Melko

死びとの恋わずらいのMelkoのレビュー・感想・評価

死びとの恋わずらい(2000年製作の映画)
3.5
原作未読。
タイトルは知っててホラーかと思って倦厭してたけど、ホラーというよりかはミステリー?

90分弱で見れるサクッとしたものを、とチョイス。そのサクッとコンパクトな時間の割に割と退屈気味で、ずーっとアクセルのかかりきらないまま終わってしまったような。
松田龍平はさすがの妖しさ。加えてこの頃の(青い春の前年?)みずみずしさ。美少年?というよりかは妖しさ爆発の儚さが印象的。
対するヒロイン役の後藤理沙がなんとも舌足らずで、物語を引っ張っていくべき存在なのに便りなさすぎて、故に間延び感が半端ない。そうゆうキャラ付けなんだろうけども。今何分経ったかな、、って5回確認した笑

そんな、リードが不在の今作において存在感が凄かったのは、ヒロインの母役秋吉久美子と友人鈴江役の三輪明日美。
最初からなんとなく怪しさを醸し出すこの2人。徐々に狂っていく演技がお見事だった。特に、恋に嫉妬に苦しむ鈴江の演技。橋の上で、自分の好きな人には他に好きな人がいると決定的にわかった場面の切ない涙、そして身の毛もよだつ戦慄のおまじない。あれは男子はトラウマものでは。

そんな、あんな事件こんな事件を全て煙に巻くようなラストの展開は否定的な意見も多いようで、たしかに「?」でこれからどうなるの?と置いてけぼりになる。
それで良かったのか。個人的にはどこにも救いのない内容と結末で悲しい気持ちだけが残った。

そりゃあ、目の前であんなことが起こったら、心も閉ざすしそこから止まったままにもなるさ、、
早々にカラクリがわかってしまう内容とタネ、この時代特有のなんともまったりした進行、無駄に多く登場したようなキャラ、色々気になるところはあるけど、個人的には
今まで見た中で一番メルヘンで綺麗なキスシーンを見ることができた。
あそこ、めちゃめちゃこだわって撮ってるだろうなって思った。笑

原作とはかけ離れた内容のようで。
んー、原作まではいいかなあ。
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