足らんティーノさんの映画レビュー・感想・評価 - 8ページ目

足らんティーノ

足らんティーノ

最後の猿の惑星(1973年製作の映画)

3.6

シリーズ第5弾
オリジナルシリーズ最終作

「私の過去を探しに行って我々の未来を見つけた」
「未来はおれが創る。武力でな」
「では君はすぐ過去になる」

猿と共存する人間を「安全のため」と言って迫害し
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猿の惑星・征服(1972年製作の映画)

4.0

シリーズ第4弾
かくして猿の惑星は誕生した。

ジーラたちが死んで20年、地球ではすでに犬猫が宇宙飛行士が持ち込んだウイルスによって死に絶え、その代わりにペットにした猿を奴隷のように使役していた。
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新・猿の惑星(1971年製作の映画)

3.8

シリーズ3作目
滅亡の直前に地球を脱出したコーネリアスとジーラが現代の地球に来る話。
ショッピングしたりバスタブにつかって現代を満喫するシーンがかわいい。

ジーラたちが査問委員会にかけられ、人間は未
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続・猿の惑星(1970年製作の映画)

4.5

テイラーのあとを追ってきたもう1人の宇宙飛行士ブレントが、テイラーを探しながら猿の惑星を探索する話で、ラスト30分までは★3.6かなと思いながら呆然と観てたけど、原子爆弾を崇拝する人類が出てきてから、>>続きを読む

猿の惑星(1968年製作の映画)

3.7

「話す人間の人形を猿が作るかね?」

服を着て馬に跨り銃を構えた猿が人間を捕獲するシーンは衝撃的で、猿が流暢に話せることの違和感を、立場が反転することで、猿が同じように感じるんだという面白さ。

宗教
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エロス+虐殺(1970年製作の映画)

3.6

特集 佐藤忠男のベスト・ワン
35ミリフィルムで鑑賞

大杉栄の日蔭茶屋事件に焦点を当てて、現在と大正時代の男女を交互に描きつつ、大正時代の大杉が高速道を背景に殺陣を演じたり、史実を下敷きにしながら、
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ポゼッション(1981年製作の映画)

4.2

魂と肉体、善と悪、理想と現実、壁によってふたつに分断されたベルリンの異形の愛。

肉体という仮の器
絶叫する内なる魂
善なる魂の断末魔

マルクはヘレンに理想を見て、アンナはマルクの理想を形作ろうと怪
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続・光る眼/宇宙空間の恐怖(1963年製作の映画)

3.4

冷戦の真っ只中だった当時の時代性を「光る眼」に反映させたメッセージ性の強い続編。
二大国による才能争奪戦を戒めたもので、前回では邪悪なこどもたちだが、今作では最後までその正体は謎のままだ。
ドライバー
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未知空間の恐怖/光る眼(1960年製作の映画)

3.5

原作小説『呪われた村(原題『ミドウィッチのカッコウ』)』の映画化作品で、ジョン・カーペンター監督による同名作品のリメイク元。
原作者のジョン・ウィンダムは『ナイト・オブ・ザ・リビングデッド』に影響を与
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ダウンサイズ(2017年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

小さい人類の大きい話。
観終わったあとに評価低すぎてびっくりしたけど、自分は好き。

「地球のため」というでっかい大義名分の上で、「幸せのため」を追って入ったダウンサイジングの街で、自分を見失って流さ
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映画大好きポンポさん(2021年製作の映画)

3.8

劇も劇中劇も映画というより、映画を題材にしたアニメ。
お仕事映画ではあるんだけど、シーンをカットする苦痛とか、いやそれ知ってるよって、内側を見た感じがしないというか、新鮮味はない。

2023-73

ドッグマン(2018年製作の映画)

3.8

傍若無人で、町の厄介者、誰が見ても「いつか誰かに殺される」男と、幸薄い顔の小柄で気の優しい主人公。
主人公がまさにドッグマンで、ご主人に獲物を見せに来るラストだと思うと理解が進む。

2023-72/
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その土曜日、7時58分(2007年製作の映画)

3.5

"早く天国に着きますように 死んだのが悪魔に知られる前に"

シドニー・ルメット監督の遺作で、フィリップ・シーモア・ホフマンとイーサン・ホークが兄弟役を演じる不条理もの。
ストーリーとか強盗の根源に親
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黒い牡牛(1956年製作の映画)

3.7

前半は少年と牡牛の絆を描いたアニマル映画、そしてメキシコシティのロードムービーを経て、終盤は闘牛映画になる。
牡牛ヒタノを大統領を探してまで助けようと奔走する少年もまた勇敢な牡牛。

アカデミー原案賞
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ワイルドライフ(2018年製作の映画)

4.1

ポール・ダノの監督デビュー作。
キャリー・マリガンの熱演が見事。

"山火事"が降り掛かってきた時に剥き出しになる大人の野生。
子どもは「自然の摂理」にしたがって耐えるしかない。
14歳というのが絶妙
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ミュージアム 序章(2016年製作の映画)

3.5

JK拉致ってタコ殴り!
この容赦のなさ、さすが白石晃士。

カエル男が監督になってカメラ位置まで指示する余念のなさ。

そして娘を誘拐された父親同士のバトルへ。

2023-68

ソイレント・グリーン(1973年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

映画のネタとしても使われるし、「ソイレントグリーンは人間」って有名になってるから、そこの驚きはなかったけど、個人用や住宅用"家具"として若い女性が雇われてたり、刑事の事務的な相棒が"本"と呼ばれてたり>>続きを読む

ALOYS/アロイス(2016年製作の映画)

3.8

"他人のパーティをガラス越しに見てきた男"と"大西洋を思いながらガラスにぶつかる女"、孤独な2人の不思議な"電話放浪(テレフォンウォーキング)"。

曇ったガラスを拭う。

音で触感が伝わる。

20
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血を吸う粘土~派生(2019年製作の映画)

3.5

やっぱり造形が良すぎる。
粘土のように人体を破壊できる、この粘土と人体の融合は発明。

人間の形をしたモンスターに疑心暗鬼になる描写からも明らかなように『遊星からの物体X』のオマージュ。
同作のスパイ
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ハロウィンII/ブギーマン(1981年製作の映画)

3.8

前作の終わりからシームレスにスタート
マイマイとローリーの関係が判明したことで、前作でローリーを執拗に追い回した理由と、今後も追いかけっこを続ける理由がわかった。

今回の主な舞台は病院。
殺す人数も
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復讐者たち(2020年製作の映画)

4.0

「長年の苦しみ 繰り返さない 目には目を 600万人には600万人を」

良心と耐え難い復讐心の二重スパイ、その狭間で苦悶する葛藤。

「想像してみてくれ
 あなたの兄弟 姉妹 両親 子供たち
 何の
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VS狂犬(2019年製作の映画)

3.6

鬱屈として、人生を恐れて、そこから恐怖に立ち向かう、やっぱりソリッドシチュエーションはこうでなくちゃ。

狂犬病の犬が家の外にいるっていう珍しいスパニッシュ・ソリッドシチュエーション。
右手首と顔しか
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ツイン・ピークス/ローラ・パーマー最期の7日間(1992年製作の映画)

3.9

TVドラマ版にはなかったエロティシズムと享楽的な美が描かれることで、親友ドナ(ララ・フリン・ボイル→モイラ・ケリーに変更)がローラに抱いていた憧れなど、映画サイズだからこそのうまみが出てる。

もちろ
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ザ・ボーイ ~残虐人形遊戯~(2019年製作の映画)

3.7

このレビューはネタバレを含みます

少年人形再び
あのどんでん返しからまさか続きがあるとは。
しかも、あの壁裏男がまだいるのかと思わせて、実は彼も呪われた少年人形の被害者のひとりで、過去から子どもによる殺しが続いてきた、という前作を超え
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たかが世界の終わり(2016年製作の映画)

4.5

天才グザヴィエ・ドランが撮る、名優達のすさまじい演技合戦。
『胸騒ぎの恋人』『マイ・マザー』と観て、斬新でハイセンスな監督と思ってたら、その作家性は残しながらも、こんなに繊細な作品も撮れることに驚いた
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ショート・ターム(2013年製作の映画)

4.4

「俺の目を見りゃわかるはず
普通の人生を知らずに生きる苦しみが」

ブリー・ラーソンの瞳に不安や苦悩が見える。

言ってくれなきゃわからないと言われても、伝えることが難しいこと、言いたくないこと、知ら
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セレブレーション(1998年製作の映画)

4.0

1,300Mark
VHSで鑑賞。
デンマークの映画運動ドグマ95の記念すべき第1作目。

父の還暦祝いの祝宴で祖母が歌を披露しているところに息子が押し入って「(母親が)父と息子が裸でからみあうところ
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ラ・ヨローナ~泣く女~(2019年製作の映画)

3.5

死霊館シリーズのスピンオフ作品。
『アナベル 死霊館の人形』のペレス神父が登場する。
でも、物語との繋がりはほとんど無いので単体でも楽しめる。

リンダ・カーデリーニつながりでスクービードゥーが映るの
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ファイナル・デッドブリッジ(2011年製作の映画)

3.6

このレビューはネタバレを含みます

シリーズ5作目。

死のリストに入っても人を殺せばその人の寿命が手に入るという新ルールを携えて検視官トニー・トッドが再登場。

中国マッサージで『オーディション』的な鍼治療が痛いヤツ、レーシック手術で
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ファイナル・デッドサーキット 3D(2009年製作の映画)

3.5

シリーズ4作目。
過去作の死に方ダイジェストのオープニングが一番アガったかも。
今回も、洗車機とかエスカレーターでの、見たことない死に方を見せてくれる。
プールの排水溝に尻が吸引されて内蔵が飛び散ると
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ファイナル・デッドコースター(2006年製作の映画)

3.5

予知夢が現実になって、みんなが「嘘だろ」ってなるシーンの短さが、シリーズ3作目のこなれ感。

写真で死に方が予告される謎解き要素がプラス。

「卒業式を迎えられなかった子のためにもキレイにしなくちゃ」
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デッドコースター/ファイナル・デスティネーション2(2003年製作の映画)

3.5

シリーズ第2弾
前作で死を免れた人達がいた事で死を免れた人間が、予知夢によって玉突き事故から助かり、死の筋書きのリストに入る話。
このシリーズはどこから観ても大丈夫ってよく言われるけど、前作のクレアが
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戦慄怪奇ファイル コワすぎ! 劇場版・序章 真説・四谷怪談 お岩の呪い(2013年製作の映画)

3.9

王道→トンデモ→王道→トンデモの流れで今作は王道って、どこが王道だよ!!
また異世界にトんじゃいます。

ガングロギャルとお葬式の取り合わせ

【白石晃士監督による コワすぎ!通信 FILE03】も鑑
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紀元前1万年(2008年製作の映画)

3.8

部族が襲撃されて囚われの姫となったカミーラ・ベルを救うために"神の山"ピラミッドへ向かう。
道中、多種多様な部族の仲間を集めて、ピラミッドで反乱を起こすラスト30分は結構ブチ上がる。

こうやって映像
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神々の山嶺(2021年製作の映画)

3.7

夢枕獏の山岳小説を谷口ジローが漫画化した作品を、フランス/ルクセンブルク合作で映画化。

前情報ゼロでなんとなくマロリーの話かと思ってたら、岡田准一と阿部寛の実写版映画と同じ内容だった。

2023-
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エベレスト3D(2015年製作の映画)

3.7

エドモンド・ヒラリーとテンジン・ノルゲイによる初登頂から40年、1990年代にエベレストの商業登山がはじまり、そして1996年に起きた、エベレスト登山史上最悪の大量遭難事故を映画化した作品(1996年>>続きを読む