神田

グランド・イリュージョンの神田のレビュー・感想・評価

グランド・イリュージョン(2013年製作の映画)
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推しのジェシーが出てるので必然的に大好きな映画です。せっかくなので、ジェシーに注目して感想を書いておこうと思います。


ジェシーが本作に出演した理由、それは「二重に演じることができるから」だそうです。
ジェシー演じるアトラスは、二面性を持っています。プライベートにおける神経質さと、舞台の上でのナルシストぶり。アトラスは、「マジシャン」の仮面をつけて舞台に上がっているわけです。たくさんの観客を前に堂々と、ゆったり喋る様は、今にもこちらを騙してきそうなプロの貫禄を感じさせるものでした。
しかしプライベートの彼は、早口で神経質で、ちょっとイヤミで、仕切りたがり(Control freak)な青年。手振りはせわしないし、食い気味でまくしたてるものですから、周りが少し引いています。初めてホースメンが揃うシーンや、取り調べのシーンでは、やたら仕切りたがってニコリともしない。それを舞台の上ではあんなに明るく振舞っている(演じている)。つまり彼の「マジシャン」の顔は、巧妙に計算された「マジック」の一部たり得ると言えます。

本作はストーリーのテンポがよく、鮮やかなイリュージョンの数々に圧倒されてしまいがち。しかしこの作品のポイントは、「キャラクターの二面性」だと思います。丁寧なキャラクター造形に秘められたささやかな「マジック」を、たっぷり味わえる作品です。

ちなみに、二作目の「見破られたトリック」は、特に個々のキャラクター性が際立っています。しかも音楽はあのブライアン・タイラー、使用するマジックはどれも実現可能なものばかり。CGも使っていません!

めくるめくマジックの世界へ
Now you see me!
神田

神田