ぽち

サムソン 神に選ばれし戦士のぽちのレビュー・感想・評価

3.0
どうしても1949年の「サムソンとデリラ」のイメージがあるので、大スペクタクルの歴史劇を期待してしまったのだが、なんともこじんまりとして小粒感が強い作品。

正直これ観るんだったら70年も前の「サムソンとでリラ」観たほうが楽しめる。

決定的なのが主役のテイラーに華がないこと。
脇役達も存在感があったのはルトガーぐらいで、あとはオーバーアクトだったり、大根だったりと、演技的にはかなりレベルが低い。
綺麗どころのセマダール、デリラも70年前のヘディ、アンジェラの圧勝だろう。

元が聖書の士師記なので、そのまま忠実にストーリーを作ってしまうと支離滅裂なこととなる。
今作では人間関係などを変えてはいるものの、かなり原作通り。

なので盛り上がりもキャラの魅力も無く悲惨。
1949年版のようにスター俳優の魅力で引っ張ることもできないので、結局残るは派手な映像。となるのだがこれがショボい。

エンタメ性を捨てて聖書に忠実なモノにしたのが最大の敗因と言えるだろう。
士師記を元に徹底的にエンタメしてCG使い放題の大スペクタクルとした方が、映画としてはレベルが上がったと思う。

今作のターゲットは聖書の士師記を事実と信じる人と、テイラーとジャクソンのファンぐらい。
って言うか、テイラー・ジェームスでググるとシンガーソングライターのジェームス・テイラーの方が上に来るってのは笑える。



余談。
1000対1の大暴れシーン。地味すぎだろ。

フリーザとは言わないが、ナッパぐらいの破壊力は無いと盛り上がらないぞ。
監督はドラゴンボールでも読んで出直してきなさい!
ぽち

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