お話としては、宗教対立や民族紛争を背景に、一人の女性の苛烈な一生涯をその子供である双子の姉弟が後追いしていく物語。
亡くなった母の遺書をきっかけに姉弟がまだ見ぬ父と兄に手紙を渡す旅に出るのだが、中東・フランス・カナダと規模感は大きいのだが、観終った後、仏の手のひらから抜け出せない孫悟空のような気持になった。
内容的にはドラマティックではあるのだが、ちょっとgoing my wayすぎではと思ってしまった。
オープニングの怒りに満ちた目をした少年の丸刈りシーンは何の意味があるのかと思いながら観進めると、ある瞬間あの少年かと合点がいくのだが、プールシーンでがっつり気分が沈む。
うまいとは思うけど、都合良すぎではとも思ってしまう…。