柏エシディシ

三体の柏エシディシのレビュー・感想・評価

三体(2023年製作のドラマ)
3.0
あの「三体」を"史上最高のTVドラマシリーズ"「ゲームオブスローンズ 」のクリエイターが手がける!しかもエピソード監督にデレク・ツァン(「少年の君」「ソウルメイト」)招聘!と期待は爆上がり。
とりあえず原作第1巻だけ、何とか四苦八苦して読み終えて臨む
(いや、面白いんですけど読み難いんですよね。文系なんで。あと中華圏の人の名前は覚え難くくて…)

ドラマ全体の印象としては、可もなく不可もなく。
当初さすがにどうなんだ?と思った舞台設定や人物の大幅改編も、より"見易くする脚色"として観終わる頃には違和感はだいぶ中和されていた。
それにしてもやっぱりあまりにもサクサク進むので、何となく物語に軽さを感じてしまう。
そしてゲースロでは、あれだけの数の登場人物たちを脇のキャラクターまで魅力的に描き、群像劇として見事な采配を見せたベニオフ/ワイスにしては少々駆け足に見える人物描写が雑に思えてしまった。
しかし、考えてみるとゲースロも1stシーズンの段階では割と定型のファンタジー戦記物の様相で、そこから次々と意外な展開や演出で驚かせつつ、実は初めから巧妙に配置された伏線を見事に回収していった訳だから、今回ももう少し余裕を持って観る必要があるかもしれない。
原作に比べると魅力に乏しくはじめは感じてしまったダーシーもエピソードが進むごとに良くなっていったし、リアム・カニンガム(玉葱の騎士!良い役者だよなぁこの人)演じるウェイドも渋くてイイ。
人物の掘り下げ、刈り込みはこれからでしょ。
私も2巻3巻を読んで、何だかんだ楽しみに次シーズンを待つとしよう。
原作ファンには意外に、WOWOWでやってた中国製作版ドラマの評判も良い様なので、そちらも確認したい……全30話というボリュームに二の足を踏むけれども…
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