柏エシディシ

テッド・ラッソ 破天荒コーチがゆく シーズン2の柏エシディシのレビュー・感想・評価

3.0
ナイスでいることの大切さを謳うドラマ「テッド・ラッソ」
しかし、その光の部分だけではない裏側を相応の厚みで描いている所が本作の真価。
シーズン1から、良好の関係ながらそれでも上手くいかない奥さんとの関係を巧く練り込んでいたが、シーズン2では更にテッドの内面に踏み込んでいく。
アメリカ的男性観や(延いては女性観)を、英国的カルチャーギャップというフィルターを通して、笑いとひと匙の苦みで批評していくクレヴァーなドラマだと感心する。
ただ、"サッカー"ドラマとして、チームの勝利や成長と、主人公の葛藤と克服のドラマが上手く噛み合っていないところもあり、ややその点はストーリーテリングとして弱いと感じたところ。
そこいくと、単なるコメディリリーフの位置に甘んじそうなネイトのキャラクターの変化と進化は第2シーズン1番の見どころで、第3シーズンへの展開は本当に楽しみなところだ。
欧州サッカーファンにはお馴染みのゲスト出演諸々は愉快なところ。
競技面でのリアリティが弱いのはもはや愛嬌だが、日本語字幕はサッカー関係の監修を付けた方が良いかなと思うこと多々あり。
Match of the dayを「試合がたくさんある日」と翻訳していたりfalse9をまんまフォルスナインとしていたり(そこは偽9番とかゼロトップとかじゃない?日本的には)
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