このレビューはネタバレを含みます
罪を犯して服役した元炭鉱夫のアンドレアスは、パリのセーヌ川の橋の下で寝泊まりするホームレス。
ある日、紳士に呼び止められて200フランを借りることになり、日曜日の教会ミサでお金を返してくれればよいと…
ストーリーのシンプルさは好きなので、もっとタイトなつくりの方が良かった。いくら良い表情のできる俳優だからって、その顔ばかり映して保たせなくていい間を保たせてるのは観客の泣き待ちのようで必要性を感じな…
>>続きを読む前年の『偽りの晩餐』でのヴェネチア銀獅子賞に続いての金獅子賞なのね。ネオレアリズモの人だと思っていたけど、80年代の作品もちゃんと脂が乗っている。とにかく、ファンタジーとリアリズムの塩梅が絶妙で味わ…
>>続きを読むDVD/棚①
会話の無い薄暗い店内で様々な想いの入り交じった複雑な感情がめぐる強い雨音のシーンが好き。
「すべての酔っぱらいに美しい死を与え給え」
引っ越しのバイトもらったバーが「ムッシュとマドモ…
原作者のヨーゼフ・ロートはオーストリア帝国生まれのユダヤ人。ジャーナリストとしてベルリンに滞在していたが、ナチスの台頭でパリへ亡命する。ホテル暮らしの中で絶望感を深め、多量のアルコールで次第に衰弱し…
>>続きを読む初オルミ。切り返しの殆どが内側から為されていたはず。視線の先にあるものがフレームの外へ置かれ、見るというアクションのみがショットに残る。
女を見るハウアーの顔、ハウアーを一瞥して微笑む女の顔が先に…
この「すぐ本題に入る」感じが良い。ルトガー・ハウアーを一切泳がせることなく、登場した瞬間に即効で使命を与えられる。彼の過去については後々気まぐれに挿入される断片的な回想で語られるのみ。でも全然それで…
>>続きを読む