ASHITAKAAkino

みなに幸あれのASHITAKAAkinoのネタバレレビュー・内容・結末

みなに幸あれ(2023年製作の映画)
2.6

このレビューはネタバレを含みます


2024年映画9本目

前評判や賞を受賞しての長編デビューの期待値は超えず、ただもともと国内の映画と国内のホラーに対する距離感もあり、それを噛み締める結果に。単純に合わない。けど、ぼかし、ほのめかしな感じは作家の意地を感じて良い。

お前にまだ言ってなかったな的な雰囲気になっても全然説明してないのも、写真を握りしめてこの人知りませんか的な展開にも、くだらない、という感想しか持てなかった。脚本の都合上、ストーリーの流れが決まっているにせよ、人の感情や行動が部分的にそこに寄り添う(実は子どもの頃から薄々気づいていたという前提があったとしても)脚本が私は苦手である。
ただ謎の夢のシーンで、主人公がヘラっと笑うシーンが良すぎ。そのニュアンスも、その意味するところも。そして言葉にしにくいこの感じを映像に落とし込んでいるのは面白いな、とも。目の付け所はいいから、他の脚本家と組んだものを観てみたいとも思いました。正直これがJホラーの境地、革命とは思わないけど、取り組み自体は面白いし、どうすれば後進の育成に繋がるか、というのは重要。観客がそれを摘むことのないよう、適切な批評のもとに今後も注目作が生まれればいいなと思う次第です。
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