nileさんの映画レビュー・感想・評価 - 5ページ目

菊次郎の夏(1999年製作の映画)

4.0

子供の前でここまでダサい姿を見せられる大人は中々いない。正雄を母親に合わせるのは二の次で行き当たりばったりでのらりくらりとまっすぐに曲がりながら生きていく菊次郎の背中は小さいようで大きい。ああなること>>続きを読む

ニモーナ(2023年製作の映画)

4.2

騎士を始めとした古風な伝統文化と空を飛ぶ車や巨大なパネルのような最先端の技術が入り混じった世界観がまず良い。そこに居場所を奪われた騎士と初めから居場所を作ることができずにきたバケモノの少女の出会い。世>>続きを読む

Never Goin' Back ネバー・ゴーイン・バック(2018年製作の映画)

3.0

親友の誕生日にサプライズで良い感じのリゾートホテルを予約!でも金がない!からひたすらにダサい出来事が連続で起きていくコメディ。

ザリガニの鳴くところ(2022年製作の映画)

3.9

中々面白かった。一見昼ドラのような男女のドロドロした単なる恋愛劇のように見えて、孤独な少女が策略で必至に生き延びていくサイコな物語に。真相を知っている者がいても愛の前では真実は消えてしまう。自然の中で>>続きを読む

タイラー・レイク 命の奪還2(2022年製作の映画)

4.5

相変わらず面白い。刑務所からの緊張感走る脱獄シーンなどあまりにも人物との距離が近すぎてどうやって撮っているのかが分からない撮影シーンは見事。

スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース(2023年製作の映画)

5.0

完全無敵の最強映画。
前作『スパイダーバース』がアニメーションの歴史を塗り替えるほどの大傑作だったにも関わらずそれを飄々と塗り替えてくる豪快っぷり。
スパイダーマンならではの縦横無尽に動き回るアクショ
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ザ・フラッシュ(2023年製作の映画)

4.5

ジャスティス・リーグがザック・スナイダーノ手から離れて生み出された傑作。エズラ・ミラーの不祥事で一時はどうなるかと思っていたがちゃんと公開されて良かったと思う。
ザック版バットマンのやたらとガチャガチ
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リトル・マーメイド(2023年製作の映画)

4.0

公開前からゴチャゴチャと言われていた否定的な意見をすっ飛ばしてくれる爽快な作品。ハリー・ベイリーの圧倒的歌唱力とどこか子供っぽい表情がとにかく最高。

(2022年製作の映画)

4.3

ポルノ作品として見るだけではもったいないくらいの恋愛映画。
日々おじさんをコレクションして記録を付けていたさわ子が同僚の男と体を求め合う関係になり、少しずつ彼女の中でノ恋愛観やおじさんへの気持ちが変化
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スターフィッシュ(2018年製作の映画)

3.5

最後の方で記憶がフラッシュバックするシーンは好き

怪物(2023年製作の映画)

4.5

是枝裕和×坂元裕二×坂本龍一という三傑によって生み出された怪物。
知らず知らずのうちに傷ついてしまった者たちが誰も知らない世界だけでは手を握ることが出来る物語。
周囲の環境によって作られた加害者と被害
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アイの歌声を聴かせて(2021年製作の映画)

3.7

この先AIが発展し、今作で描かれるように人間と見違えるほどのAIが社会に溶け込み、個体ひとつひとつが独自の発展を遂げてトラブルを起こした場合責任は誰にあるのかと思うとやっぱりそのAIを家族の一員として>>続きを読む

クリード 過去の逆襲(2023年製作の映画)

3.7

アドニスが家族と仲睦まじくいるシーンは凄く良いのだが、ボクシング映画として面白いかと言われたらまぁ普通な作品。
今まで描かれてこなかったアドニスの過去がかなりダークに脚色され、そこから雑に親友との和解
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THE WITCH/魔女 —増殖—(2022年製作の映画)

3.5

基本的には前作とはあまり変わらないドバドバCG大迫力アクション作品。
前作と比べたら戦闘シーンの迫力や魅せ方は格段に良くなっていたが、ストーリーが基本的にあまり変わらないのでう〜ん。といった感じ。
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あのこと(2021年製作の映画)

3.9

とにかく見ていて痛みが伝わってくる。
妊娠中絶が違法だった60年代のフランスで将来を諦めたくない一心でどうにかして中絶を試みようとする辛い物語。
淡々と描かれていく描写の中でも随所にフェミニズム的な闘
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aftersun/アフターサン(2022年製作の映画)

5.0

大傑作。この映画を観ることが出来たんだから今年はもう何があっても大丈夫。

いつもは離れて暮らす父親と娘が夏のヴァカンスで訪れたトルコ。一見仲睦まじいどこにでもいそうな親子のように見えるが度々父親の表
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劇場版 PSYCHO-PASS サイコパス PROVIDENCE(2023年製作の映画)

4.3

非常に現代らしい題材の作品だった。
法を捨てて完璧(だとされている)なシビュラシステムに人の生き方を委ねることは、人類にとってより善い選択というべきか民主主義の崩壊と見るか。PSYCHO-PASS1期
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ペルシャン・レッスン 戦場の教室(2020年製作の映画)

4.0

ユダヤ人収容所でとっさについたペルシャ人だという嘘。生き残るために知りもしないペルシャ語を大尉に教えなければいけない緊張感。突然死が襲ってくるということ以外は何一つ変わらない日々の中で必死に言葉を作る>>続きを読む

奈落のマイホーム(2020年製作の映画)

2.9

韓国映画にしてはレベルが低いというかヌルめの作品。
災害がテーマなのに緩めのコメディ調で描かれるのが特徴だけどイマイチハマらなかった。

殺さない彼と死なない彼女(2019年製作の映画)

4.0

少しだけ自分の身の周りで起きたことと似ているので他人事としては見れなかった。
生きる希望を誰かに委ねることは危ういものだなと思う。いつまでも変わらない物質と違って人は変化し続け、やがて自分の元を去って
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サバカン SABAKAN(2022年製作の映画)

3.5

長崎版スタンド・バイ・ミー。仲良くしたかっただけなのに付いた嘘がきっかけで始まった真夏の冒険

ワイルド・スピード/ファイヤーブースト(2023年製作の映画)

4.7

間違いなくスカイミッション以降では一番の大傑作。
ドミニク率いる野郎たちのファミリー愛は若干鳴りを潜め、家族愛、兄弟愛そしてブロマンスなど絆の物語が間髪入ず物語に挿入されていくのが良い。今作で初登場の
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TAR/ター(2022年製作の映画)

5.0

心臓に悪すぎる作品だった。深呼吸をし続けなければ吐いてたかもしれない。
静謐な映像、ミニマムな編集、上品なオーケストラによる演奏の中でケイト・ブランシェット演じるリディアだけが場違いのように狂い出す。
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ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:VOLUME 3(2023年製作の映画)

5.0

大団円の3部作ラスト。MCU作品でありながらも独立したブランドを持っていた作品が遂に終わってしまった。
1作目から擬似家族をテーマにし、それぞれ出自も見た目も性格もバラバラな者たちから始まったものが一
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