田山信行

耳をすませばの田山信行のレビュー・感想・評価

耳をすませば(2022年製作の映画)
-
物語上のディテールは少し異なるものの雫や聖司、地球屋のおじいさんを演じる役者や舞台となる街は概ねアニメのイメージ通り。

10年間も夢を、そして純愛を貫くってのは並大抵のことじゃないが、在りし日の青春の追体験を通して今もそれは地続きなのだと。大人になってまた忘れかけていた青春を取り戻すということか。

イタリアに行ってまで勘違いからのすれ違いとかいう展開えらいベタだけど、それも良いのかな。舞台が80〜90年代設定になっているので郷愁的なベタか。楽団内で好いた腫れたとか別の問題が発生してる様な。

序盤〜中盤あたり雫が自身の夢と仕事のしがらみとの間で揉まれるとことかいやに現実的な展開をあのアニメの続きとして観たいかって思ったが最後まで観れば成る程。

受け入れるかは人それぞれだろうけどオリジナルのアニメのイメージをとても大切にした上でコンセプトはしっかりしておりアニメ版も改めて煌めきを得るのではないかと思えた。前提の鑑賞必須で本作のみでは成立しないかと思うが。
田山信行

田山信行