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ゴールデン・チャイルドの一人旅のレビュー・感想・評価

ゴールデン・チャイルド(1986年製作の映画)
2.0
マイケル・リッチー監督作。

エディ・マーフィ主演のアクションアドベンチャーですが、見所が限りなく少ない凡作に留まっています。

千年に一度現れてこの世に平和をもたらすとされる奇跡の子供「ゴールデン・チャイルド」が謎の一味に誘拐された。そこで、行方不明の子供の捜索を生業としているエディ・マーフィ演じる主人公にゴールデン・チャイルド捜索依頼が舞い込む。半信半疑で捜索を開始する主人公だったが、数々の試練が彼を待ち受けていた―というお話のアドベンチャー作品です。

まあ、アドベンチャー好きということもあって本作に食指が動いたわけですが…。かなり残念な出来でした。全編を通じてチープ! 何から何まで安っぽい印象です。敵を倒すためのマストアイテムである伝説の短剣を入手するための試練も劣化版SASUKEみたいで全然ワクワクしませんし、悪党との対決シーンも緊張感皆無で盛り上がりませんね。でも、アメリカの他にネパールやチベットが舞台となるため、世界を股に掛けたアドベンチャー感を一応演出しています。

何より残念なのが、コメディ演技が持ち味のエディ・マーフィが本作に関しては中途半端な役柄に終始していること。基本的にはおちゃらけキャラなんですが、アクションアドベンチャーという映画のジャンル上、屈託のないコメディ演技に徹することができていない感じ。軽いジョーク飛ばした後に自ら誘い笑いするシーンは寒々しくて何だか可哀想でした。

勢いに乗った旬の役者を主演に起用すれば面白くなるんじゃね?―という安易な発想に基づいて映画を作った結果、見事に失敗しちゃった典型パターン。

蛇足)
チベット仏教を悪い意味でネタにした映画ですので、本作を観た後は『セブン・イヤーズ・イン・チベット』か『クンドゥン』で心を浄化しましょう!
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