EVIL DOES NOT EXIST directed by Donald Siegel
ユディトについて調べていたらグリフィスが撮っていたことがわかり視聴。城壁の上で神の啓示を受けたユディトが、不意にカメラを睨みつけるように見つめるショットに衝撃を受け、落涙。門のそばの奥行きのある道がよ>>続きを読む
意外なショットが数多く、特に「おかわさび」主観、「鹿の死体」主観、車のバック視点に驚き、撮影してるという認識が強くなる、ある種のドキュメンタリーのような気持ちになってくる。いつまで続くのかわからない会>>続きを読む
冒頭のショットで傑作だと確信する。ミア・ファローと同様に、観客にも「見えない」ことが恐怖であるのだが、全編にわたって登場する足の運動こそが恐怖でもある。落ち葉が舞う林を馬に乗り駆けていく姿が美しい。
ワンカット撮影に見せかけた映像がだんだんと息苦しさを感じ、鼻白みもするが、犯罪者の殺人に対する崇高な理念も同様に、徐々にその過激な魅力を失い、最後には凡庸な犯罪者となって幕を下ろす。
バロック的な暗い室内で行われる交流のすべてが恐ろしく見えてくる。黒人差別であろうと、家父長的な制度の抑圧であろうと、白人と黒人の愛であろうと等しく描かれていく。明るい外に出ていけば、あらゆる暴力は晒さ>>続きを読む
釣りシーン、車と並んで歩くシーンの明確なコメディ演出は珍しい気がする。『蛇の道』同様、緑が美しい。後半に増える殺しの過程の省略が効いてる。
一本道で四人で追い詰める長回しショットがかっこいい。
獨立時>>続きを読む
後聖人演じる和田のなんともいたたまれないというか、痛いほどの中学生感が辛いけど良い!ヤクザと中学生の関係は明らかに危険で、ヤクザを抽象的に描くから見えないが、やっぱり観ながら違和感を拭えない。てか綾野>>続きを読む
なんちゅう話なのか。全体的に散漫としている気がするが、牧師のキャラはとても良い。結婚初夜で辱め、さらに妻は「改心」してしまうシーンは怖かった。ロビーも一瞬で彼を愛してしまう。水中に漂う死体も、とても美>>続きを読む
極限的なメロドラマ。どのシーンも良いのだが、自然な演出のなかにひとつ異様なショットがある。結局はある意味何も起きていないのだが、それでここまで見せることができる
『不適切にもほどがある』を上手く作れたら、このくらい皮肉が効いてて笑えるようになってたんだろうな。楽しいけど、エンディング長過ぎで疲れた
バロック的な画面の作り方が印象的。影が蔓延する土地から、光に溢れる南へ向かう
最高でした。みんなで歌うシーンはどんな映画でも楽しい。死にゆく母親が戸外に出ていくシーンは異様。次々と家族が死んでいく。ラストがどうなるかと思いきやそこで終わらせるのかと衝撃的だった。
いちいち構図がきまっててよかった。抽象的な空間に浮かぶ、バッハの後ろ姿と手つきが印象的
牛の大群のスペクタクル。逃げ出す牛の勢いに圧倒された。移動は右から左に向かい、逃げ出すとき反対に向かう。そして鉄道が縦に走ることで旅の終わりを示している。ジョン・ウェインの闇堕ちした表情が恐ろしい。最>>続きを読む
戦争孤児たちが現れるところ、また同じ場所でいじめっ子たちが現れる演出が良い
「最高傑作」だというパフォーマティブな言説。序盤の無音に笑った。これが劇場で公開されることは珍事の一種であろうとも思う。サブテクストを含めれば面白い。『アワーミュージック』はとても好きなので、泣くこと>>続きを読む
おもしろい。序盤のテンポの良さと、前回の特に思い入れもないネコが、今回はちゃんと守るべき関係性もできた女の子になっているところが良い。最後そこまで引っ張るかとわらった。
忘れ物を藤沢に届けにいくとき、カメラが動きだす。その瞬間に、とても心地よい疾走感と物語の変化を伝える。藤沢のモノローグで映画が始まり、ふたりの声がプラネタリウムの会の台本で重なる。山添のモノローグで映>>続きを読む
物語的な展開も、映像の決まり具合も良いと思う。ただし、ウェルズはどうしもしっくりこない。
バカな乗組員にバカなコンピューターとロボット。有機的な宇宙船とエイリアンのギーガーによる造形が素晴らしい。
今の時代には熱が足らないと言われても。三島の言葉を前に、学生たちの議論の下手さが目立つ。この映画では全共闘も三島の割腹も総括せずに、ただあのときの「熱」を話してるだけ。
爆弾があることはわかっている。でもドーナツがあまりに美味しそうなので、そちらに気を取られてしまう。爆弾に火がつきはじめるとき、そこに違和感のある省略がある。あ、これはドーナツ屋さんの話じゃないんだなと>>続きを読む
たびたび泣いてしまった。アンサのキャラクターがとてもキュートで強くもあり素晴らしい。戦争や貧困の「リアルさ」があり、不幸と幸福を含めた物語における「奇跡」が希望を感じさせる。テンポ感と顔の連続に、どこ>>続きを読む
ラストにカメラがやってきて、女優と監督として再び復帰する二人が良い。女優は狂っていたが、執事は決して狂うことなく彼女に尽くしていたのだと分かる。
物語はとても面白かった。女への恐怖が潜在的にあり、しかし少女の無垢さ(バカさ)は好き、そしてホモソーシャルを信頼しているといった感じで、ヤンキーがモテることも含めて童貞男感あふれる映画だった。
イーニドとレベッカの関係がとても良かった。早々に成熟してしまうレベッカと比べ、すべてを失って、そこから回復するのかと思いきや、おじいさんに倣ってバスに乗ってしまう(自殺)イーニド。尻切れトンボのように>>続きを読む
「おっかさんが来たぞー」などと掛け声が連鎖していく姿で泣きそうになる。お母さんがビンタするシーン、言い争いでのアップの切り返し→振り向きのアクションつなぎからロングショットでビンタ→アップという流れが>>続きを読む
長回しのフレンチのシーンが一番笑えた。テンポが少し悪く、また意図が掴めないショットも多い。ラストの大団円に、感動する。