よう

宇宙戦争のようのレビュー・感想・評価

宇宙戦争(2019年製作のドラマ)
2.0
イギリスドラマ版。
スピルバーグ版の映画、その前の映画版を観てるけど、原作は未読。


主人公カップルが不倫駆落ち設定。
1話なんかは、その件のほうがメインのように思えるほど。

全体的に静謐なヒューマンドラマをやろうとしてる感じ。
その方向に行くのはそれはそれで構わないけど、しっかりドラマが描かれているとは言い難い。

主人公エイミーと、パートナーであるジョージの兄フレデリックが2人で逃げるくだりがある。
対立してもおかしくない2人なんだけど、モメるわけでもない。

エイミーに手を出そうとする軍人のくだりとか、一時的に孤児を保護するくだりとか、何のために出してきたのかわからないぐらい一瞬。アッサリ。

このドラマ、敵がいる時と去った後、2パートを交互に見せる作りになる。
この構成にした意図も判別しかねる。

これらのことから、いろいろやろうとしたけどうまくいかなくなって4話にまとめるしかなくなったのかなあって思っちゃう。


終盤の展開について。
神を信じるだけではどうにもならないし、あそこが聖域になる真の理由が科学的に判明する展開はナイス。
個人的には、原作(読んではいないけど)やスピルバーグ版のように主人公が関与するわけではない結末のほうが、「人間だけで地球上が成り立ってるわけじゃねえからな」って感じで好きではある。
ただ、2019年のドラマでコロナ禍だから、人間の力によって未来につなげるんだ感は出したかったのかもしれない。

あと、時代設定。
原作はもう少し前なのかな?
今作では日露戦争の頃。つまり、イギリスが最も文明が進んでいて世界のトップだった帝国主義の時代。
世界トップの国が侵略される、という恐怖を描くという意図はあったんだろう。
スピルバーグ版だと911の影響がもろにあって、911そのものもまさにそれ。
今作では、「侵略してきてる我々が侵略を受けた」的なことをわかりやすく台詞で言ってたけど、そのわかりやすさはありかと思う。


戦争と疫病を、トライポッドによる侵略と重ねられるという点で、すごくいい題材。のはずなんだけどなあ。
よう

よう