柏エシディシ

ストレンジャー・シングス 未知の世界 シーズン4の柏エシディシのレビュー・感想・評価

3.0
シーズン全体の出来に関しては言いたい事はない事も無いが、終盤に向けての盛り上げ方にはまんまとハマってしまった。
キャスト陣各々のブレイクによるスケジュール調整やコロナ禍での撮影に対する苦慮が見受けられる3つの舞台のストーリーライン分割を逆手に、結果前シーズンまでの定型から脱却し、終盤に全てが集約していくドラマらしいダイナミズムに繋げている。
ラストシーズンへのセットアップとしても上手くまとめていると思う。

愛らしかった子供たちもすっかり大人になってしまい、さすがに次はだいぶ時代設定が進むのではと予想していたら、ほんの2年くらいで80年代をキープ。
童顔のミリボビちゃんはともかくマイクやウィルの子はだいぶムリが出てきてしまっていて、本作の売りであるジュブナイルもの的魅力は薄れてきてしまっている気も。
魅力的な新キャラたちは楽しいものの、従来キャラたちの見せ所が少なくなっている事とドラマが渋滞しはじめている懸念もないことはない。

それでもやっぱり、相変わらずの80年代オマージュも、単なる引用に終わらない愛情とアイデアが感じられるものでいちいち熱い。
ヴェクナの時計の音だけで❗️ってなる。スリラー!
ケイト・ブッシュの召喚には盛り上がらずにはいられない。メタリカといい、こういう音楽が本当に、世界を人を"救う"という描写はたまらない。
なんだかんだ「オタクが世界を救う」という本作の展開は同族の人間として肩入れせずには見られないし、今シリーズにおいてのエディの存在は、ある意味ストレンジャーシングスというドラマの精神を象徴するもので、心熱くならざるを得ない。
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