女性監督としての強みを最大限に荒々しく
使い切った作品だった。
ほかの監督には撮れない視点だろうし下手に女を美しく切り取りがちな男性監督よりもずっと好感の持てるリアルさだったが、やや監督の主張が入り込み過ぎている気もした。
ただ物語の主軸を子役に置いたのは世界の理不尽さとそれを見つめる公平性という意味でかなり良かった。その子役の芝居も素晴らしく、それだけで作品の価値が爆上がりしていた。
でも併映された作品も相まって、やはり映画としての意義があまり感じられない。話したいモノがあそこまではっきりしているのなら小説を書くのが良いと思う。