マグルの血

時をかけるな、恋人たちのマグルの血のレビュー・感想・評価

時をかけるな、恋人たち(2023年製作のドラマ)
3.6
違う時代に生まれた恋人達が超展開の愛の逃避行をする話。

期待大のカンテレの新作。
タイムスリップコメディ。タイムパトロール青年と広告業のお姉さんが2人の愛を成立させるため時間を行き来して辻褄合わせに奔走する。

皆大好き上田誠脚本。相変わらずしょうもないことにSFを駆使している(笑)それが見所の一つなんですね。

本作はハードSFめなタイムマシンものですが、使う動機はしょぼい。世界が変わってしまうリスクをもろともせず、バンバン過去に戻って辻褄を合わせまくる二人。ひどい。

でも、過去を変えてしまう事象がすべて折り込み済みで、「行かなければ未来が変わってしまう」のであれば、むしろガンガン戻って正解なのでは。この世界はパラレルワールドの描写がない。時代ごとに、未来人が干渉するのは必要なことだとすると、運命ってのはそう簡単に変えられないというメッセージがあるのかも。タイムマシンって悪魔の発明だけど、歴史においてタイムマシンを使用した形跡があるかどうかを調査して、適切に使うことがタイムパトロールの使命なのかもしれません。

考察の余地がふんだんに盛り込まれるのがSFの面白いところ。安易に伏線が張り巡らされ、ストーリーに厚みが生まれる。やはり面白いですね。少し不思議な物語というのは。


めちゃめちゃ面白かったかというとそんなことはないですけど、これはこれで全然ありです。1話30分もないのでサクッと観れるし、暇潰しにはもってこいの娯楽作品だと思います。

ひょっとしたら未来人が現代に紛れ込んでたりして。こういう作品はロマンがあるから好きです。
マグルの血

マグルの血