オキアガリコブシ

変な家のオキアガリコブシのレビュー・感想・評価

変な家(2024年製作の映画)
3.0
先に言っておきます。
俺は雨穴さんが好きだし、味方です。

悪いのは、雨穴さんの意図を理解せずに
制作を企画した大人たちです。

映画としての評価で☆3を付けてますが
雨穴さんファンとして
雨穴さんの小説を実写化が出来てるかを
評価するならば、評価に値しない作品です。
☆0以下です。

雨穴さんの小説が好きなので期待しつつも
評判が分かれてるのもあって
期待値はそこそこにして鑑賞。

小説版よりもエンタメ性がかなり高くなって
ホラー要素が強めなので
大衆映画としては良い方なんじゃないかな?

ただ、雨穴さんの小説が好きで見に行きたいと思ってる人には絶対に勧めません。

雨穴さんファンの1人として言うと
雨穴さんの小説で面白いと思っているのは
以下の4つ。

・何とも言えない不気味な雰囲気から作られるジワジワとくる怖さ
・間取りの謎を解いていくミステリー要素
・人間心理
・後味の悪さ

・何とも言えない不気味な雰囲気から作られるジワジワとくる怖さ
→ほぼ無し。ホラー要素を強くしたせいで、不気味さ・気持ち悪さが全面に出過ぎている。その結果、ジャンプスケアが多くなってジワジワ来る怖さがほとんど無かった。

・間取りの謎を解いていくミステリー要素
→ほぼ無し。映画の尺の問題で色んな所が省かれてたから、謎を解いていく過程などが雑になってた。ほとんどが淡々と進められていった。その結果、本家にある隠し通路について解いていく過程もクソも無く、冒険映画?と勘違いしそうになった。

・人間心理
→ずっと囚われてたトウヤ君とアヤノさんら家族との関係や、片渕家の過去やキヨツグさんらといった人間の汚い部分をもっと映して欲しかった。

・後味の悪さ
→最後には後味の悪さはあったけど
満足いくものでは無かった。

ファンが何言ってるん?と思われるけど
この映画で雨穴さんはどう思うんやろ?
「怖いのがダメな人でも見れるように」というのが雨穴さんのポリシーのはず。
それを理解して作ってるとは到底思えない。
雨穴さんの為になってるのかな?

「残穢」とかの路線で作って欲しかったけど
上手くいかへんかったんやろな。

せめて雨穴さんの本が沢山売れること
YouTubeの再生回数が上がることを祈ります。