ミッション・インポッシブルになってて残念。
家父長・男性中心的な思考に対する復讐がシリーズの重要ポイントだったはずなのに、家長亡き後にその亡霊に苦しめられるって設定で、家長を神(悪魔)にしてしまっている。
それと同時に、奪還し消去すべきプログラムは男性的な欲望の源泉(核兵器=ファルス)を男性が自らの内に所有することをめぐってなされる。消去依頼も、結局は自分の内にそれを所有することだから。
したがって家父長や男性性への復讐であるはずの主人公の主体性は、再び男根主義に奉仕される運命になってしまう。
悲しいことに、この映画がシリーズの中核を破壊してしまった。駄作。