けんいちさんの映画レビュー・感想・評価 - 6ページ目

けんいち

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アアルト(2020年製作の映画)

4.0

世界的建築家・デザイナーのアルバ・アアルトのドキュメンタリー。

淡々とした進行も、男女2名のナレーション、荘厳な音楽による演出で、飽きることはなく。

デザインした建築物が、どれも有名且つ現存してい
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死霊館のシスター(2018年製作の映画)

4.5

「死霊館」シリーズの始まりを描く物語。

衝撃的な掴みに始まり、事件の究明にあたる人物の登場、修道院の歴史、悪魔との対峙と、核心への向かい方が丁寧で好印象。

演出も心理的な恐怖からビジュアルに訴える
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キリエのうた(2023年製作の映画)

4.0

歌うことでしか“声”を出せない路上ミュージシャンの話。

『リトル・ヴォイス』な内容を『Love Letter』的手法で。

透明感のある撮影や独特な編集スタイルで魅了する点は、岩井俊二監督健在。
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ロック、ストック&トゥー・スモーキング・バレルズ(1998年製作の映画)

4.0

悪友4人組が一獲千金を狙って巻き起こす騒動。

公開当時以来の鑑賞。

『スナッチ』の原型とも言える作品で、登場人物が多過ぎてイマイチ捌けていない印象。

それでも、ショックを受けた心情を残像で表現し
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ザ・クリエイター/創造者(2023年製作の映画)

4.5

人類とAIの存亡をかけた戦争と、鍵を握る“クリエイター”の話。

AI支持派と反対派の争いであることや、近未来化した東南アジアのビジュアルなどに独創性を感じた。

途中、話がとっ散らかってしまう印象を
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グリーンマイル(1999年製作の映画)

5.0

刑務所の看守達と、大柄な黒人の囚人の話。

公開当時は“いい話”くらいにしか思わなかったが、今回の鑑賞で伏線の張り方と絶妙なテンポの良さに気付く。

死刑制度の是非だけでなく、宗教観を出さずに“神の存
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ヒッチコックの映画術(2022年製作の映画)

4.0

巨匠アルフレッド・ヒッチコックの映画づくりの裏側をひも解いたドキュメンタリー。

平たく言うと、監督本人(という設定)による音声解説。

複数のテーマ別に語られるソレは、ファン若しくは作り手目線で観れ
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アントニオ猪木をさがして(2023年製作の映画)

4.5

2022年10月に79歳でこの世を去ったアントニオ猪木のドキュメンタリー。

“映画”を観に行った私は満足したが、“猪木さん”を観に行った私は少し不満。

短編ドラマや講談を挟むなどの演出は面白いが、
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ガールズ&パンツァー 最終章 第4話(2023年製作の映画)

4.5

冬季無限軌道杯準決勝2試合を描く。

『ミュータント・タートルズ(実写)』や『マッドマックス』を彷彿とさせる戦車バトルは、明らかに4DX(MX4D)を意識した演出で激アツ。

伏線の張り方も見事で、対
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名探偵ポアロ:ベネチアの亡霊(2023年製作の映画)

4.0

シリーズ第3弾は、ベネチアを舞台に不可解な殺人事件の解決に挑む。

前2作に比べテンポが良く、話も分かりやすい。
ホラー的演出も悪くない。

ただ、解決の下りが唐突且つ伏線の張り方が微妙で、結果、一方
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バーナデット ママは行方不明(2019年製作の映画)

5.0

天才建築家だった専業主婦の話。

“退屈な日常を抜け出す系”かと思いきや、“過去と向き合う系”。

独白、伝聞、YouTube動画などで、過去を少しずつ明らかにする演出が秀逸。

意外な“助け舟”と、
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ジョン・ウィック:コンセクエンス(2023年製作の映画)

5.0

シリーズ第4弾は、裏社会の頂点に立つ組織との戦い。

ツッコミどころ満載のアクションの中にも、古典へのオマージュ。
中でも冒頭の『アラビアのロレンス』へのソレが印象的。

やや長いという印象も、“敵で
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アルゴ探検隊の大冒険(1963年製作の映画)

4.0

ギリシア神話を基に描いた冒険ドラマ。

神の国から地上を覗く演出が面白い。

例えエフェクトがアナログでも、物語のプロットがしっかりしていて、展開に無駄が無ければ、全く気にならないことに気付く。

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シンドバッド 七回目の航海(1958年製作の映画)

4.0

アラビアン・ナイトに発想を得る異国的冒険譚。

クリーチャーとの戦いや身体が小さくなるエフェクト、魔法のランプなど、現代ならばCGに頼るものを手作りでやっている感じが新鮮。

昨今のアドベンチャー映画
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ジョン・ウィック:パラベラム(2019年製作の映画)

5.0

シリーズ第3弾は、掟を破った男と彼を狙う刺客達との戦い。

アクションのためのアクションが多くなってしまっていることは否めないが、それでも飽きがこないのは、見せ方(演出)が上手いからだろう。

裁定人
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グランツーリスモ(2023年製作の映画)

4.5

人気ゲームの実写映画化。

ゲーマーがプロレーサーになる過程に説得力があること。

コレが本作の1番の勝因。

巧みにドローンを利用した撮影もさることながら、人物描写も抜かりない。

実話ベースで、撮
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アリスとテレスのまぼろし工場(2023年製作の映画)

3.5

製鉄所の爆発事故によって出口を閉ざされ、時まで止まってしまった町を舞台にした話。

特異な設定も、説明不足のため活かされず。

恋愛描写も中途半端なため、ストーリーにもノレず。

アプローチを間違えな
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パーフェクトブルー(1998年製作の映画)

5.0

アイドルから女優に転身した女性を襲う悪夢のような出来事を描く。

アイデンティティの確立と現代にも通じるミステリーを絡めたストーリー。

そして、ネット黎明期の東京の風景と雰囲気に息を呑む。

デビュ
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スーパーマリオ/魔界帝国の女神(1993年製作の映画)

4.0

1993年公開の実写版を30年ぶりに鑑賞。

「こんなに面白かったっけ?」というのが率直な感想。

『未来世紀ブラジル』に似た世界観で、話が進むに連れ“スーパーマリオ”らしくなる不思議。

今年公開の
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ミュータント・タートルズ ミュータント・パニック!(2023年製作の映画)

4.5

NYを舞台にカメ忍者4人組の活躍を描いたアニメ。

油絵のような作画や実写映像の挿入など、攻めの演出でシリーズに新風を。

単なる勧善懲悪ではなく、相互理解の重要性を強調したストーリーも良い。

“例
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ジョン・ウィック:チャプター2(2016年製作の映画)

5.0

続編は、かつて交わした“契約”を巡る話。

全編に渡り、カットバックの使い方が鮮やか。

また、次々と登場する刺客を、その生き様と仕事の流儀を見せることで、印象に残す工夫がされている。

仕事の依頼人
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ジョン・ウィック(2014年製作の映画)

5.0

元殺し屋の壮絶な復讐劇。

話の大筋に目新しさは無いが、人物描写やアクションに有りそうで無かった要素を入れて盛り上げる。

ガンフーは勿論のこと、妙にナイーブな設定も興味深い。

ネオンカラーの街並み
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キル・ビル Vol.2(2004年製作の映画)

4.5

続編は、残る3人への復讐。

ことの発端やパイ・メイによる修行、妊娠が発覚した時のエピソードなどを、絶妙なタイミングで挿入。

対決の描写も工夫があって面白い。

ただ、会話中心の構成になっているが故
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カード・カウンター(2021年製作の映画)

4.0

孤独なギャンブラーの復讐と贖罪。

相変わらず抑揚の無いポール・シュレイダーの演出だが、カジノシーンが多いせいか、いつもの陰鬱さは無し。

魚眼レンズ撮影で表現したトラウマ、終盤の展開には面白味を感じ
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ABBA: The Movie - Fan Event(2023年製作の映画)

4.5

77年公開の『アバ/ザ・ムービー』に、追加映像を加え再上映。

冒頭の記念館でのエピソードで笑い、ホログラム映像によるコンサートで驚く。

そして本編は、ABBAの見事なパフォーマンスと、それとは対比
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キル・ビル Vol.1(2003年製作の映画)

5.0

結婚式場で、夫と妊っていた子供を殺された女エージェントの復讐劇。

色々な作品の要素を合わせて1つにしたら、優れたオリジナルが完成したという珍しい例。

途中、アニメパートを挿入したり、ラストバトルに
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3-4x10月(1990年製作の映画)

4.0

草野球チームと暴力団との抗争。

バイオレンスを絡めた笑いが次々と繰り出される展開。

サブリミナルショットで未来を予見するかのような演出を見せたかと思えば、トンデモないラストでお口ポカーン( ゚д゚
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その男、凶暴につき(1989年製作の映画)

4.0

ヤクザに雇われた殺し屋と、それを執拗に追う刑事との争い。

北野武監督長編デビュー作。

感情表現の伴わない暴力描写、妙に無言の時間が長い独特の間の取り方。

ラストショットは、この人しか撮れないであ
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ソナチネ(1993年製作の映画)

4.5

沖縄の抗争に助っ人として送り込まれたヤクザの話。

学生時代に観た時はサッパリだったが、今回はかなり楽しめた。

でも、その理由は分からない。

お笑いウルトラクイズを彷彿とさせるバイオレンスシーン、
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6月0日 アイヒマンが処刑された日(2022年製作の映画)

4.0

ナチス戦犯アドルフ・アイヒマンの処刑の舞台裏を描いた話。

構成の妙。

「序盤の描写、要る?」と思って観ていると、終盤に意外な後日談を添えることで、その必要性が明らかに。

殆ど接点の無い2人の視点
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街の灯(1931年製作の映画)

4.0

目の不自由な花売り娘に恋をした男の奮闘。

ひたすら不運が続く主人公を、面白可笑しく描く。

何も語らずとも観ているだけで全てが伝わってくる、まさに映画の基本中の基本。

「人生はクローズアップで見れ
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エクソシスト/ディレクターズ・カット版(2000年製作の映画)

5.0

オカルト映画の原点にして頂点。

現代のような派手なエフェクトは無いが、徐々に常軌を逸していく少女、苦悩する母親、真っ向から立ち向かっていく神父が丁寧に描かれるため、“悪魔”の存在に信憑性が生まれてい
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劇場版シティーハンター 天使の涙(エンジェルダスト)(2023年製作の映画)

5.0

続編は、“エンジェルダスト”を巡る戦い。

前作の良くない部分が、見事に改善されている。

個人的には、ストーリーも満足のいくもので、ユーモアとシリアスのバランスも丁度良く感じられた。
(原作や前作、
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