柊渚

メガ・パイソンVSギガント・ゲイターの柊渚のレビュー・感想・評価

3.0
巨大ヘビVS巨大ワニ

だけどヘビとワニはほとんどVSしておらず、実際のところはヘビ好き女とワニ好き女の両者の醜い争いのせいで人類がやばくなるお話。

タイトルから駄々漏れのB級映画臭を振り払いながら山の日頂上決戦特集とやらで放送されていたのでつい観てしまいました。巨大ヘビと巨大ワニが人々を襲う…といった内容なのですが、ヘビやワニよりも人間の私欲にまみれた醜い争いのほうがひどくて印象に残る作品。


〜大まかな流れ〜

ヘビLOVEな環境保護活動家(自称)が「元気に育つのよ!」と公園にヘビを解き放つ。

ヘビが巨大化(4m級)&増殖し、公園のワニを喰い殺していく。

ワニLOVEな森林保護官はハンターに依頼し巨大ヘビの駆除を始めるが、予想外に数が多く犠牲者多発。保護官の彼氏までも喰い殺されてしまう。

彼氏を巨大ヘビに殺された保護官はヘビへの復讐に燃え、1匹残らず駆逐してやることを決意。でもどうやって??

「ワニをデカくすればいいのよ!」(ドンッ)

こうして違法ステロイド入りのエサをワニに与えると、ワニはとんでもなく巨大化(20m級)し、ついでにそのワニの卵を食べた巨大ヘビもさらに巨大化(20m級)し、街中で人々に襲いかかり大暴れするというぶっ飛び展開。

そしてその裏で繰り広げられるヘビ好きとワニ好きのおばさん達による相容れないキャッツファイト…。


最早どこから突っ込めばいいのやら( ;∀;)笑
だけど登場人物やスケールの突き抜けたおバカっぷりと謎のテンポの良さで割と笑えちゃったのが悔しくもある。

CGははっきり言うとすごくショボいです。
そこは元々全く期待してなかったから問題ない…!
とにかくダイナミックな暴れっぷりが楽しい!
お気に入りのシーンは超巨大ヘビが走って来る電車をパクリと丸呑みするところ!
大体出てくる人みんなパックンされてます。


でも作品のテーマとしてはただおバカなだけじゃなくて行き過ぎた環境保護や動物愛護に対しての痛烈な皮肉を感じないこともなかったです。一方的な価値観を自然に対して押し付けたが故に招いてしまった惨劇…そして生態系のバランスを保つためにワニを巨大化…なんだやっぱりおバカじゃないかっ(゚´ω`゚)!笑


これは世間一般で言うところのクソ映画に分類される映画だと思うのですが、私はそこまでクソだとは思わなかったです。むしろ恋愛方面などで中途半端に変な要素を盛り込むこともなく、どうせこんなもんだろ!というような吹っ切り方と適当さには逆に清々しいものがあります。
なかなか楽しかったのでちょっと得した気分になってしまいました!
柊渚

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