柏エシディシ

一流シェフのファミリーレストラン シーズン2の柏エシディシのレビュー・感想・評価

5.0
はい、神ドラマ認定です。
シーズン1の時点で完結していても"お話"として完璧だったと思うけれど、その先へ。更にその上へ。
主人公カーミーを中心として、各キャラクターの成長や変化を丁寧に各エピソードで紡いでいき、自然に観る側の共感を引き寄せていき……そこからのシーズン後半の盛り上げとそのカタルシスたるや!号泣メーン!
特に、「ホント、お前さぁ……?」といつも思っていたリッチーなんて「お前は…俺だったわ」ってなっちゃったもの。まんまと。
デコボコのメンバーがぶつかりながら、それでも少しづつ足らないところを補うようにハマりながらひとつの目標に向かっていく展開は王道ながら、それでも陳腐にならないリアリティと説得力をもたらせる演出と俳優陣の演技の質が、近年のドラマ群の中でも頭抜ぬけてる。

一部に今どきMPDG?と厳しい見方もされているクレアの登場に関しては、自分も当初は本作には無駄な要素と思っていたのだけれど、カーミーの欠落と母親から引き継いでしまった闇の部分を語り直すのに必要な存在だったのだ、と最終エピソードで納得。この辺りは第3シーズンで深掘りしてくれる事でしょう。(てか、して。)

近年の海外ドラマ全体を見渡しても、群を抜いて素晴らしい"神回"e6をはじめゲストスターの思わぬ登場、キャスティングの妙も楽しかった。
特にe7のあの人が現れた時は思わず声が出てしまった。
あの後のやり取りといい、ただの静かな会話シーンに途轍もなく心が動かされるドラマだよなぁ、と何度も思わされた。

音楽使いに関しては今シリーズも言わずもがなの素晴らしさ。
相変わらず物語のタリスマンの様に輝くWilco
R.E.Mの"Strange Currencies"はシーズン2のテーマ曲の様に繰り返し流れていたなぁ……好きな曲です。
「悪しき男性性」のカタマリの様なリッチーの奮起に重なる、まさかのテイラースイフト!
最終話でリプリーズの様にS1e1のRefuseやPerl jamが流れてくるのめちゃアガる!
柏エシディシ

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