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アメリカン・ジゴロのMelkoのレビュー・感想・評価

アメリカン・ジゴロ(1980年製作の映画)
3.3
「女子高生を喜ばせても、くだらない。映画を見せただけでも濡れる。チャレンジがない、イミないよ」

Wikipedia曰く、ジゴロ(仏: gigolo)とは、
女に養われている男、女から金を巻き上げて生活する男、女にたかって生活する男、女から巧みに援助を得る男などのことをいう。らしい。つまり、ヒモ?響きがカッコいいから、もっとカッコいいものなのかと思ってたけども。

全く意図せず、一つ前に見た作品からまさかの「アメリカン〜」繋がりだった。
こちらはイケイケの男娼が殺人の罪を被せられて大ピンチに陥るお話。

その男娼ジュリアンを演じるのがリチャード・ギア。
役としては、ジョン・トラボルタが最初の候補だったらしいが、これはリチャードギアで正解な気がする。
アルマーニのスーツを着こなし溢れる色気、まだまだ若くてピチピチだけど、売れっ子の男娼と言われて全く違和感がない立ち振る舞い、端正な顔、優しい声…流石というか。。
ちなみに、アマプラで見たのは無修正っぽい。遠目だけどリチャード・ギアはヌードを披露している。うわお
当時30歳、20代の若造には出せない色気と40過ぎには出せない若さの共存、すごく良いタイミングだったのだなぁ…と、リチャード・ギアの眩しい魅力に目が釘付け。

……ただ、それだけだったかなあ…
なんというか、脚本とテンポがダメだった
後半はクライム要素が強いのにスピード感がなく、ただジュリアンがモタモタドタドタし、誰からの支援も協力も受けられず空回りしているだけ。そのせいで大事な仕事もすっぽかしてしまうジュリアン、序盤のスマートなイケイケぶりとの対比という点では印象的だったけど、出来事が前身も後退もしないので、ただただモッサリして見えてしまった。
そしてそのテンポの悪さに拍車をかけてるのが、クサすぎるセリフ、、
「僕がずっと探してたのは、、君だったのか!」なんて、お子様にも書ける簡単なセリフを、ジュリアンみたいな渋イケ男娼に言わせないでよ、、
監督が脚本もやってるとのことで、本当に「タクシー・ドライバー」「レイジング・ブル」の同じ監督なの??あ、でもレイジングブルはしつこすぎるセリフの応酬が好きでなかった記憶…やはりそういうことか…?

スマートな仕事ぶり、成功、顧客からの高い評価は全て自分「だけ」の手柄なのだと勘違いして天狗になっている男が、罠に嵌められる話。
本当に辛い時こそ、自らの近くを見よ
初心を忘れるべからず
奢るな精進せよ、慎ましくいなさい

日本で性サービスに従事している男性で、ここまで分かりやすく調子に乗ってる人っていなさそう。不景気だし、何かあれば一般人にでもすぐに身元が割られ社会的に消される可能性のある現代では、自ら進んで調子に乗る人は、そもそもあまりいなさそうだけど。

ブロンディの♪Call meがアレンジを変えて随所で流れるのは良かったな
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