて
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ヴェロニクと怠慢な生徒(1958年製作の映画)

4.0

最後、マジで1時間教え続けていたのかと思うほどのヴェロニク(ニコール・ヴェルジェ)の笑顔。

知っているはずのことにも「知らない」「分からない」を連呼する生徒、最近の現象かと思っていたけど、昔からそう
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愛の昼下がり(1972年製作の映画)

4.0

かつて友人に「ロメール、気に入ると思う」と言われた理由が少し分かったかもしれない。と前半は思ったが後半はそんなことはなかった。

急なエロ漫画妄想に笑った。

妻に良い顔をしたい(肉欲を隠したい)から
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モード家の一夜(1968年製作の映画)

4.0

最後、どんだけ走っても海に辿り着かないのおもしろい。

オチというか謎解きがあって、その結果、重々しくて偏屈でなんかちょっとヤな感じがしていた語り手(ジャン=ルイ・トランティニャン)が、いい感じのヤツ
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ヘカテ デジタルリマスター版(1982年製作の映画)

4.0

一緒に観た恋人に、主人公の男の性格や行動がぼくと似ていると言われたのがショックで、内容をほとんど忘れてしまった。ブラインド(?)による細い光線によって男が細切れに切断されているのがおもしろかったことだ>>続きを読む

ダイ・ハード(1988年製作の映画)

4.0

『ホーム・アローン』みたいだなあと思いながら観ていたが、こっちの方が古かった。

ウダウダ考えず銃を抜く奴が偉い、という......。

ジョン・マクレーンの知っている情報と、敵の知っている情報と、観
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CUBE(1997年製作の映画)

3.0

こだわりに満ちたショットが急に現れることがちょくちょくあり、逆に違和感が出て何回か笑ってしまった。

もっと早めに観ておけばよかったなぁ。一番重要なギミックをたぶん昔にネタバレされていたので何の衝撃も
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シン・エヴァンゲリオン劇場版(2020年製作の映画)

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これを観て、新劇場版というのはTVアニメシリーズをリアルタイムで観ていた人たち向けなんだと分かった。なのでスコアはなし。『エヴァンゲリオン』というのは作品ではなく現象なんだ。

ブルース・ブラザース(1980年製作の映画)

4.0

がんばって納税しようとする一般市民v.s.それを阻止しようとする公権力その他。

製作費の正しい使い方。

エドウッド役ダン・エイクロイドの低音ボイスに痺れる。

ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q(2012年製作の映画)

4.0

これを観てから8年と少し待ちつづけた人がいるという事実に言葉もないです。

QはQuestionのQ?
何も知らないからガキ。でもガキには誰も何も教えてくれない。だからずっとガキ。何かすれば怒られ、何
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ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破(2009年製作の映画)

4.0

他人のためが自分のためと重なる瞬間。泣き。あんま腑に落ちていないけどそれでもグッとくる「翼をください」のシーン。泣き。
TV版より綾波に人間味(?)が増しているのはどういう戦略なんだろうか。あのラスト
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ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序(2007年製作の映画)

4.0

TV版の映像の方が好きだな。ニュルニュル動くやつとニュルニュル動かないやつが合わさると変な気分になる。

旧劇のときにも思ったけど、劇場公開だと乳首が解禁されるんですね。
あと何故334......?

新世紀エヴァンゲリオン劇場版 Air/まごころを、君に(1997年製作の映画)

5.0

子宮口、陰唇。

初っ端からかっ飛ばしてきて笑っちゃった。はじめとおわりの印象深さがすごい。
アスカの戦闘シーンが良い。

これを劇場で観たら、ビビるやろうな。
純粋な衝撃。なんも分からんけど。

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オルフェ(1950年製作の映画)

4.0

トリック撮影がおもしろい。人が映らない鏡だとか、入れる鏡だとか、風に吹き飛ばされるだとか。カメラワークもおもしろい。あと、終盤の車の後部座席から頭を垂れ下げたオルフェの顔!

トラス・オス・モンテス(1976年製作の映画)

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アートハウス入門にて。

めっちゃ寝たのでスコアはなしで。ラストの汽車がめちゃくちゃ良かった。映像としても良いし、解説を聞いたあとだからこそだけど、「文明」の象徴として映画のラストに出てくることでこの
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ロゴパグ(1963年製作の映画)

4.0

ロッセリーニ「純潔」
パラノイアの話。オチで女性の恋人が自分も変態中年男性と同じ目で恋人のことを見ていたということが描かれるのがおもしろい。

ゴダール「新世界」
パラノイアの話をしたあとに、スキゾフ
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動くな、死ね、甦れ!(1989年製作の映画)

4.0

アートハウス入門にて。

「男子ってほんともうっバカなんだからっ!」映画だと思ってみていたら最後に落ち込んでしまった。

最後で急にメタ発言が入ってびっくりした。と思ったらスケート靴のくだりでゲラゲラ
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ミツバチのささやき(1973年製作の映画)

4.0

アートハウス入門にて。

アナ、最高。

巣箱ハウス。オレンジの光が幻想的。

ふたりの少女の前を機関車が走り抜けるショットになぜだか分からないが感銘を受けた。すごかった。

水辺でアナが震えているの
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パターソン(2016年製作の映画)

4.0

『パタースン』アーハー芸人永瀬正敏。

怖〜と思いながら観ていたらラストカットでちゃんと「これは怖い映画だったんですよ〜」と言ってくれたので良かった。

女っ気なし(2011年製作の映画)

4.0

ママ(ロール・カラミー)、エッチい......

殴りかかるときのカメラが良い。

自分に男性としての外見的魅力がないと分かってしまっている男の表情の演技が上手すぎるヴァンサン・マケーニュ。某氏が人を
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遭難者(2009年製作の映画)

4.0

映画、25分で十分では。

自転車乗りの表情の変遷を撮るのが上手い。

ナショナル・シアター・ライヴ 2020 「シラノ・ド・ベルジュラック」(2019年製作の映画)

4.0

現代で韻文罵倒バトルをするとラップバトルになるんですね。

ロクサーヌのキャラクター造形がなんとも言えない。憎まれ役をすべて引き受けるかのよう。内面がすべてと言い切ってしまう軽さ。外見の良い(そして自
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燃ゆる女の肖像(2019年製作の映画)

4.0

股に顔、で爆笑してしまった。それはともかく、キスで糸が引く映画は良い映画なんですよ。

撮り方がめちゃくちゃホラー映画のそれじゃないですか? 特に祭りのときの歌と劇場のときの曲の使い方が心臓に悪くてド
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