Wacky55

モリコーネ 映画が恋した音楽家のWacky55のレビュー・感想・評価

3.9
2024年 4本目

イタリアを代表する世界的な映画音楽の巨匠、エンニオ モリコーネ。生涯500曲以上の作品を残した偉大な音楽家を密着したドミュメンタリー映画作品である。クリント イーストウッド、ブルーススプリングスティーン、ジョン ウィリアムズといった70人の音楽界、映画界の著名人も出演している。

総合評価: 3.9
エンニオ モリコーネは“偉大な映画音楽家ではなく偉大で真の音楽家である”と思いました。

内容等: 4.3
ドキュメンタリーというよりかは、エンニオモリコーネの音楽人生を描いたストーリー映画というふうに感じました。様々な独自のアイデア(例:ノイズをあえて取り入れたり、新しい音楽技法でトランペットを吹く)を発揮しながらも、映画音楽またはウエスタン映画に対するコンプレックスや不安を抱えていたことを赤裸々に告白したりと、我々の知らないモリコーネの波瀾万丈な日々がこの作品で述べられています。

しかしながら、音楽に対するその姿勢と人柄が、数多くの素晴らしい作品を生み出し、そして多くの幅広い世代の人々に大きな影響を与え、そして愛される、改めてしんみりとさせられてしまいました。ワンスアポンアタイムでの、モリコーネの音楽を流しながら撮影/演技、まさにモリコーネ作品が人々の心を動かしてくれるんだなと感銘しました。

他にも本作でしか語られていないほっこりとするエピソード(例最初に作品を聴いてもらうのは監督ではなく妻)があったり、冒頭で体操する場面が映されたりしていて、とても感心してしまいました。

そのうえ、モリコーネが発する印象的な言葉の数々:

“音符は建築資材のようなもの 一つ一つの音を素材として聴いてほしい”

“70年にやめる、80年にやめる、90年にやめる、00年にやめる、
でももうやめるとは言わない”

かなりグッときてしまいましたね。

本当に素晴らしい音楽家です!

カメラワーク等/アングル等: 3.7
Backshot /medium long shot/zoom up shot (long shot to medium long shot)による書斎で指揮するモリコーネの場面は、なんか感動してしました。 

編集等: 3.7
Simple is the best !
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