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故郷(ふるさと)への長い道/スター・トレック4のmidoredのレビュー・感想・評価

4.0
劇場版スタートレック4作目、生き返ったスポックと共に帰るついでにひと仕事終えるお話。一応、恒星の重力を利用してタイムワープなどするSFですがあとはコメディと言っていいでしょう。特に20世紀のシーンはショートコント集のようです。

チェコフがロシア訛りの英語で米軍基地の場所を警官にたずねる場面は最高です。警官が無言なのが笑えます。

クリンゴンの戦闘機が終始ギシギシ壊れそうなのもちょっと笑いましたし、全作でエンストしたエクセルシオ号がまた当てつけで使われているのも、もはやお約束なのかと笑います。エンタープライズ号以外に厳しい世界です。

一方でミスター・スコットの「ハロー・コンピューター」などは当時の観客にとっては未来人のずれた感覚を楽しむシーンですが、Siriやアレクサが普通にある今日ではむしろミスター・スコットの立場で見てしまうのが面白い。自分たちはもう21世紀の人間なのだなと感慨深くなります。

捕鯨問題など日本人には政治的にデリケートな要素もありますが、全体的に夢のある楽しい作品だと思います。
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