こばん

ザ・ウォークのこばんのレビュー・感想・評価

ザ・ウォーク(2015年製作の映画)
3.1
ワールドトレードセンターの2つのタワーにワイヤーを張り、そこを命綱無しで渡る。この無謀とも言える挑戦を成功させた実在の人物『フィリップ・プティ』を描いた伝記映画。

見る前は綱渡り映画で2時間持つのだろうかなんて考えていたが、フィリップの人となり、綱渡りへの目覚め、協力者達との出会い等とても丁寧に作り込まれていて、飽きずに見れた。
肝心の綱渡りシーンだが、臨場感が半端なく映像なのに血の気が引く様な恐怖に襲われた。
その恐怖も相まってか、フィリップはとても美しく、目を奪われた。
私は高いところが苦手なので、映画館で見なくて良かったと思うべきか、この映画を最大限に楽しむためには映画館で3Dで見るべきだったと思うべきか微妙なところだ。
でもやっぱり映画館で見るべきだったかな。

ストーリーは丁寧で映像も申し分ないが、主人公フィリップにはついて行けなかった。
自己中心的で周りを顧みようとしない彼に、何故協力者がいるのか不思議でならなかった。
犯罪に巻き込むのに感謝の一つもしないのは如何なものかと?
所々に差し込まれる自由の女神からの自分語りも頂けなかった。
自伝映画であるからこその演出なのだろうが、私にはフィリップのウザさを助長しているだけの様に思えた。

彼の性格を受け入れられたらもっと楽しめたかもしれない。
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