なお

カランジルのなおのネタバレレビュー・内容・結末

カランジル(2003年製作の映画)
3.9

このレビューはネタバレを含みます

前から気になっていたブラジルの俳優さん、ロドリゴ・サントロさんの初期の作品です🇧🇷

この異様な感じのジャケットに惹かれて中身も確認せずに借りたら、まさかの実話。

今はもう取り壊されて無いのだけど、当時は南米最大の刑務所で4000人収容出来る規模だったそう。
そこに7500人の囚人が詰め込まれ、ぎゅうぎゅう詰めな上に劣悪な環境。

この映画はそのカランジル刑務所にエイズ予防活動の為に訪れた医師の手記をもとに作られたもの。

まずビックリしたのが狭い!汚い!人が多すぎ!ってこと💦
使い回しの注射器でドラッグを打ち、男同士でSEXをする。
そりゃ、エイズが蔓延するわけだヮ💦
ちょっとした諍いで簡単に人は殺されるし、それが日常的に行われる…

でも、赴任して来たその医者は囚人たちに「先生、先生」と呼ばれ、医者もにこやかに「コンドームはちゃんとつけろよ」だなんて注意したりと、先生の周りはとても和やかな雰囲気😳

私のお目当てのロドリゴ・サントロさんは女装しておりました😅
胸にシリコンを入れ、オネエ言葉で喋るロドリゴさん💦
なんと、この刑務所で2000人と寝たんだとか!

お金さえあればドラッグも手に入るし、外部の人間と接触も出来る、自分専用テレビもあったりと、かなり自由な雰囲気。

医者が囚人たちから聞く話(なんの罪でここに入れられたのか)からは、ブラジルの治安の悪さや安易に罪に手を染める人達の姿が手に取るように分かります。

少し前もブラジルの映画を観たけれど、サンバとか明るい太陽とか、普段抱いているブラジルのイメージとはかなりかけ離れたどん底の世界。


145分と少し長いのだけど、見応えありました。
混沌としているように見えた刑務所内にもちゃんと秩序があってドラマもある。

とても恐ろしい結末で終わるのだけど、すごく良かった。
特典映像まで全部観ちゃったもんね☺️
なお

なお