birichinaさんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

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愛のために戦地へ(2016年製作の映画)

3.5

ラブストーリーとコメディの奥に、第二次大戦末期、シチリアから上陸したアメリカ軍(アメリカ国家)とマフィアの協力関係(利害関係)を描いている。上陸作戦にマフィアの手を借りたことは概要は知っていたが、アメ>>続きを読む

フォルトゥナータ(2017年製作の映画)

3.5

*ネタバレまではしていませんが、ストーリーに触れています。

登場人物がみんなイカれていた。前半では まともと思われた主人公の娘のカウンセリングの医師まで、主人公に一目ぼれし、恋する男に豹変。
主人公
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私は隠れてしまいたかった(2020年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

2021年ダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞
最優秀作品&監督&主演男優賞!!!

やや長尺だった感はあるが、期待通りの映像美とエリオ・ジェルマーノの怪演が楽しめた。老け顔を作る特殊メイクがよくできていた
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こどもたち(2020年製作の映画)

3.0

2番目の子どもが生まれて子育てと仕事で忙しく、自分の時間も持てなくなりイライラする夫婦の物語。
夫婦をかわいそうと思えず、逆に2人のエゴイストな部分が気になり楽しめなかった。
かわいそうだったのは小学
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ワン・モア・ライフ!(2019年製作の映画)

3.5

主人公・ちゃらんぽらんで、いい年して子どもっぽく、女にだらしない男をPIFが好演している。ミネラルウォーターの2Lペットボトルを直に口をつけて飲んでいて、コップに注いで飲めと娘にとがめられると、無理や>>続きを読む

7 ore per farti innamorare(原題)(2020年製作の映画)

3.5

「愛と銃弾」の主演カップルが再び共演、男性主役だったジャンパオロ・モレッリが監督・脚本を手掛けている。

舞台はナポリ。モレッリは一流新聞社の経済欄を任されている優秀な記者だったが、フィアンセを上司に
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いつだってやめられる 闘う名誉教授たち(2017年製作の映画)

4.0

先の2本がかなりコメディに寄っていたのに対し、ドラマがあった。事故で負ったやけどの痕が顔に残る一匹狼・通称ムリーノ(ウツボの意味、体にウツボの模様っぽいタトューがある。造船工学の研究者だったがお払い箱>>続きを読む

いつだってやめられる 10人の怒れる教授たち(2017年製作の映画)

3.0

「研究者ギャング」の仲間が前作より増えて総勢10人近くいるので、特徴と役割がよく分からなくなりストーリーについていけない感あり。しかし、最後の最後にルイジ・ロ・カーショが登場して次作への期待感が生まれ>>続きを読む

いつだってやめられる 7人の危ない教授たち(2014年製作の映画)

3.5

後続とあわせて3部作になっているので、本作だけを見た時は単なるコメディかと評価も中程度だったが、3話見て評価がグンと高まった。

大学で神経生物学の研究をしている主人公の研究費が月額500ユーロ。研究
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特別な一日(1977年製作の映画)

5.0

以前見た時はファシズムを時代背景とした暗いメロドラマと勘違いしたが、実は社会派の要素が盛りだくさんだった。「特別な一日」という含みあるタイトルの意味がようやく分かった。やっぱりE・スコラの脚本は手が込>>続きを読む

オール・マイ・クレイジー・ラブ(2019年製作の映画)

4.0

※ネタバレまではしていませんが、内容には結構触れています。

ヴィンセント役の俳優は新人賞も主演男優賞もあげたいくらいすばらしかった。名演技がたくさんあるが、ウィリーが「パスポートがないのは問題だが知
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天空のからだ(2011年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

13歳の主人公が堅信式(cresima)を受けるために教義の勉強に教会に通う期間に体験する出来事や心情が丁寧に描かれていた。
レッジョ・カラブリアの小さな教会はかなり退廃的な状態。教会にはキリスト像ら
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来る日も来る日も(2012年製作の映画)

3.5

ルカ マリネッリの半端でない役作りが見もの。いつも少し猫背ぎみなのとメガネの扱いが文学オタクっぽくてよかった。たぶん喋り方も普通の若者は使わない表現とかでおかしいのだろうけど、そこまでイタリア語が理解>>続きを読む

ルチアの恩寵(2018年製作の映画)

3.5

邦題と画像に引っ張られてシリアスな作品と勘違い。原題「Troppa grazia(もう結構/もうたくさん!)」を見れば、コメディ要素があることに気づけたのに…。

物語
シングルマザーのルチア(18歳
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月を買った男(2018年製作の映画)

3.0

サルデーニャのことをおちょくりながら、サルデーニャを称えている作品。監督はサルデーニャ人とのことだから自虐ギャグってこと。
主人公をサルデーニャ島出身者らしく教育する男(田中邦衛に似ている)がよかった
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やがて来たる者へ(2009年製作の映画)

4.5

このレビューはネタバレを含みます

第二次大戦末期にドイツ軍に皆殺し(strage)にされた村の実話から発想を得た物語。大戦末期までイタリアの友好国だったドイツの軍隊はイタリア国内あちこちに駐屯していた。しかしイタリアが連合軍と手を結ん>>続きを読む

これが私の人生設計(2014年製作の映画)

4.5

パオラ・コルテレージ主演作のなかでいちばん好きな作品。(最近は子育てでイラつく女性の役が多くて、ちょっと残念。)

そもそもイタリアでは新しい建物を建てる機会が少ないので、建築家がいい仕事にありつくの
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戦火のかなた(1946年製作の映画)

4.5

原題Paisaは、第2エピソード(ナポリ)で黒人米兵が少年に対して呼びかけていることば(同胞→broみたいな感じ か)。
酔っ払った黒人米兵が操り人形小屋に入るシーン、舞台に乱入するのは、演じられてい
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ほんとうのピノッキオ(2019年製作の映画)

4.5

※ ネタバレまではしていませんが、内容には触れています。

マッテオ ガッローネの世界を堪能した◎

グリム童話を始め童話のオリジナルは残酷だったというが、「ピノッキオ」もオリジナルには残酷な要素が多
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日々と雲行き(2007年製作の映画)

3.5

順調だった人生(giorni)に暗雲(nuvole)が立ち込めてしまうセレブ中年夫婦の物語。
夫は会社経営をしていたが共同経営者に裏切られて、自分の会社から追い出される。妻はフレスコ画の修復(収入には
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郵便配達は二度ベルを鳴らす(1942年製作の映画)

4.0

原題「Ossessione」(妄想)
女が憑りつかれたもの:金、安定した暮らし、恋人に棄てられるのではないかという不安
男が憑りつかれたもの:殺した男(女の亭主)の影、殺人がバレるのではという恐怖、自
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サスペリア PART2 完全版(1975年製作の映画)

3.0

「サスペリア」に比べて全然怖くないし、面白くなかった。
主人公(「欲望」の俳優、この作品でも白いパンツ姿)が、ここまで犯人捜しに首を突っ込む理由がまったく描かれていなくて、見ていてもそれが気になってし
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ロベレ将軍(1959年製作の映画)

3.5

演劇のような作りの映画だった。映画のセットの中で登場人物が演劇のように動いたりセリフを言ったりする感じ。
前半と後半がまるで別物。シリアスな後半よりコンメディア・イタリアーナ的な前半のほうが気に入った
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愛と銃弾(2017年製作の映画)

4.0

随所に登場人物の心情をミュージカル風に歌で織り込んでいる面白い作りの作品だった。物語自体は面白いのだが、歌のシーンがかなりダサいというか変で、シーンが盛り上がるという時にその歌が入ってくるので、興ざめ>>続きを読む

最初で最後のキス(2016年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

よかった点:
イタリア語のスラングをたくさん聞けたのは面白かった。
ラスト少し前、無人の3人の部屋が次々映し出されるシーンは心に残った。

感想:
ミュージカル的なシーンを組み込み一見ポップな作りだが
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青春群像(1953年製作の映画)

3.0

観たのはだいぶ前で 特に面白くは感じなかったが、アルベルト ソルディの あの有名な「Lavoratori!」のシーンを見るだけでも価値があった。

原題 i vitelloni
vitello 仔牛
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にがい米(1948年製作の映画)

5.0

S マンガーノとV ガスマンの演技対決が見もの。
ガスマンは真からの演技派俳優で、三國連太郎と似た味がある。

マフィアは夏にしか殺らない(2013年製作の映画)

4.0

PIFの作品を3本見たが(「La guerra per amore」「Momenti di trasclabile felicita」)、その中でいちばん面白かった。
映画はパレルモにはマフィアと闘っ
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歓びのトスカーナ(2016年製作の映画)

4.5

※ネタバレまではしていませんが内容に触れています。

邦題とチラシの写真を見て恋愛ものと勘違いしていたが、精神を病んだ人たち(なぜか女性だけ)の療養施設から、ふとしたきっかけでうまく逃げ出した女性2人
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母よ、(2015年製作の映画)

2.5

モレッティ監督、いつものシニカルさがないです。
自分が母親を亡くした悲しみに溺れたまま映画を作ってしまったのか。。
母の最期という深刻な話に笑いを加えるために米国人俳優のシーンを組み入れたと思われるが
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甘き人生(2016年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

身近な大切な人を急に亡くした人が抱く喪失の苦しみが丁寧に描かれていてよかった。ただし、この監督の特徴といえばそうなのだが、全体的にやや冗長なのと、描き方がひたすら深刻で疲れた。

マッシモ、父親、伯母
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ドッグマン(2018年製作の映画)

4.5

「ゴモッラ」を観ていたので暴力シーンについてはさほど驚かなかったが、犬用の台は監督のアイディアか??(恐ろしい~)

見終わった時「窮鼠猫を噛む」ということわざが思い浮かんだ。

マルチェッロが情の厚
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ベニスで恋して(2000年製作の映画)

4.5

※ネタバレとまではいきませんが、あらすじ&感想を書いているので、内容に触れています。

あらすじ:
バスで家族旅行中の専業主婦のロザルバは、サービスエリアのトイレで便器の中にピアスを落としてしまい、そ
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緑はよみがえる(2014年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

まじめな作品、楽しいとは言えないが見る意義がある。

舞台:第一次大戦、イタリア北西部のアルプスにある高原(アジア―ゴ高原とのこと)。国境を境にオーストリア軍と対峙していたイタリア軍小隊を描いた、まじ
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Beata ignoranza(原題)(2017年製作の映画)

3.0

ネタバレまではしていませんが、前半のあらすじを書いています。

あらすじ:
インターネットアレルギーで昔気質の国語教師エルネストが勤める高校にソーシャルネットワークマニアで授業にもすすんでPCを取り入
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Welcome to the North(2012年製作の映画)

2.5

前作「Benvenuti al sud」の面白さに比べると全然ダメ!
前作の続きで、前作とは逆に南イタリアの郵便局員マッティアがミラノの大きな郵便局に転勤になり、働き方や生き方の違いにショックを受ける
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