明宏

スターウォーズ:クローンウォーズ シーズン2の明宏のレビュー・感想・評価

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ep.1 ホロクロン強奪
物語の潮目が変わった感じがしてきた。ホロクロンとカイバークリスタル、フォースを持った子供のリスト。これまではクローン大戦の中で起きた個別の出来事だったけど、大きい流れのある出来事が展開していきそう。
軍人と戦場が多く描写されるから、こういうジェダイ聖堂の図書館司書みたいに脇の人の描写もあると嬉しいね。

ep.2 破滅の積荷
キャド・ベインなかなか食えなくて良い敵キャラだ。今回丸々アナキンの鼻を明かして、実際ジェダイマスターも殺してるし、ビジュアルも結構かっこいいし。
ドロイドの無線で「ジェダイが現れました。ものすごーく不機嫌な顔してます」ってところ、無線で顔が見えないのにアナキンのあの顔だなってのがわかるから良い。ホロクロンとはなんなんだ?

ep.3 フォースの子供たち
ジェダイの催眠にちょっと引いてるアソーカの描写良いね。俺も前からあれはやばいんじゃないかと思っていた笑
フォースの感応者を拉致するって話はマンダロリアンとかなり近いな。
毎回パルパティーンはジェダイにバレないように連絡取っててすごいな。どうなってるんだろ。ローディアって種族、デザインがめちゃキモいんだけど眼球が宇宙みたいにキラキラしててそこだけ可愛い。
航行距離からすでに行ったことがわかっている星の距離を引くことで、ほかにどの星に寄ったかを算出する方法が昔からジェダイが密輸業者を追うときに使っていたという設定で出てくるんだけど、こういうちょっとした設定がアツいね〜
ジェダイ評議会のtop5ってヨーダ、ウィンドゥ、ケノービ、プロクーン、フィストーなのかな?全員男じゃん。ジェダイの未来がどうこう言う前に男女比を是正した方がいいんじゃないか?

ep.4 元老院のスパイ
共和国対分離主義の戦いにパドメとアナキンの恋愛が絡むという、色ボケ回。
こういう三角関係時の振られ役の男に結構感情移入してしまう感じがある自分。クローヴィスは金のために分離派と手を結んだが、パドメのことを大切に思う気持ちは嘘じゃないのだ!それにしてもパドメの元カレが出てくるというのは結構重要な回なのではないかな?アナキンはジェダイの帰還で死ぬその時までクローヴィスのこと覚えてるでしょ笑

ep.5 砲火を抜けて
クローンの攻撃で制圧したはずのジオノーシスに新たなドロイド工場が!
このガンシップかわい〜本編出てるのかな?
ジオノーシス人虫みたいだから怖いんだよ。ミストの怪物に似てるからかな。
ジェダイマスター3人がそれぞれ将軍として3方向からシールド突破を試みる。アナキン曰く素晴らしい作戦とのことなんだけど先着隊がいても他の隊が到着するまでは攻撃しない。ってなると、なんで3組に分かれる必要があったのかわからなかった。戦争詳しい人は普通にわかることなのかな?

ep.6 強襲 ドロイド工場
アナキン、アソーカ以外の戦力になるパダワンって初めて見た。バリス、女性ジェダイ少ないので活躍に期待したい。並外れた記憶力というのも特徴があって良いんじゃないかな。人種も中東系っぽいのが珍しいし。色んなマスターとパダワンの組み合わせ見たいぞっ!
終盤はアナキンが自分にとって大切な人を失いたくないという執着が強い人物であることを強調していた。普通そうだろって感じだけど、ルミナーラはパダワンと分かれる覚悟はいつでもできてると言ってるあたりジェダイの死生観みたいなものがちょっと特殊なものだというのがわかる。S1E10でパダワンを失ったキットフィストーやそれを知ったヨーダらがかなり薄情に見えたのもそういう事なのかな。そしてある意味普通の人であるアナキンがジェダイを見限ってシスに落ちるまでに至ってしまうわけか。

ep.7 恐怖の遺産
恐怖の遺産…いいタイトル。ジオノーシス人キモい〜と思っていたところでまさかのゾンビ回だったのでむしろ好きよりになった。寺院、地下墓地、昆虫という要素の掛け合わせとして寄生虫を使ったゾンビという展開のアイデア、とても光ってる。立派なSF短編だ。ほぼ『エイリアン2』だけど、エイリアンと昆虫とゾンビというキモ要素三つ合わさってるのすごいな。アレンジする人によってこうやってあんまり好きじゃなかったものが好きになる嬉しさってある。これ実写で観たいな〜
しかしいくらキモいとは言っても簡単に文化遺産を破壊してしまう姿勢はどうかと思うぜジェダイ。そんなやつらは同じ目にあっても文句は言えないな

ep.8 ブレイン・インベーダー
いや〜素晴らしいわ。前回までゾンビ回だったものが同じロジックを使って今回はマインドコントロールの話になっている。しかも宇宙船の中の密室劇。これもSFが持つ気味悪さがあって好きです。前々回のパダワンストーリーと前回のゾンビストーリーの合体応用篇。最高じゃないですか。
ジャンル映画的な表層を持っているけど、人間描写ではかなりアナキンが危うい。「感情をコントロールすることは難しいがそういう場合は本能に従え。お前(アソーカ)なら間違うことは無い」っていうんだけど、この回
アナキンがフォースチョーク使ってんだよな…ベイダーのテーマっぽい曲がサラっと流れて怖い〜 アソーカは結果こそ大事に至らなかったもののより安全な策を取るなら、あそこでバリスを殺すべきだったかもしれないと考えている。これまでのエピソードを見るにジェダイの教えは生に執着しないという側面があって、これがアナキンの場合パドメの生に執着した結果ジェダイの教えに背いてしまうことになると。
やはり俺はこういうエピソードが来ると、ジェダイvsシスの二項対立を辞めるときが来るべきだし、それがエピソード8を正統に引き継いだエピソード9であるべきだったと思うんだが…実際トレボロウ版の脚本ではそうなっていたしね。

ep.9 囚われたジェダイ
この剣持ってるドロイド強いな。
「オビワンケノービの物語はここで終わる!」カッコいいセリフ。
マスターガリアは初登場かな?
グリーヴァスは元人間なのか。へぇ〜

ep.10 逃亡者
ん〜〜!最高だねこのエピソード。
最初はグリーヴァスがどうやってこの星から逃れるのか?っていう敵視点の話が面白くなるエピソードかと思って、まあバトルドロイドが電池切れするシーンとかは結構面白かったんだけど、それよりもレックスと逃亡クローンが合流してコマンドードロイドになんとか辛勝するところがとても良い。クローンに自由意志があることをクローンがクローンに証明する会話劇なんて短かったけどとても知的で楽しかったし、このエピソードがあることによってレックスというキャラクターにグッと厚みが出るようだ。攻殻機動隊S.A.C.のタチコマ回と似てるかも。何故こんなゴミのように毎日毎夜ドロイドやクローンが消費させられなきゃいけないかっちゅーところがこのドラマの一つの本質なんじゃないかね。

ep.11 奪われたライトセーバー
「マスターに殺される」でおなじみライトセーバー紛失で1話作ったのね。
コソ泥とのコルサント追跡劇はかなり見応えあった。コルサントにはジェダイとは別に警察がいるんだ。暗黒街での殺し屋や武器商人の話は色々出来そう。

ep.12 デス・ウォッチの陰謀
クローンウォーズ始まって初めてマンダロリアンが登場した!
台詞の端々から整理すると、マンダロアには元々戦士たちがいてジェダイと争っていた。今はコンコーディアの月に逃れ、滅亡してしまった。しかし、実はマンダロアの戦士たちはコンコーディア人に紛れて生きていて、過去にジェダイ聖堂から盗んだダークセーバーをむしろマンダロアの戦士の象徴として持ち続けているってことかな。
マンダロアは現サティーン政権の平和主義政策によって繁栄したが、それを良く思っていない集団がデスウォッチという過激派で過去の争いと暴力を崇拝している。
この回の訓示である「過去を疎かにする者の未来は危うい」っていうのは、サティーン政権がマンダロアの歴史を戦士達を排除することで精算したつもりでいる、みたいな意味なのかな?意味深である。
ドラマではマンダロリアン達が持つベスカーって言う鋼が出てきたはずなんだけど、この人らの鎧はベスカーじゃなさそう。ベスカーはマンダロアで採掘できるけどコンコーディアでは採れなかったってことかな?むずい。
サティーン侯爵とオビワンのコンビ良いね。

ep.13 誘惑の航海
オビワンの発言にあるように基本的に共和国は平和維持のための武力保持は仕方ないという立場を取っている。つまるところ分離派も共和国側もパルパティーンのシナリオ通りに軍隊を持って戦争をしてしまっているわけだが、本来のジェダイは将軍のような役割をする人だったのかな?
そうは言っても非暴力を掲げるサティーンのまえで攻撃を躊躇うオビワンという構図から、躊躇いなく殺害してしまうアナキンの登場が笑っちゃうし気持ちよさも感じてしまった。
この回モンスターパニック要素も強くて、マンダロリアンep.10と同じく親蜘蛛子蜘蛛が出てくるんだけど、蓮コラ的な密集した穴からちっこい生き物(メカだけど)が大量に出てくるという生理的な気持ち悪さわ喚起させているとこもテンション上がった。小芝居を打つ探偵的振る舞いのオビワンも良い。
なかなか充実した回だね。食事処の背景がハイパースペースになっていてあんなところで酒飲んだらめちゃくちゃ酔いそうだなと思った。

ep.14 狙われた女侯爵
「マンダロアに共和国の進駐があれば、デスウォッチはテロリストから解放軍に変わる」なるほど…なるほど。こうは考えられなかった。パルパティーンに感心してしまった。側近の暗殺、サティーン本人の暗殺未遂からの逃亡劇、全体がシビアな政治劇になっていて、それがこれまでのサティーンの元サヤ演出が効いてきてとてもロマンチックなものになっているね。
しかしこれだけ暗殺未遂が繰り返されるとマンダロアは予断を許さない状況だ。
あ、ちらっとチュウチー議員出た!ちょっと嬉しい。
それにしても謎の改竄証拠を出してきたパルパティーンをみんなで弾劾してやろうぜおい!

ep.15 議員暗殺
サティーンもパドメも非暴力を掲げてて偉大だ。サティーンはオビワンにヒステリック扱いされるし、パドメは顔怖い議員に非国民とか言われるしで、かなりリアル。
この回は地味で、自分が子供の時にこれ見ても絶対面白いと思わないだろうけど良い政治劇になってる。
S1E8型破りなジェダイの回で出てたオナコンダ・ファー議員の暗殺の犯人は誰なのか?
クローンウォーズの中でもこうやって独立した話同士がリンクしてくると見応えがあるな。前も書いたけどローディアンはアニメだと特に目がキラキラしていてここだけ可愛いのだ。ディーボ警部補はスターウォーズっぽくなさすぎるな笑そもそも警察あんのかよとも思うし。でもクセになるキャラだからあと一回くらいはどこかに出てきても良いね笑
パルパティーンが民主主義説いてきやがる…こいつ。

ep.16 封鎖線を突破せよ
アナキンとユラーレンのコンビもなかなか良い。自分は映画シリーズに思い入れがないままこのアニメシリーズを観ているので、ユラーレンがどういう人物なのかも全然覚えてなかったし、アニメオリジナルキャラなのかと思ってたけど、このあと帝国側に寝返るキャラなのか?アナキンとユラーレン、やさぐれコンビとして良い感じだけど、帝国時代でどうなってるのか…エピソード4見直すのが楽しみだな笑 
こんかいはかなりロジカルなシップバトルになっていて楽しい。敵のトレンチ帝国が顔の見えない、乗っているとも確証のないジェダイの将軍の性格まで推測して挑発するような策士でこういう切れる敵キャラは嬉しいね、蜘蛛がモチーフで手の周りフサフサなのも可愛いし。死んだっぽくで残念。

ep.17 7人の傭兵
in memory of Akira Kurosawa‼︎!!
原題はBounty Hunters(賞金稼ぎ達)だったものを邦訳で七人の侍に寄せたんだね。時代劇を引用元にしましょうとなったときやはり外せないのか。マンダロリアンS1E4でも同じように七人の侍を元ネタにした回があった。
そしてホンドー・オナカー久しぶりの登場。ちょっとしょぼかったな。
スギはもろちょんまげがあるね笑イース・コスと同じ人種でザブラク人というのか、覚えておこう。あと盾兼傘をかぶったエンボの戦い方がカッコいい〜 好きなキャラ1人増えた。

ep.18 いにしえの巨獣
信頼できるジェダイことメイス・ウィンドゥ。同じジェダイでもこの前はジオノーシスの遺跡どかどか破壊してたからな。ドラゴン退治の話かと思ったらちょっと違って、生かしたまま輸送しなきゃいけなくなった。こんなデカいの運ぶのは無理なんじゃなかろうか。

ep.19 コルサント炎上
大迫力の怪獣映画だ。なるほど前回割と大人しいと思ったら、むしろ竜退治みたいな話じゃなく怪獣×街、ロストワールドやゴジラをやりたかったんだ。コルサントがあの規模で戦場になることは珍しいから見応えあった。戦闘機でバリバリ怪獣と戦うのもゴジラやウルトラマンみたいで良いね。あの体の大きさの生き物を殺すほどの毒ガスを街のど真ん中で散布するのはやばすぎる。パルパティーンはジロのクローンを⁉︎何が起こっちまうんだ…

ep.20 デス・トラップ
これまでも「内なる敵」「逃亡者」といった、クローンを題材にしつつ他のクローンと袂を分かち個人の人生を歩んだクローンのお話が好きだったからこのエピソードもとても良かった。ボバ・フェットってキャラはジャンゴともレックスともコーディとも兄弟であり親子であり同一人物であるという、ややこしい厚みがプリクエル3部作によって与えられたわけだけど、このエピソードはそのややこしさと哀愁みたいなものをちゃんと捕まえて表現した回になっていて素晴らしいね。少年であることがよりボバを主人公然とした見栄えにさせていてふっと浮き上がったように印象的な回だね。

ep.21 絆
慌ててるR-2かわいいね。少年ボバとR-2のドッグファイトが観れるなんて、スピンオフ素晴らしい。ガンダークを機知を働かせて片付けたR-2もいいし、褒められて喜んでるR-2もかわいい。R-2の魅力満点。
罠が仕掛けられてたマンダロリアンのアーマーはジャンゴのものなの? となるとちょっと以降ボバが装着するアーマーは違うってことになるが……

ep.22 危険な追跡
シーズン2最終回。脚本監督にデイブ・フィローニがいるこの回はたしかに見応えバッチリですわ。まず登場キャラクターがプロクーン、アソーカ、ボバ、オーラ、ボスク、ホンドーとオリジナルからプリクエルからクローンウォーズまでを彩る名サブキャラ達ちゃんとそれぞれの個性を発揮しながら共演しているのが眼福。ボバがまだ非情な賞金稼ぎじゃなく、復讐を誓う純粋な少年として描かれてるのも嬉しいし、コルサントのアンダーワールドが結構掘りがいありそうな感じで描かれてるのもいい。この回気のせいか分からないけど美術もよく見える。プロクーンの呼吸器とかアソーカが集中しているシーンや2人のマント姿も綺麗だった。最後はボバの逮捕で終わったシーズン2。クローンウォーズみるきっかけになったマンダロリアンS2のボバ、アソーカ、デイブ・フィローニの3者が揃いましたな。ウキウキ
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