psychocandy

フェアウェルのpsychocandyのレビュー・感想・評価

フェアウェル(2019年製作の映画)
3.8
もっといろいろ起こるのかと思って観てましたが、意外と何も起こらなかった(笑)。ということで、やや「腹八分」感はありましたが、これはこれで心にジワジワと沁みてくる感じもあり、嫌いではありませんでした。

母国に対する帰属意識やアイデンティティ。家族のあり方、そして、死生観も含む文化・風習の違い。主人公ビリーが、東洋(中国)と西洋(米国)の価値観のハザマで苦悩する様子は、まさに中国で生まれアメリカで育ったルル・ワン監督が自身の体験を投影した姿なのでしょう。

自由と孤独、束縛と連帯。
家族って、煩わしい時もあるけど、やっぱり最後の心の拠り所だったりする。この映画を観て、この連休にでも、しばらく帰っていなかった実家の母親に会うために帰省したくなりました。そんな映画です。
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