トシ

君の膵臓をたべたいのトシのネタバレレビュー・内容・結末

君の膵臓をたべたい(2017年製作の映画)
4.1

このレビューはネタバレを含みます

🎬君の膵臓が食べたい🎬

DVDにて鑑賞

公開日2017,07,28

監督#月川翔

出演#浜辺美波 #北村匠海 #大友花恋 #小栗旬 #北川景子

【ストーリー】
高校時代の“僕”は、膵臓の病を抱える桜良の秘密の闘病日記を見つけたことをきっかけに、桜良と一緒に過ごすようになる。
そして桜良の死から12年後、彼女の親友だった恭子もまた、結婚を目前に控え、桜良と過ごした日々を思い出していた。。

ベストセラー小説の映画化作品鑑賞。

【原作と映画】
原作は未読であるが調べたら原作と今回の映画版とでは変更された点が存在するとのこと。
まず本来原作には登場しない主人公の12年後の姿が描かれるということ!
ここの部分が原作になく、オリジナルで作るというのは凄い👏
物語は過去と現在を交互に映し出しているのが紛らわしさや混乱は一切無し!

もっと凄いのは現在の登場人物を演じる俳優と高校時代を演じる俳優の間に違和感が無く、12年後という描写であっても観客には一目で同一人物だと分かるのも見事。

特に分からなくしている様なキャラクターでも癖などで気付かせる演出は良い😎
ガム食べる?をあそこまでいう理由もそういうことでしょう。

【大人の存在】
聲の形でも記載した事と同じだが、この映画において主人公たちの親や年長者が、桜良の死後まで登場しないのも高校生のリアルを描く為でもあるし、12年後という設定を追加したことのギャップを図ったのだろうか🤔

勿論これは意図的なものであり、その証拠に咲良の死後から、親や大人の存在が登場し始める。
今まで他人に興味が無かった【僕】の世界の視野が広がり、新たに動き出すことの象徴なのかもしれない。

【別れ方】
病に侵された人とそうでない人、この2人であればラストは死んでしまう悲しいものだなと容易に想像がつくが、その予想を裏切ってくれたのは凄いと思ってしまった💦

冒頭から会話に出てきており若干の違和感はあったまま鑑賞していたのだが、まさか病気ではなくあの様な形で2人の関係に幕を閉じるとは思いもしなかった🙄

【タイトルと意味】
2人の距離も近づき、【僕】にとって彼女は生きる意味を教えてくれていた。
その結果『僕は本当は君になりたかった』と、そのことを伝えようと何度も考え、一度『君の爪の垢を煎じて飲みたい』を却下してから送った言葉。

『君の膵臓をたべたい』

また彼女も送る言葉を2人の関係をそんなありふれた関係にしたくないとして、『君の膵臓をたべたい』と書く!

ここで同じ言葉を持ってきて2人の心をリンクさせるところは素晴らしい👏
そしてこのタイトルがグロさや狙った感じに聞こえないのも物語を見てると自然にそうなっていく。
映画を見る前と見終わった時とではタイトルの捉え方、感じ方が大きく変わる!

【ラストの涙と言葉】
彼女が亡くなった後、彼女の家を訪ねて共病文庫を読む僕。
そこで今までは抑えていた感情が一気に外に放たれていくのだがその時のセリフである『もう泣いていいですか?』は心に刺さるセリフだと思う。

現に自分はこのセリフをスイッチに号泣してしまいました😅

そして最後まで『好き』という言葉が出てきていないところも作品のこだわりを感じる、大人が出てこないと同様に。

まさか主人公がここまで泣くとは思わなかったなぁ🙄
あそこまでされたら彼女も喜んでいることでしょう👏

【まとめ】
青春の様な感じではあるが、かなり斜め上から行った青春映画だったと感じた。

過去の事柄やセリフが12年後の僕たちとしっかりリンクしているところ、あの時、ああだったんだよというクライマックスなど全てにおいて良く出来た作品であった😎

最近鑑賞した【糸】もだがやはり泣かされるなと思う反面、やはり邦画はお涙頂戴が多いなと感じてしまった😅

原作未読でも十分楽しめる作品❗️
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