ひじりさんの映画レビュー・感想・評価 - 3ページ目

ひじり

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ゴーストランドの惨劇(2018年製作の映画)

3.8

とても計算されていて美しい惨劇だった

さらっと撒かれる伏線に気付かないまま
物語を見つめていたらいつの間にかこちらまで
迷宮に招かれている。

これは”ホラー”なのか”スリラー”なのか
真実に気付い
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ドント・レット・ゴー ―過去からの叫び―(2019年製作の映画)

3.2

出オチ設定の腹落ちしない凡庸作品

あらゆるタイムパラドックス設定を網羅してきたジャパンエンタメを摂取していると「テネット」然り今回然り矛盾とツッコミどころがあり過ぎてそこまでのめり込めない。
やはり
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デンジャラス・ラン(2012年製作の映画)

3.0

可もなく不可もない昔の金ローのようなB級感

滑稽でお粗末なライアンレイノルズと
スマートでスピーディーなデンゼルワシントン
の対照的なアクションシーンが珍しかった

でも最初から黒幕が明らかすぎる。
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NOPE/ノープ(2022年製作の映画)

2.0

姿の見えない中盤までがピーク
そこからは物凄い勢いで期待値を駆け降りてく

導入こそ恐ろしく不気味で人間が干渉し得ない他の生物による圧倒的な存在感を見せつけられたが、その全てが空振りに終わる。

チン
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ラストナイト・イン・ソーホー(2021年製作の映画)

3.6

ある意味とっても最先端なハリウッド映画

シックスセンスからの
シャイニングからの
ミッドナイトインパリからの
ハッピーデスデイからの
とんでもないラストシーン

階段を登っていたようで駆け降りていた
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アサイラム 監禁病棟と顔のない患者たち(2014年製作の映画)

3.6

このレビューはネタバレを含みます

現代版「幻の市街戦」

のび太くんも顔負けの平均的すぎる主人公に
かなり視聴を中断しそうになるが
最後の最後でそれがヒントであったとわかる。

さすがエドガーアランポー

ただそれでもやっぱり中途半端
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パーフェクト・ケア(2020年製作の映画)

3.0

最低最悪の少年ジャンプ

後味が悪いにも程がある。

主人公がサイコパスかってくらい狂ってるのに
知能がついてきていないのが気になる。
一つ一つのやり方が杜撰過ぎる気がして
なぜラストまで駆け抜けられ
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めぐり逢わせのお弁当(2013年製作の映画)

4.0

「間違った電車でも正しい場所に着く」

匿名性から生まれる本音のあれこれ。
性差や格差、肩書きから解放される会話には
案外本物の絆が生まれるのかもななんて。

音楽やストーリーよりもリアルな感情の緩急
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デンデラ(2011年製作の映画)

2.8

急にゴールデンカムイ始まってビビった

高齢女性をメインに据えて社会問題を皮肉るテーマ性はよかったのに中盤から論点がブレまくる。

入りも生々しい不快感が強くて期待値こそ上がったが蓋を開けてみれば大し
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クラウド アトラス(2012年製作の映画)

5.0

とんでもねえ大作に出逢っちまった…

人が人と出会う奇跡を多角的にそれでいて公平に描き切った傑作だと思う。

人は生まれながらにして悪なのか善なのか
凡夫の人生でも世界になにかもたらしたのか
すべての
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あん(2015年製作の映画)

3.8

どら焼きの香りがした気がした

おばあちゃんの謎の度胸あるよね、
そして意外とその挑戦が的を得ていたりする。

おばあちゃんの背中にのっているとてつもない歴史を私たちはいつも忘れてしまうなあと思い知ら
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サニー 永遠の仲間たち(2011年製作の映画)

4.0

韓国映画はほんっとに素晴らしい

女性の友情という名の画一的な表現ばかりを見ていたことを本当に思い知らされる。

そうだよ、
女の子には可愛くない子の方が多いし
思春期なんて過ちとコンプレックスの塊だ
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インセプション(2010年製作の映画)

3.8

クリストファーノーラン傑作の一つ

作品の中でも観客側にも
人の想像力の限界に挑みつつ、
離脱しないギリギリのところで展開していく
脳汁がでまくる最高アクションアドベンチャー

若干主人公の身勝手さに
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グランド・ブダペスト・ホテル(2014年製作の映画)

4.0

愉快痛快ときにシニカルに練り上げられた
パッケージングの見事な素晴らしき名作

一貫して続いて行くコミカルな展開と軽快なリズムが時代の厳しさや悲惨な場面を明るくサラッとこなしてゆくので、まあ飽きない。
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ナイト・ハウス(2020年製作の映画)

3.6

どんでん返しではないのに予測のつかない
巧妙なサスペンススリラーホラー

なかなか練られた脚本でホラー映画あるあるな
展開や予想をサラッと消していくので
最後まで背筋を凍らせながら見れた。

夫の拳銃
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ザ・メニュー(2022年製作の映画)

3.6

良質なサイコスリラーエンターテインメント

常に死が付きまとう「食」の暴力性を
そのまま暴力装置として題材にした鮮やかな劇

食の素晴らしさは死への冒涜なのか
金があれば届く美食の意義とは
料理人が真
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キャッシュトラック(2021年製作の映画)

2.8

このレビューはネタバレを含みます

主演の俳優で内容の予想がつく安心映画

観たいアクションや復讐劇は
これでもかと堪能できるものの
所詮悪vs.悪なので何の感傷にも浸らず観れる

ただあまりにも私情の復讐劇な上
自身のことを棚に上げま
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ザ・ロストシティ(2022年製作の映画)

3.0

垂れ流しするのがちょうどいいB級映画
酒もあると尚よし

古き良きハリウッド映画という感じで
懐かしさすらあった。
キャストの豪華さとあらすじのB級感が
たまらない。大人達の悪ふざけ。

キャストの豪
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返校 言葉が消えた日(2019年製作の映画)

3.3

蠱惑的でおどろおどろしい美しきホラー

美しさと恐ろしさは同一だと思っているので
色彩の使い方やカメラの写し方で魅せてくる
世界観がとても良かった。
有るようで無いような、実態のない恐怖。

またスト
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ちひろさん(2023年製作の映画)

2.8

日常をあり得ないくらい綺麗に見せてくる
良くも悪くも邦画らしい映画

原作の大ファンだっただけに有村架純さんが合うのか…という不安があったが個人的には的中してしまった。
ちひろさんは弁当屋や公園の極日
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RRR(2022年製作の映画)

5.0

圧倒的エンタメ。観る少年ジャンプ。
「面白ければなんでもいい」の真骨頂だった

15時17分、パリ行き(2018年製作の映画)

3.3

ラストの勲章シーンが一番の衝撃。
3人とも御本人とはいやはや恐れ入った。

正直あまりに単調でありふれた内容に感じていたが、本人出演となったことでその演出の普遍性こそ今作のメッセージだったのかと唸らさ
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軽い男じゃないのよ(2018年製作の映画)

3.4

フランス映画であることが最大の皮肉。

また字幕で見るしかないのだが
字幕から滲み出る日本語の男女観が余計で
実際の面白味がどれだけ薄れているのかが
気になってしまった。

設定も世界観も面白いし嫌味
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アイアムアヒーロー(2015年製作の映画)

3.6

邦画のパニック映画としても
ホラー作品の実写映画としても
トップレベルの出来だと思う。

原作に漂う生々しい緊張感がしっかりあって
主人公の主人公らしくない頼りなさが良い。

キャスティングと原作リス
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バード・ボックス(2018年製作の映画)

2.8

めちゃくちゃ設定斬新で巧妙なのに
展開が普通のホラーと変わらなくて勿体ない。

正直つまらなかったし何度も飽きてしまった。
緩急がないのかな。

ショッピングモールで危ない目にあったり、
仲間同士で裏
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ペルシャン・レッスン 戦場の教室(2020年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

「名もなき人々などいない」

人類に課せられた戦争という遺物。
しかし言語人種の壁、責任の所在を超えて
推して知るべき真実はたった一つ。
命の重さなど、名もなき存在など、有り得ない

大尉と青年を繋げ
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街の上で(2019年製作の映画)

2.5

ザ下北沢という感じのモラトリアム映画。

ただキャラクターが全体的にやや珍妙で変なファンタジー感があるのが気になった。あまりしっかり観るような映画じゃないのかもしれない。

駄目な人を愛せる監督なんだ
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そして、バトンは渡された(2021年製作の映画)

2.5

台詞がしっかり浮き出ている役者ばかりで
驚いた。学芸会のような既視感がある。
生活の嘘くささが気になって仕方ない。

石原さんってこんなに下手なのか?
それとも演出の問題だろうか。
キャラクターがあま
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百万円と苦虫女(2008年製作の映画)

-

冒頭で離脱した。

動物が酷い目に遭うのはどうにか先に書いておいてもらえないものだろうか

ヴィジット(2015年製作の映画)

3.3

このレビューはネタバレを含みます

不穏オブ不信オブ不潔

姉弟の逞しさに救われたけど
姉弟の無駄な勇敢さに寿命が縮んだ。
まあ10代ってこんなもんか…

色々とツッコミどころはあるけれど
怖いんだが切ないんだが悲しいんだか
負の感情が
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パプリカ(2006年製作の映画)

4.0

おっっもしれえ。天才か。

夢を題材にしているから何でもありだし何でもありだけど夢だから誰しもが共感できてしまう。

夢か現か。
中盤まではこの対立軸で動いていくが
パプリカの存在によって”夢も現も”
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囚われた国家(2019年製作の映画)

3.3

エイリアンvs.人間ではなく
エイリアン支配下における人間vs.人間

着眼点が面白く退廃的な格差人間界(あえてこう記したい)の有り様がなんとなくリアルで、嫌な空気が延々と続く。

エイリアンを利用し
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THE GUILTY/ギルティ(2018年製作の映画)

3.5

音のみワンシチュエーションで見せた怪作

オチは読めてしまったけれど主人公とともに音だけを頼りに行動する緊張感が半端ない。
主人公のキャラクターがあまりに無茶で眉を顰めそうになるが、後半でそのキャラク
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英国王のスピーチ(2010年製作の映画)

3.3

静かであたたかな2人の協奏曲

吃音。
ありふれたもののようで人目を引く障害。
きっかけは人生のどこかにあって、その軌跡を肯定することで彼は彼を救ってみせた。

ただ吃音に焦点を当てるのではなく、彼が
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ヒトラーの忘れもの(2015年製作の映画)

4.0

戦争が遺すものについて未だ無知だった

戦争映画は多くあれど戦後に焦点をあてたものは珍しい。くわえて、あまりに衝撃的な史実でダメージがデカかった。

互いに戦争に疲れ切っている中、
まだこんなにもキツ
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