今泉力哉監督のデビュー作ということで鑑賞。
「たま」については『さよなら人類』、あとはタンクトップの石川さんが映画『害虫』で火炎瓶つくって宮崎あおいさんに渡していた、くらいしかイメージがなかったので今作を観てその素敵な音楽性に驚いた。
特に知久さんの歌声は、心に沁みる唯一無二のもの。作中のように、高円寺とか西荻窪のライブハウスでお酒飲みながら聴いたら昇天するかもしれない。
大槻ケンヂさんのエッセイを読み漁ってる時期があったので、なんとなくワードだけ記憶していたナゴムレーベルについて思い出せたのも収穫。今でいうカクバリズムのようなイメージだったが、もっともっとアングラ寄りの個性が集まるとんでもないものだったよう。田口トモロヲさん所属の「ばちかぶり」、電気グルーヴ前身の「人生」など興味しか湧かないメンツ。調べてみよ。
解散後も引き続き、どこかひょうきんな音楽で活動を続ける「たま」の面々。そんな彼らにマッチする映像のゆったりとしたトーンから、今泉監督の優しい個性がうっすらうかがえる。
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解散後に知久さんと石川さんが所属されているパスカルズの演奏シーンが今作のハイライト。ゆったりとしたテンションの小規模な渋さ知らズといった感じでとってもよかった。
検索したら『凪のお暇』や『川っぺりムコリッタ』に楽曲提供とのこと。なるほど確かに、この雰囲気への聴き覚えに超納得。作品雰囲気の土台となる劇伴でした。
