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あのことのmareのレビュー・感想・評価

あのこと(2021年製作の映画)
3.5
目を逸らし続けても逃げることが許されない現実そのもの、事の重大さを突きつけるドキュメントな重さがあり、容易に想像し難い痛みがある。いっ時の感情を相手にすべて委ねてしまうことのリスク、その過ちには責任が生じこの先共有していかねばならない重圧がのし掛かり、前途洋々の年代にはそれは大きな障壁となる。自分が夢見ていたこれからが真っ暗になってしまうのは絶望以外のなにものでもないだろう。徹底して主観的に描かれる彼女のもがき苦しむ姿は辛くてたまらないが、こういった現実が知らないところで起きているのだろうと痛感する。どこか他人事ではいられない感覚を植え付ける。
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