気になっていたので鑑賞。
巷で言われるところの信仰と、言葉通りの信仰というものは決してイコールではないのだと強く感じた作品でした。
神の花嫁候補として純白のドレスではしゃぐ彼女たちから、花嫁になるため「人間」を剥ぎ取られていく過程がとにかく見ていて辛かったです。
神の隣で微笑むため人を捨てようと励むその裏で、温もりや友情や感情やこの世界でいうところの恋や愛を強く欲していく様に、生物感を強く覚えました。
また、人間を剥ぎ取る側にもスポットライトが当たり、特に後半は花嫁となった女性たちの、それでもなおその内に蠢く感情が描かれたのよかったと思います。
組織の体制も含めてクローズドな世界で、極限まで神と己に向き合った主人公の最後の選択は、見る人によって感想が大きく変わるなと思いました。
個人的には肯定派です。
第二バチカン公会議という史実も含め、今作でかつて実際にあったであろうと思わせる演出など、見た後も考えさせられる内容でした。
この作品と出会えて良かったです。
