このレビューはネタバレを含みます
”ヴァルハラ・ライジング”というだけあって、ベースは北欧神話にあるのだろうが、北欧神話を知らない無知蒙昧な私には隻眼の奴隷闘士”ワン・アイ”がキリストに見えた。
不穏な赤のヴィジョンに従い未来を予見し、”ワン・アイ”の意思を伝える少年のために我が命を捧げる姿は私にはまさにキリストそのものだった。
ほぼ説明らしきものはなく、主人公はまったく口を開くことはない。
美しい風景カットを多用し、人物は引きと接写を多用するアーティスティックで独特なカメラワーク。
陰鬱で神経を逆なでるような音楽。
時々差し込まれる赤い幻影。
世界観は嫌いじゃないが、わからなすぎる。
考察のしがいはある作品なのだろうが、自分自身の知識不足を認めざるを得ない。