僕の数少ない溝口体験だと、女性は内助の功的な美徳の元に犠牲になることが多いイメージだったので、本作の妹ちゃんが話術と酒を武器に男どもの帽子を取り羽織を脱がせて転がしていく様は痛快だった。しかし着地は…
>>続きを読む芸妓姉妹が直面する女性の生き辛さ。
軽いノリで終わるかと思いきや、全くそんな事はなかった。山田五十鈴(19歳)の名演とラストの音楽で一気に突き放しにかかってくる。
やはりカメラが面白い。冒頭の室内横…
義理人情に厚い姉とシニカルで現実主義的な妹の芸妓姉妹の受難を描いた映画。この36年のフィルムに通底する徹底的なリアリズムと社会への批評的な視線は、50年代前半の名作群に至るまで全くブレがない。さすが…
>>続きを読む©松竹 大谷