本作は私のオールタイムベスト10のうちの一本。
私はもともとお仕事映画が大好きであるし、政治や大企業の不正や社会正義をテーマにした作品が大好きなので、本作もたまらなく良かったのでした。
「大統領の陰謀」が好きなので、ベン・ブラッドリーが出てくるというだけで興奮してしまうし、ベン役をトム・ハンクスがやるのだからもうたまらない。
トム・ハンクスとメリル・ストリープの演技バトルも最高だ。
「報道の自由を守るのは報道しかない」というベン(トム・ハンクス)のセリフや、キャサリン(メリル・ストリープ)の「いつもうまくいくわけじゃない。いつも完璧じゃなくても最高の記事をめざす。それが仕事でしょ」というセリフには、仕事人として大きな勇気もらえた。
ラストのウォーターゲートビルのシーンは「大統領の陰謀」のオマージュであるし、もう最高!
本作、「大統領の陰謀」、「シークレット・マン」の3作品は、私の中ではニクソン疑獄の三部作です。ぜひ、この3作品を観てほしい。
ラストのブラック判事の意見には心から感動した。人間の良心の可能性を感じる。「建国の父たちは報道の自由に保護を与えた。民主主義の基本的役割を果たすために。報道が仕えるべきは国民だ。統治者ではない。」
スピルバーグは、超娯楽映画を作りながら、こういう先品も作れる。両者が同居しているスピルバーグの多面性が素晴らしすぎると私は思うのです。