このレビューはネタバレを含みます
ベネデッタは、キリストの花嫁になることは本当に信じていると思うけど、聖痕や、キリストがのりうつるところは明らかに狂言。
ラストの方の場面で、ベネデッタが民衆の前でキリストがのりうつるところは笑ってしまった。
そうやってベネデッタはのし上がっていくけど、否定的には描かれていないと思った。むしろ、ベネデッタは賢い女性として描かれていると思う。すごくヴァーホーヴェンらしい。
ベネデッタは院長になると個室で同性愛にふけるけど、そこにもあまり葛藤がなく楽しんでいて、人間ってそういうもんだろ!というところをヴァーホーヴェンは描いていると思う。
しなやかに生き抜く賢い女性を描いているところはブラックブックっぽく、ベネデッタがのし上がっていくところはショーガール的だった。
ヴァーホーヴェン、ここに健在!という作品。すごく面白かった。